white day side story 2

 *

「・・・ごめん、

突然訪ねてきちゃって・・・」

俺の部屋にやってきた牧野が遠慮がちに声を出す。

謝ることなんてない。

ただ一人・・・

いつ来ても・・・

俺がいなくても・・・

この部屋で待っていていいのはお前だけなのだから。

「会いたくなって来た」

お前がそうつぶやいたなら言葉にできないくらいに幸せなんだけど。

言わねぇかな?

「聞きたいことがある」

緊張気味に開く口元。

ホンワカに幸福感をかみしめてるの俺だけ?

妙に真剣で緊張の面持ちの牧野。

俺・・・

なんかしたか?

まあ・・・

したことはしたんだよな・・・

牧野と俺。

って!思いだす雰囲気じゃねぇけど思い出した。

「牧野、そんな怖い顔すんな」

言いながら抱きしめる。

柔らかい感触を腕の中に感じて煽られる。

夢見心地に動く指先。

「プチッ」

聞こえたのはブラのホックがはずれる音のはずが、「なに、外すしてるのよ。そんなつもりじゃないんだからッ」

完全にぶちきれした様子の牧野。

そんなに怒ることしたか俺?

服を脱がせる前にブラに手を出したのまずかったのか?

服を脱がせてから下着の手順を踏んだ方がいいのか?

「そんなつもりで来たんじゃないから」

彼女の方から突然彼氏の部屋にやってきたらそのつもりって思うだろうがぁ!普通は・・・。

「それじゃ、どう言うつもりだ」

期待が裏切られればさすがの俺も不機嫌になる。

「確認したいことがあっただけだもん」

少し涙目で睨まれた。

「あのさ・・・この前・・・した時ね・・・」

言いにくそうに途切れがちになる声。

したときって・・・

あのことだよな?

あの時の感想とか聞かれるのか?

良かったに決まってるぞ。

「ばか・・・そんなこと聞くな」

さすがの俺も照れるじゃねぇか。

「えっ・・・それじゃ、してくれたの?」

そうシタシタ言われるとなぁ。

お前にしかしたことない様なこといっぱいした。

それを言わせられるのか?

「男としては当たり前だろう?」

「良かったぁ~」

「避妊してくれてなかったらどうしようかた心配になっちゃって・・・」

胸をなでおろす様には~あと吐息を吐く牧野。

「否認?」

否認はしねぇぞ、お前とのこと。

「してくれたんだよね?」

「何を?」

「その・・・妊娠しないようにって・・・」

「妊娠?」

「したのか?」

「したのかって・・・しなかったの?」

疑惑的な含みを持った声。

「やッ・・・間に合わなかったというか・・・」

「ナマ・・・つーか・・・してねぇ」

終わったこと言われてもどうしようもねぇよな。

引き返せるものじゃないんだあの場合。

「で・・・出来たのか?」

子供出来たらすげーうれしいけど。

「そんなすぐにわかるわけないでしょう!」

「あれから1週間も経ってないのにッ」

「どうすんのよーーーッ」

「何を慌ててんだ、出来てたら出来てたで喜ぶぞ俺は」

気軽に軽く声が出る。

「そんな問題じゃないでしょう!」

愚図ったまま見つめる瞳。

「そんときはすぐ結婚すればいい」

「妊娠ってことになればホワイトデーのプレゼントとしては最高だろう」

「俺からのプレゼントすげーぞ!」

「バカーーーーッ」

完全に睨まれた。

なんだかバカカップルになりつつあるような気が・・・

笑いに走ってしまってます。

いいのだろうか(^_^;)

拍手コメント返礼

けい様

一番乗りの拍手ありがとうございます♪

しずか様

避妊は大切ですよね。

まあ妊娠してもいいじゃんと大半が思っているとは思いますが・・・

その筆頭は原因である司自身。

「一人で育てる!」つくしちゃんに宣言させてみたい気も♪ ← どこまで司に辛抱させるのか~

なおピン様

二人の掛け合いに関係、いいカップルですよね。

annie様

司への応援ありがとうございます。