第13話 愛してると言わせたい(完)

愛してると言わせたい(5周年記念作品)

いよいよ投票結果TOP3のお話に突入。 司が記憶喪失したんだからつくしも記憶を失わせちゃおう。 でも多いんですよね記憶喪失の二次。 私は書き専であまり読む方じゃないので余り知らないんです。 常連さんがいちゃもんのネタにならなければいいがと、次のお…

☆ 愛してると言わせたい 26 + α

『愛してると言わせたい』side storyの第5段です。 第5段と言っても 26 の合間のお話という感じでしょうか。 実は一度は書くのをやめて没にした作品なんです。 時間がなくてここ数日はUPがなかなかできなかったので、ちょいと表に出すかと急きょUPしてみ…

☆ 愛してると言わせたい side story 4

『愛してると言わせたい』side storyの第4段です。 まだ読みたいというリクエストにお答えしての続編です。 これなら本編で続けたほうが良かったかも(^_^;) * 「・・・記憶、どこで取り戻した?」 目が覚めたら思い出してました。 そんな言葉じゃ納得できね…

愛してると言わせたい side story 3

『愛してると言わせたい』side storyの第3段です。 愛してるって言ってくれるのかなぁ~って展開あるのかな(^_^;)

愛してると言わせたい side story 2

『愛してると言わせたい』side storyの第2段です。 side story 1 をお読みになった後にご観覧くださいますようお願いいたします。

愛してると言わせたい side story 1

『愛してると言わせたい』 最後までお付き合いありがとうございました。 最近本編が終わってもちょこちょこと短編をUPしています。 なぜかその流れが出来上がりつつあるような。(^_^;) 『まだ見たい』『終わると淋しい』というお言葉に励まされてついつい…

第13話 愛してると言わせたい 26

* -From 1 - 一瞬息が止まるかと思った。 抱きしめられて高鳴る鼓動。 見あげた私の顎をそっとスマートな指先が持ち上げる。 唇が温もりに包まれた。 「ダ・・・メ・・・」 唇の中の言葉が、道明寺の熱い吐息で溶けて消えていく。 「んっ……」 熱い熱を伝える…

第13話 愛してると言わせたい 25

* -From 1 - こっそり、そ~っと足音を忍ばせる。 まるで泥棒にでもなった心境。 それは屋敷に私よりも先に道明寺が帰って来てると聞いたから。 大学から家族のいる家に帰るつもりだったのに大学の前に横付けされた運転手つき道明寺邸直通の高級車。 「一緒…

第13話 愛してると言わせたい 24

* -From 1 - 「・・・で、あいつ牧野のなんなの?」 自分でも驚くほどの不快感。 握りしめた牧野の腕を離せないまま歩いてる。 「なんなのって、友達だよ。何も覚えてないんだけどね」 「さっき喧嘩しそうになったところを助けられたんだ」 覗き込んだ牧野は…

第13話 愛してると言わせたい 23

* -From 1 - いったいどこ行きゃいいのよッ! 私・・・法学部だよね。 時々すれ違う顔は高校時代の同級生。 たいした接点もなかったから声をかけられることなく通り過ぎる。 きょろきょろと今日の講義の教室を探してる私は田舎から出てきたばかりの学生の気…

第13話 愛してると言わせたい 22

* -From 1 - 「何見てんだよ」 「み・みてなんかない」 言って顔をそむける。 「見慣れてるだろうが?」 そんな記憶がないから目のやり場に困るのよッ。 さつきまであの中に・・・ 素肌のままの胸にくっ付いていたんだよね。 顔はそむけたままに視線だけが動…

第13話 愛してると言わせたい 21

* -From 1 - 程よい固さに弾力。 くびれ具合。 そして心地よい温かさ。 気持ちいい・・・ んッ? 何か変? 滑らかな肌触りにほっそりとした幅。 いつもの枕じゃないッ。 起きない頭のまんま瞼を開く ど・・どうみょうじッ! 心の中で素っ頓狂に上がる声。 私…

第13話 愛してると言わせたい 20

* -From 1 - 「微妙に怖いんだけど・・・」 手をのばしても届かなそうな距離から牧野が覗き込む。 「怖いってなにが?」 緩んだままの表情で問いかける。 「道明寺・・・変」 お前が仕向けてるんだよ! 言っても気がつかないだろうな、こいつの場合。 「お前…

第13話 愛してると言わせたい 19

* -From 1 - 姉貴に任せておけば大丈夫だ。 いつも俺のことを本気で考えてくれる姉貴だから・・・。 ホントにそうか? 最近の一番のお気に入りは牧野だし・・・ 俺が嫌がることはしても牧野が嫌がることは絶対しないって鉄則持ってるもんな姉貴の場合。 つい…

第13話 愛してると言わせたい 18

* -From 1 - 「どうかしたの?」 牧野の異変には敏感すぎる反応を見せる姉貴。 「結婚・・・まだ考えられなくて・・・」 遠慮がちに言って俺に視線を投げる牧野。 こいつの口からの初めて聞いた結婚拒否的言葉。 俺も茫然となっている 確かに俺と婚約してる…

第13話 愛してると言わせたい 17

* -From 1 - もろにとられてねぇか・・・。 ・・・ 一発 伸ばした手が躊躇するように宙で彷徨う。 目的を失った指先でごまかすように髪をかきむしった。 「アッーーーッ!」 「誤解すんなよッ!無理やりお前が嫌がることするつもりはないから」 「同意!同意…

第13話 愛してると言わせたい 16

* -From 1 - 「・・・お前ら、何かあったろう?」 相変わらず目敏いあきら。 「「何もない!」」 「なかなか息があってるじゃないか」 にやりとする総二郎。 「牧野・・・顔、赤い」 一番油断がならねぇのはやっぱり類だ。 牧野に顔を近づけて覗き込んでいる…

第13話 愛してると言わせたい 15

* -From 1 - 「・・・ったく。このボケ女」 「ボケって・・・」 「お前の反応」 「舌入れても嫌がってなかったろうがぁ」 力が抜けるように床に座り込みため息と一緒に吐きだした。 「し・・た・・・」 みるみる赤面は拡大中。 表情は動転しまくって、「舌」…

第13話 愛してると言わせたい 14

* -From 1 - 夕暮れ時。 部屋の窓辺で西日の陰りを見つめてる。 そしてため息一つ。 ガキくせぇーデート。 それに喜んでいた俺。 体は正直だ。 すぐにでも欲してる相手は同じ屋根の下。 簡単に手に入れていたのはそんな前のことじゃない。 すべての感触をこ…

第13話 愛してると言わせたい 13

* -From 1 - ガキみたいにはしゃぐ俺。 それ見て牧野がクスッと笑う。 まるで付き合い始めた頃に戻ったみたいな錯覚。 ただこいつが気になってしょうがなかった想い。 顔を見るだけで高鳴った胸の鼓動。 もう一度恋をするってこういうことだよな。 そうだろ…

第13話 愛してると言わせたい 12

* -From 1 - 「おい待て!」 後ろから聞こえる声を無視して大股で歩く。 それでもすぐに追いつかれた。 「そう怒るな、悪気はねぇから」 悪気があったらなおさら始末が悪い。 抱きしめられて振りほどけなかった力強い腕。 けがの痛みはほとんどないはずなの…

第13話 愛してると言わせたい 11

* -From 1 - 連れて行かれたのは上野のハチ公前。 ・・・って、道明寺にはあり得ない組み合わせ。 「なんでここ?」 「お前から誘われたデートの待ち合わせってここだったんだぞ」 「ダブルデートで最悪だったけどな」 最悪というわりには機嫌は上等な様。 …

第13話 愛してると言わせたい 10

* -From 1 - 道明寺から逃げるように部屋に戻った。 ベットに入っても眠れそうもない。 無性に頭が冴えて間隔が研ぎ澄まされていく。 高校生のF4しか知らなくて・・・ 皆、見た目も華奢な少年の姿を脱皮して一回り線が太くなった感じで・・・ 大人になってい…

第13話 愛してると言わせたい 9

* -From 1 - 考えたらこのまま自宅に送ってもらっても良かったはずだ。 気がついたら道明寺の屋敷の玄関をくぐってた。 「じゃあ、また」 花沢類はにっこり笑って私を下ろすとそのまま車で帰っていく。 気が重い・・・。 つかれた・・・。 足どりは重くなる…

第13話 愛してると言わせたい 8

* -From 1 - 「花沢類・・・」 「牧野・・・なんか変?何かあった?」 どうしてこの人は私が平常心じゃない時に限って現れるのだろう。 「まだ、いたんだ」 「総二郎もあきらも帰ったから俺も帰ろうと思って、司に会ってから帰ろうと思ってたんだけど・・・…

第13話 愛してると言わせたい 7

* -From 1 - 「情けない」 一言で切り返された。 坊ちゃんおかわいそうにとか・・・ 大丈夫ですこのタマにとか・・・ つくしが坊ちゃんのことを忘れるなんてとオイオイと泣く。 ねぇのかよ。 タマの反応はすべて俺の予想外。 「つくしの苦労が経験出来てよか…

第13話 愛してると言わせたい 6

* -From 1 - 「お帰りなさいませ」 出迎えの使用人たちが挨拶もそこそこに牧野を取り囲む。 「心配しました」 「元気そうで」 口々に言って牧野の姿に心からの安堵の表情。 戸惑ってるのは牧野本人ばかり。 この屋敷では俺より牧野のほうが好かれてる。 牧野…

第13話 愛してると言わせたい 5

* -From 1 - 「おい待てよ」 牧野の背中を追いかける。 こんなこと今までも結構あったよな。 牧野の腕をつかんで立ち止まらせたのは牧野の病室のドアの前だった。 「もう、用事は済んだでしょう」 迷惑そうな表情を見せる牧野。 そんな顔が見たいわけじゃな…

第13話 愛してると言わせたい4

* -From 1 - あくる朝、牧野の入院する病院へ車を向かわせる。 俺との事をすっかり忘れている牧野。 こわごわと他人を見るような表情。 俺に向けられていたやさしい温かな包み込む笑顔も感情もそこにはありはしない。 頼りきったまなざしは類へと向けられた…

第13話 愛してると言わせたい 3

* -From 1 - 目の前には優紀が椅子に座って私をじーっと食い入るように見つめてた。 見ようによっては間抜けな顔で・・・。 「本当に高校生だと思っているわけ?」 信じられないような表情に変わった。 目の前にいる優紀は確かに少し線が細くなって化粧もう…