St. Day (完)

St. Valentine's day (つくし 20 years)

以前 に書いた 『St. Valentine's Day 1(司 20years)』のお話。 この話分岐してしまったんですよね。 つくしも書いてみようと思い立ちUP。 『St. Valentine's Day 1(司 20years)』とは全くの別物です。 今回ちょこちょことこの記事を手直しをしてます。 …

white day (司 20years) 5

* 抱きしめた腕の中で牧野は俺の胸元に頬を寄せる。 胸に直接に触れたバレンタイン。 柔らかい膨らみを感じた指先。 今でも鮮明に思い出す。 あの後・・・ 西田から携帯が鳴ったんだよな。 今日は携帯の電源は切った。 部屋に誰も来るな! 入れるな! と言い…

white day (司 20years) 4

* 「今日・・・空いてるよな?」 俺にしては弱気な発言。 3月14日ホワイトデー当日。 大学で講義を終えた牧野を待ち伏せ。 「・・うん・・・まあ・・・」 大きく見開いた瞳が見つめてすぐにうつむくように視線を逸らした。 「プレゼントは考えてるから・・・…

white day (司 20years) 3

* 3月3日ひな祭り数日前。 なぜか俺の部屋に雛段を飾ってやった。 姉貴の7段飾り。 「久しぶりですね、お雛様を飾るのは。 つくしも喜びますよ」 「今度飾るときは坊ちゃんのお嬢様ならタマはどれだけうれしいか・・・・」 目頭を押さえるタマ。 本当は涙な…

white day (司 20years) 2

* 「なぁ、ホワイトディーのお返し決めたのか?」 「牧野のやつ、俺でいいなんていってんだよなぁ」 告げられて5日後・・・ 練習試みて逃げだされた。 「牧野にしたら大胆発言だなッ」 「それじゃ俺達もお返しは俺達でいいってことか?」 んなわけねえだろー…

white day (司 20years) 1

* カレンダーにつけた赤い印。 3月14日。 ガキか?俺ッ。 溜息ついてほころぶ口元。 「ホワイトデーのお返しは・・・ 道明寺がいい」 予想もしなかった牧野のセリフに踊らされてしまってる。 約束の日までまだ約1カ月。 2月は28日で終わるし・・・ 48時間は…

St. Valentine's Day おまけの話 2

* それ以上のもん・・・ やっぱあれ・・・だよね。 考えるたびにキュンと身体の奥がしぼる感覚。 想像しないって言ったらうそになる。 誕生日も・・・ その前の正月もクリスマスも考えては・・・いた。 頭ではしっかり受け入れている。 私には道明寺しかいな…

St. Valentine's Day おまけの話

* どんよりとした雪雲に向かって飛び立つヘリ。 俺の心の中もそれに負けないくらいにどんよりと曇ってる。 あと少し・・・ もう一歩・・・ いつも直前で何かが起きる。 何度やっても学習できねぇ。 今度は自然に邪魔されねぇところを準備するか? このまま場…

St. Valentine's Day 7(司 20years)

* 二人くるまった毛布の中で必要以上に上昇する体温。 重なる唇がわずかに震えてる振動を俺に伝える。 コクンと一つ心音が鳴った。 キスが深くなるたびに牧野の指先がギュッと俺の服をつかむ。 「・・・ンッ」 口を割って差し入れた舌先の奥からせつなげに漏…

St. Valentine's Day 6(司 20years)

* 「何よッ!」 俺の力に抵抗できずに膝の上に引き戻される格好で帰ってきた牧野。 強気な瞳が遠慮なく俺を見つめいてる。 「なに不機嫌な顔してる」 やきもち妬いてる牧野にニンマリとする心の内を隠してわざと声を上げた。 「別に不機嫌になってない」 そ…

St. Valentine's Day 5(司 20years)

* いい雰囲気! いい流れ! そう思ってるのは俺だけじゃねぇよな? 甘ったるく上目使いに見つめる瞳。 そっと頬を優しく指先でなぞる。 口づける位置まで顔を下ろしてその動きを止める。 いや・・・ まて! こいつの場合思いもしない逆転ありだ。 寝る! 熱…

St. Valentine's Day 4(司 20years)

* 腕の中に閉じ込められて動けなくなる。 首筋に触れる息遣い。 声が聞こえる度に波打つように肌に優しく触れる。 考えがまとまらないままにその甘さに浸りたくなった。 フッと右肩が軽くなって、離れた道明寺の片腕はごそごそと動いて自分のジャケットのポ…

St. Valentine's Day 3(司 20years)

* 緩やかに反応を見せる甘いキス。 侵入を拒んでいた口先も今は戸惑うことなく俺を受け入れた。 戸惑いも指先を肌にそわせるたびに吐息へと変わる。 組み敷かれた華奢な身体がわずかに抵抗するように下肢を動かす。 それさえも微妙な刺激となって煽られる。 …

St. Valentine's Day 2(司 20years)

* 突然・・・ 塞がれた唇。 優しく頬に触れる指先が顔を持ち上げる。 そして角度を変えるキス。 突然でもないか・・・。 この態勢がくれば道明寺がなにを欲しているかわかりすぎる慣れ合い。 これ以上深まりたくなくてギシッと歯に力を入れた。 躊躇なく差し…

St. Valentine's Day 1(司 20years)

お待たせしました。 司の 二十歳の誕生日お話から継続するバレンタインのお話です。 1日遅れになりましたがお許しくださいませ♪ * 「なぁ」 「なに?」 不機嫌そうな返事をして俺を見ない視線。 この前からすっかりこの調子だ。 「いい加減機嫌直せよ」 誕生…