white day (司 20years) 2

 *

「なぁ、ホワイトディーのお返し決めたのか?」

「牧野のやつ、俺でいいなんていってんだよなぁ」

告げられて5日後・・・

練習試みて逃げだされた。

「牧野にしたら大胆発言だなッ」

「それじゃ俺達もお返しは俺達でいいってことか?」

んなわけねえだろーーーッ

ぶすっと総二郎を睨みつける。

「まさか本気で牧野を押し倒して俺をプレゼント~でおしまいってことねぇよな?」

あきら!

そこまで単純じゃねえぞ、俺も。

「寝付けなくて寝込むなんてことにならないように気をつけないと」

さらりと言った類の言葉はぐさっと胸に突き刺さる。

「お前らに心配されなくても大丈夫だッ」

誕生日と同じ失敗繰り返えせるわけがない。

前の日に十分な休息。

その前日まで徹夜で仕事を入れたぞ。

西田が「そこまでする必要性あるのですか?」と言いつつため息ついていた。

そして14日と15日は全くの自由な休養日。

休養になんのかな俺。

照れる。

「なに一人でニマッとしてるんだ」

「いけないこと想像してんじゃねぇだろうなぁ~」

「あんまりきわどいこと考えてると牧野に逃げられるぞ」

俺に覆いかぶせるように総二郎とあきらが接近する。

「逃げるわけねえだろう」

「本当ならバレンタインの後も何とかなりそうだったんだからなッ」

こいつらの魔の手?から逃れる様に身体をひねった。

「でも駄目だったんだろう」

「言い訳されてるだけじゃねぇの?」

こいつらもなかなか引かねぇーッ。

つーか

嫌味な奴らだ。

「そんなはずねえよ。

バレンタインの後すぐに女の・・・女の都合ってやつだから無理って言われただけだ」

「ふ~ん」

気に食わない感じに3人が俺を無視して視線を交わす。

「だったら今は問題ないだろう」

今さらそこまで引き延ばす必要もないと確かに俺も思ってる。

さすがに練習を強要しそうになったことは内緒にしておく。

「女は結構記念日とかこだわるだろうが?」

これは俺が俺自身に言い聞かせてるとこ。

「男はこだわらねえだろう?」

「司なら本能のまま付き進みそうじゃん」

出来たら今までお預け食ってない。

「大切に思ってるだけだろうが」

牧野をその気にさせるのすげ~難しいだぞ。

あいつは最大級の鈍感さなんだから。

「それで1年以上お預けくらってるわけだもんな」

「良く我慢してるよ司」

「男の鏡だ」

総二郎・・・

泣きまねすんじゃねぇーーーーッ。

「会ったその日に口説き落とす様な恋はしてねぇからな」

「お前らもそろそろ本気の相手探せ」

皮肉る様につぶやいた。

「お前に言われたくねぇーーーーーッ」

叫び返された。

「なあ・・・それより・・・」

「バレンタインが生理だったってことはホワイトデーもその日になる可能性ありなんじゃないか?」

俺を通りこして会話を始めた友達甲斐のない奴ら。

ホワイトデーもその日つーこと?

どうしてこいつらにそんなことが分かる?

女のこと知りつくしてるからな、類以外は。

月一であるくらいは俺も知ってっけど。

こいつらが言うんなら可能性はなくないよな?

「そうなのかッ?」

思わず声が高くなる。

「牧野に聞いてみるのがいいんじゃない?」

類!そこはにっこりとほほ笑むとこじゃねぇーーーーーーッ。

「もしかして気が付いて言ってるとか?」

その言葉に思わずあきらを2度見してしまった。

「牧野はそんな器用じゃねえだろう」

総二郎にうんうんと頷く俺。

「牧野も気がついてない方に俺は賭けるけどね」

類!

それが一番始末が悪くねぇか?

もしも・・・

牧野の都合が悪い日と重なったらどうなる?

俺!もたねかも。

「それでもいい!」

牧野には通じねぇだろうな。

さてこの後の結末は!

やっぱりチェリーなお話が続行?

なんだかホワイトデーのお話が脳内に蔓延んでいます。

別なお話がまったく進まないというか・・・浮かばなくて・・・

分岐のお話と同時進行で書きたいと思いながら頭を働かせてる次第です。