happy new year 2018 番外SP編
つくしちゃんのお買い物に付き合わされてた葉っぱコンビ♪
久々にお届け♪
俺はいつ登場させる気だ!と、司君には怒られそうですがしばらく怒らせておきましょう。
どうして・・・
正月返上で働いてる俺たちがバスに揺られているのか・・・
相葉先輩!
「正月の出勤は楽だぞ」
なんて言っていたのは嘘じゃないですかぁぁぁぁぁ。
バス中央の入口付近で、手すりを持ちうなだれる俺。
きょとんとした大きな澄んだ瞳が俺を見つめてにこりと笑う。
子供が欲しい。
結婚もまだな俺はそんな気分にさせられてしまう愛らしさ。
道明寺家長女の愛らしさに癒されてしまってる。
抱っこしたい衝動は代表にばれたら半殺しにされそうな危うさを持つのは俺たちSPの常識。
頭を撫でても怒鳴られる。
以前「あのね?」と、俺の袖をひっぱった舞様に腰を落として視線を合わせただけで代表が飛んできたもんなぁ・・・。
司様のいない道明寺邸。
朝からにぎやかな幼い声が飛び交ってた。
「今日は子供たちのお年玉で買い物に行くね」
つくし様の言葉に「お車の準備を」という相葉先輩の言葉はスルー。
「いらないから」
にっこりとほほ笑むつくし様は子供たちにコートを着せるとすぐさま屋敷の玄関へ。
「急がないとバスが行っちゃうよ」
とんでもない言葉に俺と先輩が慌てたのは言うまでもない。
つくし様・・・
今日もやるんですね。
セレブの生活から離れた庶民の生活体験教育。
「もし道明寺の会社がなくなっても大丈夫なように子供達がしっかり自立できるように育てるの」
潰れませんから!
潰れたら日本がつぶれます!
「司が、カードが使えないように止められて、私が食事おごったことあるのよね。
お前におごられるなんて・・・って、司落ち込んでたことあるのよ」
うれしそうにそう話すつくし様のその話は何度も聞きましたけど・・・。
司様がいないときに行わうのやめてほしいよ。
せめて・・・
せめて・・・
お店まで・・・
車で行きましょうよ。
警護が大変なんですから!
何が大変って・・・
危険人物が近づくことはまれ。
生命の危険というよりは誘拐を考慮した警護。
バスの中で男性でもつくし様に近づいたら・・・
やばいんですよ。
「司にはわかんないし」
なんて軽く言わないでいただきたい。
今も先輩が二人掛けの席に一人で座るつくし様の横で仁王立ちでにらみを利かせる。
いつもの人懐こい相葉先輩から近づくなのオーラが2000倍で出ちゃってますから。
「相葉さん座れば?」
「遠慮します」
そんな会話が小さく聞こえる。
相葉先輩がつくし様のそばに近づかないようにする原因はつくし様も承知してるからそれ以上は進めないけど・・・
だからせめて車を使ってくださいと言いたい。
車ならだれも近づけないから俺たちにとばっちりが来ることは防げるのです。
贅沢で、我儘な大人でも見下す生意気な子息や令嬢が多い中で道明寺家の子供たちが素直なのはつくし様の影響なのだろうと俺たちもわかってるから、これ以上は言えねぇーーーー。
司様がいれば、個室に通されて、その部屋に商品が運ばれて選ぶだけ。
建物内を走り回って他の買い物客に混じっておもちゃを見て回る子供たち。
4人に俺と相葉先輩の二人だけの護衛。
家の中なら十分なのに外に出れば子供たちの動きに合わせて走り回る俺たち。
駿様がつくし様と一緒にいるのが幸い。
翼様!
右に左に斜めに走り回らないでください。
このおもちゃ売り場にあるものほとんど持ってるじゃないですかぁぁぁ。
興奮する翼様に聞こえるわけはなかった。
お年玉じゃ足らないって言われてもごねることなく物欲しそうな表情は浮かべないのはさすがというか・・・
あきらめが早いというか・・・
つくし様の対応もさすがで子供たちの性格をうまくつかんでいる。
買ったのがパパの誕生日プレゼントって・・・
泣かせるなぁ・・・
俺だったら絶対泣く!
もったいなくてそのネクタイ使えないかも・・・
ラップされたプレゼントの箱を抱えながらうれしそうな舞様に翼様。
無邪気な笑顔に胸が熱くなる。
「一平・・・泣くなよ」
「泣いてませんよ!」
相葉先輩の声にぐいと顔に力を入れた。
「睨むんじゃねぇよ」
ポンと軽く俺の頭を先輩の手のひらが殴る。
「いてぇッ」
「行くぞ」
殴られた後頭部を撫でる俺に笑みを浮かべながら先を行く先輩を俺も追いかけて走り出した。