2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

Fools Rush In 2

* 「冗談が本当になっちゃいました」 道明寺本社ビル10階の法律事務所。 玲子さんと顔を突き合わせてつぶやいた。 気持ちいい朝に澄み渡る青空。 眺める時間の余裕もなく事務所に飛び込んで朝の挨拶を簡単に交わす。 職場復帰約1カ月すぎの月曜日の朝の玲子…

お知らせ

連休が始まりましたね。 我が家は大した予定はありません。 どうやって過ごそうかが悩みの種。 ブログにUPしている作品数も500を超えました。 このままだとどこまで増えるのか。 少し整理する意味で今回連載が終了した作品は少しずつですがFC2小説を活…

下弦の月が浮かぶ夜33

* 「お前ら何が言いたい」 俺ににじり寄る総二郎。 スマートに見える表情の下で何を考えているのかはっきりとわかる長い付き合い。 こいつらの興味は俺と葵の関係に絞られているはずだ。 だから面白くない。 「一緒に住んでるといると言うことはそれなりの関…

幸せの1歩手前 18

朝の目覚めで触れる柔らかな唇。 甘い吐息に包まれて終わる1日。 そんな時間が過ごせる日々。 これを幸せと呼ぶのなら今の俺は間違いなく幸せだ。 確かめる様に腕を伸ばす。 触れるはずの温もりは空振りしてわずかにシーツに残る温かみだけを指先に伝える。 …

甲斐君のつぶやき 4 (抱きしめあえる夜だから)

甲斐君目線のお話の第四段! いよいよ甲斐君の対象は公平君へ。 どんなお話が飛び出すのか! こうご期待! 期待してないって言わないでお付き合いをお願いします。

下弦の月が浮かぶ夜32

* 「あの二人・・・気・・・合ってるよな」 二人掛けの小さなガラスのテーブル。 その上には料理を盛った皿がいくつも並ぶ。 フォーク片手に料理を口に運びながら相槌をうって時に上がる笑い声。 どうみても仲良しの二人組の出来上がり。 俺達が入り込む隙間…

☆幸せの1歩手前 17 おまけの話

* 「・・・足らなくなった」 「なっなにッ・・・」 うつむいていた顔が俺を見つめて紅く色づく。 「惚れなおしたなんて言われるとな」 背中から抱きつかれて「お願い」と俺を欲してるみたいに聞こえる。 自分にいい様に解釈してるってことはないはずだ。 そ…

Fools Rush In 1

第5話 HAPPY LIFEに続くお話です。 つかつく2人目の投票にはたくさんの参加ありがとうございました。 結果はこちら 男女の双子が結果的には半数を占めておりました。 女の子の投票を入れると90%を絞める結果に! デレデレ、メロメロの司が見たいというコメ…

下弦の月が浮かぶ夜31

* 司の呼び出しに応じたのは単なる気まぐれ、気の迷いと是正するのは無理がある。 牧野が絡んでいるのは疑いがない。 あの日・・・。 司と牧野を前に交わした会話。 二人を見守る気持ちに偽りはないと俺は自分で知っている。 司を幸せにできるのは牧野しかな…

HAPPY LIFE 29

* 「・・・ねぇ」 「ダメだ」 「まだ何も言ってないけど・・・」 お前がそんなもの欲しそうな顔してる時は俺が喜ぶことじゃないってそっぽ向かれた。 「喜ぶことかもしれないよ」 んなわけあるかと訝しく表情を作って意地悪い笑いが浮かぶ。 「なっ・・・な…

幸せの1歩手前 17

* 満足だった。 いや、そのはずだった。 相手先のエントランスでつくしの到着を待つ。 すぐに俺の居場所わかるだろうか? 周りにはガタイのいいSPが数名。 西田に今回のプロジェクトの担当者数名。 男ばかりの集団に何事かの視線を投げながら素通りしてい…

甲斐君のつぶやき 3 (抱きしめあえる夜だから)

あ~だ、こ~だと考えながら甲斐君目線のお話の第三段! いよいよ公平君の登場です。 オリキャラ主役でお話を進めることができるなんてなんて幸せなんだろう。 一つ気が付いたのは玲子さんのキャラを演じられる女優さんて誰なんでしょうか? 天海祐希は年齢…

下弦の月が浮かぶ夜30

* 「今日、天気良くてよかったな」 わざとらしくはしゃぐ道明寺。 メープルの3階にしつらえられた一室。 重厚な革張りのソファー。 真中のテーブルに和洋中の料理が並ぶ。 数十名の小さなパーティーでも開くつもりだろうかと思えた。 「わざわざ俺達を呼び…

幸せの1歩手前 16

* 「・・・別人だね」 「何か言ったか?」 「べ・別に・・・」 言葉を濁して首をブルブルと音がするくらいに左右に振った。 待ち合わせた相手先の会社のエントランス。 道明寺から相手先に訪問するのは珍しいことだと聞いていた。 それだけ大切な相手なのだ…

ファイト!

730000のキリ番リクエストにお答えして短編のお話です。 ある日の一こま的お話です。 甘アマなのか、単なるじゃれ合いなのか・・・。 はーあと言うため息が聞こえてきそうな内容になってしまった気もします。

キリバンゲットありがとうございます。

4月になって目の前にはゴールデンウイークが迫ってます。 これが過ぎないとゆっくりできないと言う感じでしょうか。 720000のキリバンは真理様でした。 コメント有難うございます。 キリバンゲットのおしらせ画面に皆さんびっくりされたとのコメント多いです…

幸せの1歩手前 15

* 握っていた携帯を力が抜けた指先が落としそうになった。 そしてまたため息をつく。 「もしかして・・・私の読み当たったのかな?」 同情気味の声。 道明寺の考えを予測できる玲子さんが鋭すぎのか・・・。 それとも道明寺の考えが短絡的なのだろうか。 如…

下弦の月が浮かぶ夜29

* 「メープルで結婚式ってさすがよね」 「この式場二年先までいっぱいなのを無理やり都合を付けさせたって彼女自慢してたわ」 聞こえてくる内容は相変わらずだと葵は苦笑した。 大学の頃から目立ちたがりの性格は変わってないらしい。 大学卒業して2年間音信…

甲斐君のつぶやき 2 (抱きしめあえる夜だから)

甲斐君目線の第2段! 皆様の拍手に気を良くして早々に書いてしまいました。 今回はち**様リクエストの甲斐君と、公平くんの「同病相憐れむ」=「司に視線で殺されそうなひとたち」な新婚旅行中の会話とのリクエストにお答えしてのUPです。 そういやそん…

下弦の月が浮かぶ夜28

* 「いったい何なのよ!」 まだ納得していない表情。 今は気にもならない。 「あきらはもういいって言ってるんだから、お前が考え込む必要がどこにある」 その不満そうな顔が必要あるのか? 「わざと言わせたって感じなんだもん」 拗ねる様に唇を尖らせる。 …

幸せの1歩手前 14

* 10回をすぎる呼び出し音が続く。 「どうかなさいましたか?」 音程のない言い回しはいつもより癪にさわる。 「出ねぇんだよ」 「仕事中でしょうから、出れないでしょう」 俺様からの電話だぞ。 仕事ならなおのこと俺を待たせるやつはいねぇよ。 「どう考え…

下弦の月が浮かぶ夜27

* 「・・・なんだったの?」 きょとんとしてたのはどうやら牧野だけじゃなかったらしい。 「台風みたいだよな?」 「えっ?」 「慌ただしくやってきて全部さらって行ってしまった」 「なに?」 ますます分からないって困惑気味の表情が浮かぶ。 その表情に今…

甲斐君のつぶやき 1(幸せの1歩手前)

こう様のコメント『玲子さんと甲斐くんから見た司つくしを読んでみたい気が…つくしが来てどれだけ司のイメージが変わったのだろう~』 をいただきまて思いついた小話を一つ♪ 幸せの1歩手前 13の番外編のお話です。 オリキャラ松岡公平君に続く第二弾。 まず…

幸せの1歩手前 13

* 「・・・ため息」 「えっ?」 「今3回目」 真向かいに座る玲子さんがクスッと笑う。 「そんなについてました?」 「いきなり、難しい仕事を押しつけられて悩むのは分かるけどね」 なぜか玲子さんまでハァーと息を吐く。 「つくしちゃんの指導は甲斐君から…

下弦の月が浮かぶ夜26

* 私の恋愛歴なんて数えるほどない。 つーか道明寺一人。 けど・・・ ただ一つの恋愛が極上でハイクラスだってことはわかる。 障害も悲しみもドラマみたいにハードだったけど、今は幸せ。 思えるはずがない! 腕組みしたまま眉間にしわを寄せたままの道明寺…

幸せの1歩手前 12

* -From 1 - ややこしい。 もともとMBAを取得してる道明寺とは比べようがない。 経営的なことは金儲けみたいな気がして私の性格には合わない。 節約なら喜んで協力するんだけど、お金を使うのも持ってる者の務めだという道明寺の理論も分かる。 値段に躊躇す…

イルの憂鬱 3

* ヒッタイトの宮廷が見下ろす街並み。 日本でいえば城下町みたいなものだろうか。 城壁に守られてにぎわいを見せる市場。 肌の違う人種が入り混じる。 どうみても一番人種が違う私。 黒髪の黒い瞳だけで人目を引くことを知っている。 イシュタルと呼ばれ始…

下弦の月が浮かぶ夜25

* 「ねぇ?」 「なんだ」 気のない素振りの声。 未だにあいつの機嫌はまがったままだ。 初めは30度くらいだった傾きは120度ぐらいにそっぽを向いてしまってた。 「楽しくないの?」 立ち止まって道明寺の顔を見つめる。 道明寺の動きを止める様に腕を掴んだ…

HAPPY LIFE 28

* とぎれとぎれに流れていた時間がつながった瞬間に幸せだと思えた。 一緒にいることがあたりまで静かに流れる穏やかな日々に浸りきっている。 つくしと一緒になって駿が生まれて紡ぐ時間。 それが一番大切なんだと思える。 だから頑張れるんだ。 お前らの笑…

下弦の月が浮かぶ夜24

* 「俺だ、しばらく仕事を休むから調整してくれ」 電話の相手は理由を聞くこともなく「分かりました」とだけ告げる。 「お前も休みとれ」 「なんで私が休まなきゃならないの?」 「短期間でどれだけ変身できると思ってるんだ?」 「仕事終わってから数時間で…