君じゃなきゃダメなんだ 17
おはようございます。
昨日は400を超す拍手をいただきました。
そのうちの200余の拍手が1作品1拍手。
一気読みしていただいたのかなって勝手に思って感謝していました。
いつもいただくコメントと拍手は私の執筆の原動力です。
返事を書くのも楽しくて仕方ありません。
寒さに負けず今日も頑張るぞ~ ← 家事もこれくらい頑張れるといいんですけど・・・(^_^;)
さて、里中先輩どうするんだろう?
*「私の悩みなんて知れてますよ」
里中先輩の軽い調子の音域にあわせる様に言い返した。
「付き合ってる男が平凡じゃないからなぁ」
俺にしとけばよかったのに。
聞えた声の後から唇の動きがそう読み取れた。
冗談にしてもわずかに心が揺らいだのは先輩の私をまっすぐに見つめる瞳。
大学時代は目を合わせるだけでトキメイて何もしゃべれなくなっていた。
学生時代のさわやかさは健在で、職場でも人気があるのはわかる気がする。
止まったエレベーターから扉の開く気配。
広がった視野の中に逃げ込む様に足を踏み出した。
「待って、僕も降りる」
そう言って私に返された書類。
書類を挟んでわずかに触れた指先。
思わず反応して逃げていた。
まるで10代の頃みたいに。
「すいません」
バサッと音を立てて落とした書類を、慌てて腰を下ろして拾い上げる。
「意識してる?」
里中先輩も一緒になって腰をかがめて落ちた書類を拾って私に渡す。
「手が滑っただけですから」
貰った書類を今度は落とさないようにしっかり胸の前に抱き込んで立ち上がった。
「期待したんだけどな」
腰をかがめたままの先輩を私が見下ろしている。
「期待されても困ります」
「1%も残ってない?」
「残ってませんから」
座ったままの先輩がガクッと肩を押して頭を垂れる。
小さく諦めたようなため息が聞こえた。
「少しは悩んで答えろよな」
そこからいきなりサッと立ち上がった先輩の腕が壁際に私を追い込む様に動いてた。
「こんなに自分であきらめが悪いとは思ってなかった」
この身動きできない状態でまだ私を好きだと言いたげな色合いを深くにじませる瞳がまっすぐに見つめてる。
やばそうな気がしてゴクンと息をのんだ。
「誰と付き合っても君のことが忘れられない」
軽く微笑んで長い指先が顎にあてられた。
大学の時はこんな感じで触れられて目をつぶって触れた軽いキス。
フラッシュバックしてる場合じゃない。
「ダメですから」
片手で先輩の指を払いのけた。
今さら言われても・・・
言い寄られても私の心が傾くはずはない。
それはわかってるつもりなのにドクンと心臓が早くなる。
告白される場面には慣れてない。
心が揺らいでるわけじゃなくて、ただ戸惑ってるだけだ。
「君が悩んでるようなら僕は遠慮しないから」
私が悩んでるのは付き合うかどうかじゃなくて結婚に関して悩んでるだけで・・・。
「遠慮してください」
叫んで手に持っていた書類で顔を隠した。
書類越しに感じる里中先輩の息遣い。
「もう少し君を応援する側にいるべきだったかな」
書類を目の下まで下げて見あげた視線の先で少し苦笑気味な表情を先輩が浮かべてる。
「気持ちだけは伝えたかったから」
「じゃぁ」
去っていく先輩を見送りながら身体からゆるっと力が抜けた。
壁に背中をもたれかけながら心を落ち着けるように息を吐く。
背中にツーッと流れる汗を感じる。
緊張感は半端じゃない。
誰にも見られた形跡はないと確認して、今度はほっとした安堵のため息をついた。
拍手コメント返礼
まま**様
PW無事に届いてよかったです。
これからもよろしくお願いします。
Gods&Death様
じつは物陰からあきらが~
性格が変わってますよね(笑)
最初そうしようかと思ったんですがあきらは会社にいなかった設定にしたんだと気がついてしまいました。
チッ。
b-moka様
葵ちゃんモテキですね♪
私も書きながらそう思いました。
近亜子となら簡単にあきらに決めないでもう少しなびかせた方が面白かったかも~
こんなこと言ったらあきらのファンに怒られそう(^_^;)
美優様
いい男に言い寄られるのは想像の世界だからで~す。
現実はねぇ~。
おすそ分けもらえるものなら1割でもいいです。
ゆげ様
昨日は2話のつもりがふと思い浮かんで3話目までUpしちゃいました。
今日は脱力です。
葵にとっての花沢類かぁ~なるほど。
あきらも司と同様に嫉妬しまくりでしょうか?
うん!面白そう♪