観戦その後で・・・

*

「寝てる時も手がかかるなんてなんだよ」

不満そうに口をとがらせる道明寺に笑いを必死で噛み殺した。

「だってホントなんだもん」

子供をベビーベットに寝かせながら道明寺を振り返る。

「さあ、少しでも寝ないと寝不足だよ」

急かす様に促す。

「眠れねぇ」

「えっ?」

「目が覚めた」

ふわっと後ろから抱きすくめられる。

「私は眠いんだけど・・・」

「だからなんだ」

「ベットに横になれば眠くなるかも・・・」

「眠れる訳ねえじゃん」

そう言って首筋に唇を押し当てられた。

「本当に私は眠いんだってば・・・」

「かまわねぇ」

「私がかまう」

「眠気なんて吹き飛ばしてやるから」

「その気にさせる自信はあるからな」

不敵に笑ったその顔で熱を帯びた瞳に魅せられて、そのまま力強い腕で抱きあげられてしまってた。

手足をばたつかせても何んら抵抗にはならなくて・・・

慣れた調子でベットまで運ばれた。

夜中の授乳でまともにぐっすり寝てないんだからと言ってみる。

昼間はゆっくり寝ててもかまわないなんて勝手な理屈で片づけられた。

ほら、子供より手がかかる。

自分が思った通りに動く行動パターン。

発動されたら止めようがなくなって・・・

人の都合なんてお構いなしで・・・

わがままを押し付けられて・・・

受け入れるしかならなくなっている。

子供の方がしっかり言うこと聞いてくれるよ。

心の中で愚痴っていても心の奥はあいつをしっかり求めてる。

道明寺の指先が邪魔だと言うばかりに布地をはぎ取って素肌が躊躇なく露出度をましていく。

「ヤダ」と抵抗しても道明寺の動きが止まることはない。

「観念しろ」

そう言って唇を塞がれた。

されるがままに受け入れて、なじんだ身体が反応してしまうのは隠しようがなくなって・・・

ため息が吐息に変って色づき始める。

それを待っていたかのように道明寺の動きがせわしさを増す。

つながりを確かめるように触れ合って・・・

想いのままに抱き合って・・・

重なりの重さは愛しさを生む。

深く溶け込んで・・・

貪欲に・・・

流されて・・・

落ちていく。

・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・・

・・・

・・

「このまま死んでもいいって思える幸せ感じてる」

抱きしめられた腕の中・・・

道明寺が耳元で・・・・

                  

                       ・・・そうつぶやいた。

        

おまけ・・・

「ふぇ~ん」

泣きだしたチビを抱きあげる。

泣きやまねぇよ。

「ミルク飲ませて」と哺乳瓶を渡された。

つくしはさっきからちょこまかせわしそうに動きだしている。

つくしにうまく使われてるような気がするのは気のせいだろうか・・・

子供の世話は両親の役目。

作る時だけ一生懸命であとはほったらかしって事はないよねと凄まれたのが数ヶ月前。

女は子供を産むと強くなるとは良く言ったものだ。

その前からつくしは強者だったけどな。

最近はなれたもんだ。

ミルクの温度を手のひらで確かめて、ひと肌だと確認する。

早くやれと手を差し出すのはいつもの事で、この食いしん坊の性格は絶対つくしだと確信している。

「なあ・・・なんで赤ん坊ってこんなによだれ出るの?」

「浄化作用」

「・・・・」

「歯がないからじゃないんだ」

小さい口の中に人差し指を差し込んだ。

こいつの吸いつき半端じゃない。

残念だがお前の好きなおっぱいじゃねぇよ。

俺も好きだけど・・・

「あっ、一本生えてきたよ」

「かまれない様に気をつけてね」

「テッ!」

教えるの遅せぇよ・・・

かまれて成長してると喜んでるなんてホントに俺も親ばかだ

今回はサッカーのサーの字も全く無視のお話です。

昨日UPのワールドカップ2010観戦編 その2ではアクセスランキング参加ありがとうございました。

結果・・・

二人の甘アマ御希望を若干多くいただきましてまずは甘アマ編でUPさせていただきました。

親子編も近いうちに必ずやUPさせていただきます。