Fools Rush In 13

このお話、双子が生まれたらほっかりしてすっかり更新を忘れていました。

3人の子育て奮闘記に移行?

道明寺だったら双子だろうが、三っ子だろうが五っ子だろうが大丈夫か(^_^;)

*

「帰ったぞ。双子はどうだ」

「わーーーッ、今やっと寝たとこだから起こさないでよね」

ソファーにぐったりとした状態で座り込むつくし。

その横でミニカーを動かして遊んでいる駿を俺は抱き上げる。

「駿の時より疲れてるな」

「さすがに二人だからね」

「一日中授乳とおむつを替えるので終わる感じ、駿は目が離せないしね」

「司の面倒なんてみれそうもない」

俺はべつに面倒かけてねぇよ。

今は寝室も別々だしな。

夜中の授乳で起こしたくないって病院から帰ってきて1か月つくしと一緒に寝てない。

そっちのほうが安眠できないってこいつは知ってるのだろうか?

ここしばらく仕事が忙しかったからつくしなりに俺に気をつかってるのだろう。

それがわかるからこいつの言うことを聞いている。

そろそろ限界だ。

「仕事も落ち着いたし、今日から早く帰れそうだ」

つくしの横に駿を抱いたまま俺は腰を下ろす。

「うれしい」

素直に動いた唇はつややかに潤って俺を誘う。

そういや最近キスしたの何時だ?

子供の世話につくしを取られてる。

触れ合おうとした瞬間に泣き出す赤ん坊に中断を余儀なくされたのは1度や二度じゃない。

今は双子は寝てるし、駿はミニカーで遊んでご機嫌だ。

久しぶりにゆっくりとした時間が持てそうな予感。

そっと肩に回した腕でつくしを抱き寄せた。

「少しこのままでいさせて」

甘えるようなつくしの声。

コツンと俺の肩に感じるつくしの頭の重み。

上半身にもたれかかるつくしの体の重み。

暖かく伝わる体温。

まだ、無理だよな?

駿は起きてるしッ。

なんだか必要以上に心音が跳ね上がってる気がした。

「なぁ」

「・・・ん」

なんだか寝ぼけたような声。

「・・・眠いのか?」

「眠いかも・・・」

かもじゃなくて完全に瞼が降りてるぞッ。

親指と人差し指でつくしの瞼を広げる俺。

瞳の中の視点は完全に上を向いている。

俺が何やってもつくしの体はピクリとも動かなくなった。

子供が生まれてもこのての落胆はなくなりそうもない。

「びえーん」

聞こえてきた片方の声。

むくっと体を起こしてつくしがソファーから立ち上がる。

子供の声には一瞬で反応。

すげー

今度からつくしを起こすときは使えそうな手だ。

「お前は寝とけ、俺が行く」

つくしの腕を取りソファーに座らせるように引き寄せた。

「あっ、でもミルクかも」

「心配するな、駿の時でミルクの与え方くらい覚えてるよ」

「一人が起きればすぐにもう一人も起きるよ」

「任せとけ」

とは言ったものの・・・

哺乳瓶とミルクを眺めて考え込んだ。

どのくらいの量を飲ませればいいんだっけ・・・

すっかり忘れてしまってた。