永遠のラビリンス 17

昨日はお騒がせして申し訳ありません。

皆様の反応の速さに驚いております。

これはパスワードを変更しなかった方が良かったかと後悔(^_^;)

メール、コメントがすでに200を超えて、名前に見覚えのある方には送らせていただきました。

誰に返信したかもうわかんない状況で、もうしばらく時間をおいて再度申請いただけたらと思います。

お手数かけますがなにとぞご理解ください。

幾人かメールエラーで返信で来てません

すべて携帯アドレスです。

現在携帯での返信は時間的余裕がないのでPCからの返信としてます。

受信拒否の確認をお願いします。

「やめー」

「そこ、いやーっ」

両手両足に首まですくめてもだえる俺・・・。

萎えた・・・。

もともと牧野の俺に萎えるものなんて最初からついてない。

ハーハーと乱れる息と少し潤んだ瞳。

「泣くな!」

聞こえてきたのは牧野の怒鳴る声。

「くすぐったくて死ぬかと思った・・・」

それくらいで俺が死ぬわけねェだろう。

「暑っ」

手の平で顔を煽ぎながらベッドの上に正座した俺は上着を脱ぐ。

シャツの袖を何層か曲げて、タイを緩めた。

自分を外から眺めてる珍しい現象。

わずかにしっとりと胸元に浮かぶ汗。

心臓がドクンと脈打つ。

なんでドキンとなるんだ!

きっとこの反応は牧野のもの。

俺が俺にドキドキするわけねェもんな。

「どうかした?」

「何でもねェよ」

首を傾げて覗き込む俺の顔。

生れた時から見慣れた自分の顔に抵抗を感じる。

「あーちょっと!」

俺の長い手が伸びて顎を掴む。

右と左に振られる横顔。

「手入れしてくれてないでしょう」

「肌が荒れてる」

俺の牧野がペタペタと化粧水を塗って、牧野の俺が伸びた髭を剃る。

ヤッタのお前だろうがぁぁぁぁぁ。

肌のケアーより寝不足のせいだって思わないのかよ。

「大して変わらないだろうが」

「道明寺の家の化粧品が高級すぎて合わないのかな?」

今それが問題か?

「話し合うのはそれじゃねえだろうが」

「俺をオカマにする方がよっぽどの大問題だろう」

「これ以上私でガサツなことしないでよね」

「もともとがさつじゃねェか」

苦々しく顔を横に向けて呟く俺。

「ほら、足を閉じる」

おねェ言葉の俺が俺の開いた足をグッと掴んで閉じた。

ばかっ!急に動かすな。

ごろんと倒れ込んだ俺を押し倒す様に乗っかる俺の身体。

身動きの取れそうもない身体の重さが俺を抑制する。

腕をベットについて持ち上がった身体。

俺の顔が牧野の俺を見降ろす。

「あっ・・」

少しの沈黙の後「ごめん」と呟く声。

呟きながらあたふたと俺の上から身体を離す。

ベットの端で急に動いたら・・・

「ぎゃーっ」

「このバカ」

伸ばした腕は白いワイシャツの袖を掴む。

男の身体を支え切るにはか弱すぎる力。

耐えきれずに二人でベットの下に転がってしまった。

「テッ・・・」

後頭部に感じる激しい痛み。

数十センチ上から落ちた衝撃もバカには出来ないらしい・・・

ん?

なんで俺が床に近い?

下敷きになるのは俺の牧野のはずで、牧野の俺がその上に落ちる感じだったよな。

「もう・・・」

聞こえてきたのは牧野の声。

俺の声じゃねェぞ?

身体に感じる重みと熱。

上に乗っかる身体を自分からはがす様に胸に乗っかる腕を掴んで持ち上げた。

「牧野・・・」

ゆるゆると開いた瞼がパチパチと数度閉じて、これ以上開けられないくらいにめぇ一杯開いて俺を見降ろしていた。