DNAに惑わされ 4
昨日はてんやわんやで・・・(^_^;)
ブログもなんですが、スマホからアイフォンに変えたら、使い勝手がやっぱり違って・・・
慣れるまでは???状態になりそうです。
子どもに使い方を習う羽目になるとは思ってもいませんでした。
さて駿君の前に現れたのは!一体だれ?
1・悪友の蒼君と愛結ちゃん。
(この二人はどうなってるのか・・・)
2.司とつくし、まさかの司と翔五郎さん。
3.舞と翼
4・パパスターズ♪
5・その他
予想はどの組み合わせだったでしょうか?
正解は続きからどうぞ♪
*
「なんで、ここにいるの?」
落ち着きのある優雅な微笑。
そんな状況には程遠く、折り曲げた新聞で顔を隠す千葉さん。
もう一人は意識的に見ないようにしたい。
って、無理!!
店の中の視線は一気にそっちに集中。
「えっ!ウソ!まさか!」
三点セットの言葉に興奮した表情に臆することなく「なにやってるんだ?」と、低い声は呟いた。
それは僕のセリフじゃないのか!父さん!
「奥様の実家に行ったらここだと教えられまして」
新聞を背中に隠した千葉さんが呟いた。
二人が狭い二人掛けのテーブルに向かい合ってるのはなんともなく異様な光景に思える。
千葉さんが僕の置いたグラスの水を一気に喉の奥に流し込んだ。
「いつもは呼びつけるのに?」
千葉さんに向き合いながら身体の全神経は背中に集中。
今、この僕の周辺は緊迫した緊張感が包見込んでいる気がする。
できればこのまま隠してほしい。
「お前、何をした?」
あっーーーッ
もしかして父さん、母さんに付いてきたのか!!
学校の呼び出しは、僕の世間への露出度の騒ぎの件。
バイトは禁止してないがこの騒ぎは困る的な内容の呼び出し。
母さんに来てくれるようには頼んだけど、父さんには頼んでない!
「迷惑をかけられてるのは僕の方だと思いますけど」
「俺が、そのまま高校に顔を出さなかっただけでも感謝してもいいんじゃないか」
だからってここに顔を出さしてどうすんの!!!
「まぁ、つくしがうまくやると思うけどな。無理なら屋敷に連れ戻す」
凄みを帯びた威圧する声。
反論は聞かない、言わせない態度は帝王の何者も支配する強さを持つ。
悔しいけど、父親じゃなく道明寺総帥の顔を見せられたらこれに反発できるのこの世の中にただ一人しかいなって僕は知っている。
「冗談だ」
フッと口元を緩めて上がる口角。
「つくしとここで待ち合わせしてるんだよ」
「おまえの彼女、つくしが気に入ってるからな」
チラリと鮎川に向けた視線は父さんの視線も心なしか優しくなった気がした。
「俺は、息子の恋愛を邪魔するほど野暮じゃないつもりだからな」
何かを思い出したよう口ぶりで窓から外に視線を投げる。
「こうやって、好きなやつが息せき切って走ってくるのを待つのも久し振りだ」
十数年前の高校生の父さんの姿が想像できる。
甘酸っぱい想いを胸の奥に感じてるのは僕より父さんの方かもしれない。
母さんを思って必要以上に優しく目を細めて見えない母さんを探す父さん。
待つことも幸せだと言いたげな雰囲気はこっちの方がてれる。
「千葉!邪魔だ!さっさと帰れ」
「失礼します」
困惑の表情はすぐに慣れたような態度を作って素早く席を立つ。
軽く僕に会釈を返した千葉さんは喫茶店から出て行った。
アツアツの両親を見せつけられるより僕はここから立ち去ることを選ぶ。
「それじゃ、僕も帰る」
「いいのか?」
父さんが視線をちらりと向けたのはカウンターにいる鮎川の位置。
それ以外の店の中の視線は相変らず僕らに向けられている。
「ねぇ、ヤッパリ似てない」
「私もCMを見た時から思っていたのよね」
チラチラと交互に僕ら親子に向けられる視線。
「オーデションの条件が似てる子を選んだって言ってなかった?」
オーデションなんて最初から受けてない。
「父さんが道明寺司ならどうする!」
「学校も行かずに家にいる!!!」
僕の存在より父さんの存在の方が彼女らの関心の中心らしい。
母さんが見たらどうなる?
「なぁ、駿、舞は全然そんな態度見せねェよな?」
女子高生の言葉に珍しく父さんが反応する。
でも・・・違う気がする。
ここで、気にするのは舞じゃなく母さんじゃないの?
わーーつ。
それどころじゃない。
父さんなんてどうでもいい。
カウンターを挟んで鮎川の前に立つ大学生らしい男性。
2枚のチケットを鮎川に差し出してるのが見えた。
チケットから顔を上げた鮎川と僕の視線がぶつかる。
何とかして!
戸惑った笑みを浮かべた鮎川が、目があった瞬間に一瞬で僕を責めるような表情に変わって鮎川が僕を見た。