☆迷うオオカミ 仔羊を真似る(番外編 後編)

音もなく開いたドア。

私がドアを開いたことなどj気づかないままにシャワーの音だけが大きく響く。

「道明寺・・・」

息次ぐ勢いのない声は水音にかき消されたまま道明寺の耳には届きそうもない。

道明寺の腕が動いてシャワーの蛇口の音を閉めたほうが大きく聞こえた。

前髪を掻き上げる仕草で振り返った道明寺が意表をつかれた表情で大きく見開いた。

「どうした?」

その声は低く、そして・・・やさしい。

滴り落ちる水滴はいつものくせ毛をストレートの伸ばして道明寺の引き締まった身体のライン滑り落ちる。

「あっ・・・ごめん・・・

ドレスのファスナーが下りなくて…」

そのまま背中を見せて逸らした視線。

このまま道明寺と見つめあったら直視できない気がした。

道明寺の指先がファスナーをつかむ。

細いファスナーに収まりきれない道明寺の指先はそのまま私の背筋にそっと触れてる。

ビクンッ

意識しすぎるのは私の肌に触れてるか触れてないかの感触を紡ぎだす巧みな愛撫。

「生地を噛んでいて、動かねぇぞ」

力任せに感じた圧力。

「ドレス、借り物だから乱暴に扱わないで」

反りかえって見上げた道明寺はクツクツ笑って私を見おろしてる。

「お前が着るドレスが他のやつのドレスと共有するわけねぇだろう。

めちゃめちゃに破いても、だめにも文句言わせねぇよ」

道明寺の腕が動いてくるりと入れ替わった身体。

目の前には熱く見つめる道明寺の瞳がまっすぐに私を捉えていた。

「破いたの!」

破かれた感じは全くないのに自分でもおかしいくらいに焦っている。

「もう少しおとなしくしてろ」

その声はやけにやさしく甘い。

背中に回された腕は不器用な感じに背筋に何度も同じ箇所に触れる。

単にファスナーを外そうとしてるだけなのに、触れられる感触は艶めかしくて危うく声を漏らしそうになって唇を手のひらで隠した。

「おとなしくしてるつもりだったんだけど、そんな表情されたらダメだ」

私を軽々と持ち上げたまま浴室を出ていく道明寺。

いつの間にか外されてファスナーで緩んだドレス。

胸元がはだけて見えそうになった膨らみを隠すのが精いっぱいで私の動きを委縮させる。

「そんなに緊張することか?」

「別に緊張してるわけじゃないもん」

道明寺の前髪は濡れたままで・・・

頬を伝わったしずくは・・・

そのまま・・・

ぽたりと私の胸元に落ちた。

続きの部分から大人の表現を使ってます。

自己責任でお楽しみくださいますようお願いいたします。

ベッドに横たえた華奢な身体。

俺から離れがたいように伸ばしたままの指先は上腕を滑り落ちて肘のあたりで止まる。

浴室から寝室までの途中で脱げ落ちたドレス。

「床・・・ビショビショだね」

濡れた足跡が残り部屋のライトがその水痕に反射して淡く作る光。

それさえも神秘的に見えてしまう。

「無理はさせないから」

オデコに軽く落とした唇。

くすぐったいと目をしかめた表情も甘く俺を誘う。

額から目に、頬に、牧野の顔のラインをなぞるように落とした唇は鎖骨のくぼみを舌先で舐め上げた。

「道明寺・・ッ」

キスをせがむようにわずかに起き上った身体。

そのまま重なった唇は貪るように深く舌先を絡ませる。

濡れた身体はそのまま重なって冷めた身体を甘い熱に変える。

キスの交わる音。

鼓動の音と吐息の音。

互いの肌を押しつけるたびに軋むベッドの音。

いくつもの音が重なってうるさいような何も聞こえないような不思議な感覚。

ただ、触れ合う肌だけが心地いい。

頬に、唇に胸に、腹に、腰に、背中に、足に。

すべてを知り尽くして触れた指先は今は牧野の身体の内側に触れてる。

甘い滴を絡め取る指先。

やさしく撫でながら軽く曲げた指が内側を掻くように動かすたびに牧野の唇から自然と甘い声が漏れる。

俺の愛撫で感じてる牧野。

少し開いた瞼の奥で潤んだ瞳。それは泣いて感じてる女の顔。

わずかに開いた唇は震えて甘く俺を誘う。

吐息を飲みこむように重ねた唇から甘く熱い息が俺の口内に流れ込んで、生まれる刺激は欲情させるには十分すぎる代物。

俺だけに見せる甘く濃艶な媚態。

欲情に煽られながらも冷静な部分でそんな牧野を眺めてたいと思う征服感。

「見ないでよ」

「好きな女のエロいとこは見たい」

羞恥心をのぞかせた瞳の奥を覗き込むように重ねた瞳。

瞬きを繰り返す睫毛が触れ合ってくすぐったい感情。

あぶれでる泉の奥でで収縮した柔肌が指先を絞める。

「まだ早いだろ」

指をゆっくりと引き抜いて漏れる水音。

指の代わりに押し付けた下半身は一気に牧野の奥を貫く。

「んっ・・・」

身体を奥へと鎮めるたびに内襞の締め付けは強くなって俺を喜ばせる。

両腕で腰を押さえつけながら最奥へとすぐに導かれた。

俺の動きに合わせるように俺の下で組した身体の胸元が激しく揺れる。

「牧野ッ・・・」

何度も激しく揺さぶりながら牧野を呼ぶ声が籠る。

無理はさせないって思いはあるのに、こらえなきれない高まりをそのままこいつに押し付けてブレーキが効かない。

何も、考えられなくなるのはいつもののことで、俺を我儘にさせるのもこいつだけ。

どうしようもなく煽られて自分を見失って本能で攻めてしまう醜態。

「俺をこんなにさせるの、お前だけだから。責任取れ」

「アッ・・・ッ・・」

グイと最奥まで押しつけた滾りはそのまま牧野の奥で弾けて牧野の唇から途切れがちに漏れる声。

つながったままの身体はそのままで緩やかな動きをわずかに繰り返す。

激しい甘い嵐の余韻がけだるい身体の奥に残る感覚。

「大丈夫か?」

一呼吸置いて眺めた牧野は俺の下で意識を見失ったようにうつろな焦点の合わない瞳で俺を探してるのがわかった。

あとは・・・

無理させねぇから・・・

たぶん・・・

抱きしめた身体は熱くて甘くてひんやりとした汗を全身に感じてた。

やっとかけた~

隣では娘が夏休みの課題をやってます。

この緊張感が癖になったらどうしましょう。

ということで今回は少し短めに短縮させて書いてしまった・・・(;^ω^)

拍手コメント返礼

みや 様

キャー、この記事を読んでる横にはご主人がいらっしゃるんですか~

それは私に劣らずチャレンジャーじゃないですかぁぁぁ。

ドキドキはどっちが上でしょうね。(笑)