ANSWER 31

4人そろっちゃったこの場面。

佑君と舞ちゃんに薫子ちゃんと恭ちゃん。

駿君邪魔かも・・・(;^ω^)

「昨日はありがとうございました」

丁寧すぎる頭の下げ方で舞の兄貴に礼を言う本城さん。

すがすがしい笑顔はそのまま大内に向いて曇った。

大内の冷たいオーラは相変わらずで自分の殻を頑丈に作ってる感じ。

迷惑だといわんばかりの雰囲気は誰が見てもわかる。

今にも何か言いだしそうに舞が口を動かしたのが見えた。

「礼なんていいから」

さわやかな駿にいの声がささくれだった空気を一瞬で和ませる。

退院前の僕らの病室の前で行きかう白衣がちらちらと多く見えるのは業務以外の目的が大いにありそうだ。

「何でもするって言ったよな」

それは舞に向けた大内の第一声。

言われた本人はそれが自分に向けられたものだとわからない表情。

「だから?」

俺のほうが敏感に反応してしまってる。

この状況で大内が舞にさせることっていったら・・・

舞に世話してもらうから本城さんには帰れとか?

駿にいがOKを出すとは思えないのが救い。

「帰れ、

こいつ、連れて帰ってくれればそれでいいから」

ベッドの脇に足をたらして座りなおした大内。

舞と本城さんは自分たちに言われてるって気が付かない天然さ。

「舞、大内君に何でもするって言ったの?」

物事を把握した駿にいの落ち着いた声。

「あっ・・・うん・・・」

ここでようやく昨日の会話を思いだした舞が大内から自分に向けられた言葉だと飲み込んだ。

「恭様、無理したらだめですよ」

素足の大内にそばに座りこんだ本城さんは脚にスリッパを履かせてる。

それはかいがいしく世話をする新妻。

「あっ・・・」

足の甲からギブスを巻いてる足にスリッパがはいらなくて戸惑った表情を本城さんが見せた。

「別に、必要ない」

本城さんの手を嫌うように大内は足を投げ出した。

その足を持ちあげた本城さんはパイプ椅子の上にその足をのせる。

「血行が悪くならないように下にしないほうがいいんですよ。

昨日帰って勉強したんです」

全く大内の冷たさは気になってない笑顔。

めげない強さを秘めた笑み。

「佑、一緒に帰るか?

舞と一緒に送るけど」

僕たちはここにいないほうがいいんじゃないか?

そんな考えが駿にいの表情から読み取れる。

「一緒に帰る?」

一緒に帰ることを期待してる舞にうれしくないはずがない。

「まだ、検査が残ってるんだ。

その検査が終わったら退院の予定だから」

「待ってる」

一呼吸置いた舞の声。

「なんだ、僕も邪魔か・・・」

クスッとした笑みを浮かべた駿にい。

「迎えに来るの早すぎたかな」

「そんなことないから」

慌てて否定する頬を真っ赤に染めた舞。

「ここにいたんだ」

その声は駿にいの彼女の鮎川さん。

そろそろ婚約もまじかって噂は聞いてる。

「ごめんね、昨日すぐに見舞いに来るつもりだったんだけど・・・」

それは舞と僕に向けられた言葉。

「菜花も病院は来たんだけど母さんに捕まって、連れていかれたからな」

「誰かさんは可愛い女の子と一緒だったしね」

悪戯な微笑みを駿にいに向ける鮎川さんに少し焦ったような表情を駿にいが見せる。

「送っていったの彼女だから、舞の同級生だし」

駿にいの言葉に立ち上がった本城さんはぺこりと愛想よく頭をさげた。

「私、気にしてないから」

「本当?

少しは気にしてほしいけど」

きらきらと輝いて甘い雰囲気が漂う二人。

別に抱き合ってるとか触れ合ってるわけじゃなく微妙な距離を保ってる二人。

遠慮して見ないほうがいんじゃないかって感じが病室を彩ってる。

なんだか・・・

俺も・・・舞も・・・

邪魔・・・?

拍手コメント返礼

アーティーチョーク 様

翼も気になりますよね。

たまにはこの二人の進展具合もお届けしなきゃいけませんよね。

でも舞と佑が気になるんですよね。(;^ω^)

やなぎ 様

まだまだひよ子ですよね。

いつかは大人に成長するのよ~

見たいような見たくないような・・・(;^ω^)

りり様

舞は天然だし、溺愛最強の司もいるし・・・

頑張れ佑!!