復活LOVE 13

このお話二つの楽しみの要素が出来上がりつつあります。

若かりしSP相葉の恋模様♪

ゆか様が本当に頑張ってくれてます。

ありがとう。

この二人がどうして別れたのか不思議ですね。

それではSp相葉!復活LOVEに向けてもうひと押し!

2nd LOVE SP相葉の恋模様 【青の時間】5    ゆか様作

~little summer~

🎵

僕らの今が風に流されぬように

一番、確かな その手を握った

ここは楽園じゃなく よくある光景

それでも、君がいるだけでいい

🎵

3月。

真の卒業式が無事終わって、いよいよ真が警察学校へ入寮する前々日の夜。

「…っつ…」

…お腹…いたっ…

いつもの張りで痛いのじゃないような…気がする。

今朝からなんか変だったし、

これ…もしかして…

出産時のイメトレは何度もしてあった。

とりあえず、スマホで時間を計ってみる。

…落ち着いて

…まだ大丈夫。落ち着け。

まだ痛みの波が間隔ある。

「…っ…陣痛…きたかも…」

しばらく様子見をして、10分間隔になったのを境に病院に連絡した。

その後直ぐに真に連絡をし、病院に入る事を伝えた。

…もうすぐ会えるね。

「蘭!」

連絡を受けた真が慌てて病院に来た。

「…真…」

「大丈夫か?」

「…ん…っつ!…大丈夫…はぁ…」

ごめん…心配かけて…

時計の針は、もうすぐ日付けが変わりそうだった。

…それから、どれ位たっただろう。

真夜中、病室は慌ただしくなった。

「そろそろ中にはいります!

旦那さん、立ち会われますか?」

「はい!もちろん!」

看護士に問われ、躊躇なく真はそう言ってくれた。

「…まこぉ…と…」

「俺がここにいる。

大丈夫。

お前も俺たちの子も無事に産まれる。

そばにいる。

だから、今は産むことだけ考えて」

立会するために白衣を纏った真が、力強く言ってくれた。

「…うん…」

そして、

…ギャー

オギャーオギャー…

「おめでとうございます。

元気な男の子ですよ」

数時間後、朝日と共に、

…待ちに待った、我が子と対面した。

「…蘭…ありがとう…俺…」

真が目を潤ませ、大きな両手で私の手を包むように繋ぎながら言った。

「…私こそ、ありがと…」

無事、男の子が産まれて相葉のご両親も、阿笠の家も歓喜に沸いた。

「…名前、決めなきゃな」

母子同室の病室で、連れて来られた我が子の小さな指を触りながら真が言った。

「…指…ちっちぇえ…な」

「…りょう」

「え…?」

「考えたの。

真に、私が蘭。

2人とも一文字名前だから、産まれてくるこの子も一文字がいいなぁって。

…まぁ、明日から真は入寮だし、しばらくは寂しいけどね」

「…ごめん…」

「それに…

私、この子には真みたいに優しく、でも自分には厳しく律とした、人を大事にする人にになって欲しいの。

だから、真実、『まこと』って意味がある、『諒』はどうかな?」

「…蘭…」

「…ダメかな?」

「…相葉 諒…か。

…いいね。

まぁ、あんまり俺みたいにならないほうがいいと俺は思ってるけどな」

真は照れた顔で、はにかみながら言った。

「…抱っこしていい?」

「…うん」

ぎこちない抱き方で、産まれたての諒を大事そうに抱く真。

「初めまして…諒。

俺と蘭のところに産まれて来てくれて、ありがとう…」

慈しみ、愛おしく諒の顔を見る真に、私も嬉しくなった。

しあわせだった。

明日の夕刻に警察学校に入寮すると、真はGWの一時外泊までは会えない。

幸い個室だったので、真が病院側に一晩泊まること、無理をお願いしてくれた。

短い時間だが、親子3人での初めての夜を過ごした。

相葉 諒 3月30日生

真 22歳

蘭 20歳

病室の窓から見える満開の桜が、私たちの新しい門出をお祝いしてくれてるようだった。

「何してるんだ?」

その声は、警戒してる緊張感とはまた一味違う声。

相葉さんの背中は確かに私たちの盾となって守る。

それでもなんとなく柔らかい雰囲気を感じるのは目の前にいるのが蘭さんだからだと思う。

SPとしての責務で相葉さんが動いたのなら無言のままに対峙する相手に声をかけるなんてことは絶対にありえない。

この場から私たちをかばって逃がす。

それが鉄則。

SPの使命は犯人を捕まえることじゃなく私たちを守ること。

そう笑って教えてくれたのは相葉さん本人。

今は私たちを守る必要も対峙する相手を排除する必要もない状況。

「真には関係ないから」

「関係ないってことはないだろう」

少し戸惑った表情を浮かべた蘭さんにこともなげに相葉さんが言葉を返す。

私を背中にかばうように立つ相葉さんが蘭さんにどう映ってるのか・・・

きっといい気分じゃないはず。

「やっぱり・・・彼女を守るんだ」

「当たり前だろう」

「そうなんだ・・・」

落胆したように見えたその顔をクイッと前に向けた蘭さんの何かを決心したような顔は女性の私が見ても綺麗だって思えた。

「諒は私が育てる。

真にはもう任せられない」

「任せられないって・・・

諒を見てくれてるのお前の両親と俺の両親がほとんどだけどな」

親権は一応相葉さんが持ってるけど時間が不規則な相葉さんが諒君の面倒を見るのは無理があるって以前私に語ってくれたことを思いだす。

「再婚するのに邪魔でしょうから」

棘のある声はあたりを緊張感で包むのには十分。

「再婚って・・・」

疑問符をつけるのを忘れたような相葉さんの声。

再婚の意味を探すように蘭さんの声を反復してる。

蘭さんはしっかりそのあとに私に強い視線を向けた。

それはすごく冷たい視線・・・

相葉さんの再婚相手に思われてるのは間違いなく私だよね・・・

私の横で不愉快に道明寺が顔をゆがめたのがわかった。

「相葉ッ!」

苦々しく動いた道明寺の唇。

怒りの矛先は間違いなく相葉さんに標的を合わせようとしてる。

「あのッ!違います。

私は相葉さんとは何でもなくて、この人!」

グイッと道明寺の腕をとりその腕を組んで私の前に引っ張りこんだ。

「私、結婚してます!この人・・・道明寺と!」

もう、息切れ寸前の声を吐き出す。

「おい、何勘違いしてんだよ」

ようやく蘭さんの思い違いを察知したように相葉さんが慌てだした。

それは途方もなく相葉さんを動揺させてるのがわかる。

蘭さんといえば相葉さんに視線を向けることも忘れた私と道明寺を互いに眺めてる。

ありえないって表情を向けられてる私。

「こいつ、まだ俺の苗字を名乗ることに慣れてないんだ。

このバカが最初から道明寺つくしって名乗ればこんな勘違いされずにすんだはずなのにな」

このバカッ!ってとこを強調しなくてもいいと思う。

「蘭・・・お前再婚するつもりなのか?」

相葉さんが一言一言かみしめるように声を出す。

え・・・と・・・

勘違いしてたの蘭さんじゃなかったっけ?

「え?」

驚いたのは私たちだけじゃなく蘭さんも同様の反応を見せる。

「お前の義母さんから聞いたんだよ」

「あっ・・・」

何か思い当たったような表情を蘭さんが見せた。

「俺も動揺してるんだよ。

それに別れたのは間違いだった・・・

今更だと思われるかもしれないが、後悔してる」

相葉さんが蘭さんの腕をグイとつかんだのが見えた。

「相葉、お前はもう俺たちの警備から今日は外れろ。

これじゃ仕事にならないだろうからな」

そう言った道明寺が私の腕を強引に引っ張って歩きだす。

ちょっ・・・とッ!

そんな大股で歩くな。

道明寺の一歩に合わせるために私は二歩歩かなきゃならない。

ピタッと急に道明寺が歩くのをやめるから私の顔が道明寺の背中にぶつかった。

鼻がつぶれたら責任取ってよね。

「相葉」

「ハイッ」

「結果はしっかり報告しろよな」

ちらりと顔を相葉さんに向けた道明寺がにやりと口角を上げてまた歩きだす。

あいつら、大丈夫じゃねぇの?

そんな、温かくて、明るい感情を見せる道明寺を私の肌が感じとっていた。

道明寺・・・

やさしくなった?

でも・・・

蘭さんまで再婚するって・・・

本当?

相葉さんが悩んでた理由がわかった。

拍手コメント返礼

スリーシスターズ 様

誤解が解けたところであとは相葉さんの頑張り次第?

今回は司の性格がなぜかやさしすぎて~

相葉さんのことまで気にするなんて依然の司ならあり得ませんもんね。

結局はつくしのためになっちゃうのかな?

離婚の理由・・・

どうしよう・・・(;^ω^)

歩くみかん箱 様

最初の攻防は蘭さんのメラメラの炎見えちゃってますものね。

その理由がわかってないから相葉さん焦る。

そしてその理由がつくしちゃんとの関係を誤解されたってことだとわかったら、今度は司の反応が気になって相葉さん焦りまくりでしょうね。

なんせ司の独占欲は存分にわかってるでしょうからね。

さてここから復活劇の始まりになるのかな?

アーティーチョーク 様

三股疑惑は無事にはれたと思いますが、相葉さんが大変なのはここからですもんね。

相葉さんが蘭さんの再婚のこと気になってしょうがないでしょうしね。

どうなる?