クリスマスなんて大嫌い1 (2016年度)

いよいよ今週の土曜日はクリスマスイブ♪

今年のクリスマスのお話はどんなドラマになりますことか・・・

来年の月9

『突然ですが明日結婚します』

なに~。

私が今一押しのコミック宮園いつみ先生のプチコミ連載中。

はぴまりの後久々にはまったこのコミックがドラマ!

ドラマにしてほしいと思ったけど・・・

真央ちゃんとか・・・

潤君とか・・・

見たかったな・・・

キャストを見て年齢設定合わなそうだから原作と話変わってくるんだろうな・・・

期間パスワード週間 のお知らせ!!

昨日お知らせしましたパスワードオープン

クリスマス企画としまして今日より変更いたします。

25日までの予定でパスワードは『tukatuku』に変更させていただきます。

発行passwordはこの期間は使えませんがご協力をお願いします。

26日からは通常のパスワードに戻す予定となっています。

 *

「抱きてぇ・・・」

唇からこぼれた本音はうつ伏せたデスクをため息と一緒に白く染める。

自分の生暖かい吐息が切ない。

会いたい・・・

という思いの先にある行為。

牧野・・・

一週間会ってねぇ・・・

会いてぇ

今日会えるんだけどなぁ。

クリスマスイブの夜 午後7時の待ち合わせ。

一秒がなげぇ。

時計の針はさっきから全然進んでねぇし。

少し待たせて俺はあいつのもとに行く。

そっと後ろから近づいていきなり抱き付くとかどうだ?

大していつもと変わりねぇか?

触れたら放せなくなりそうだしな。

それもやっぱり久々の再開に触れたくなるのはしょうがねぇよな?

「待ったか?」

「もう、遅刻だよ」

口を尖らかせた牧野を抱きよせたらきっと俺の腕の中で「しょうがない」って、あいつはくすっと笑うんだ。

「私も・・・」とは言わねぇよな?

言わせてぇけど。

あっーーーーー。

妄想の中のあいつでもかわいいぞ。

グジャグジャに頭を掻きむしる俺。

考えるだけでムズっとした感覚が俺を支配してくる。

ごつん。

牧野不足のモードを切り替えるようにデスクの上におでこを打ち付けた。

そのあとで、なんとなく空気の違う流れを感じた。

シーン・・・

そんな冷たい空気が頭の向こうから背中にかけて流れ込む。

感じた人の気配。

誰のものかは顔を見なくてもわかる。

「なんだ、お前か、驚かせるなっ」

椅子に座ったまま反り返りそうになった背中。

もう少しで椅子から落ちそうになった身体を立て直す。

「抱きたいですか・・・?」

西田が言うと犬か猫を抱っこする感じにしか聞こえない。

猫でも犬でも抱っこしてる西田は可愛くはねぇけどな。

「代表・・・

正直すぎるのも問題なのでは?」

西田の無言の間が『あの、つくし様ですよ?』という言葉を隠す。

「相変わらず、毎年毎年この時期ギリギリまで仕事を入れてるのは誰だよ」

意地悪ッつーか、日頃の仕返しつーか、年末の忙しさは牧野と付き合ってからの恒例行事。

3年目だぞ!

ここで日ごろの憂さを晴らしてんじゃねぇよな?

「年末は誰でも仕事に追われるものです」

「類も総二郎もあきらも暇そうにしてるぞ」

本当に暇に過ごしてるのは類だけだろうけどな。

総二郎とあきらの場合は女性がほっとかねぇだろうしな。

今年は絶対グループじゃなく牧野と二人で過ごす。

邪魔すんじゃねぇぞとあいつらには通達済み。

そして今一番難関不落なのが俺の第一秘書西田。

クリスマスイブの俺の予定は夕方7時まで。

この終了時間を約束させるために寝ずに頑張った俺。

ここ一週間は牧野の声も聞いてねぇよ。

確か・・・

スマホを握ったまま寝落ちしたのはイブの約束を取り付けた安心感からだったかもしれねぇ。

「道明寺・・・?」

「んっ・・・」

「聞いてる?」

「あぁ・・・」

「大丈夫?」

「・・・・・んっ」

「疲れてる?」

「だい・・・じょ・・・だ」

「お休み」

最後にそんな声を聞いた気がしたあの日の夜。

飛び起きた俺の左手にはスマホが握られたままだった。

この俺様が寝落ちするなんてッ。

前代未聞。

牧野の声を子守唄にしちまった。

今度会った時は俺があいつを寝かしつける。

寝かしてやんねぇかも・・・

「代表」

「んっ」

西田の呼ぶ声に愛想なく返事を返す俺。

「自分の世界に浸らないでいただきたい」

それを邪魔してんじゃねぇよ。

「そろそろ、お約束の時間では?」

腕時計は牧野との約束の時間10分前。

やべー

完全に遅刻じゃねぇか。

「西田、何かあっても俺に連絡とるなよ。

今日は電話には出ねぇからな」

部屋を飛び出す俺に「お任せください」との西田の声が聞こえた。