気楽に行こうぜ!

*この短編は初めての朝からの続編第5弾です。

なにも言えなくて を読まれた後お楽しみ頂けたらと思います。

「楽しそうだね」

あきらに続き類まで出没しやがった。

楽しくなんかねっーーーーー!

俺は単に総二郎に牧野との初めて二人で迎えた朝の事が気になって、そのことを訪ねただけのはずなのに・・・

あきらが・・・

あきらが「2度目はねえかもなぁ」なんてぬかしやがるから、おかしくなったんじゃねえかぁ!

総二郎がなにやら類に耳打ちする。

今までの話しの流れを話しているんだろうが・・・

あんまりしゃべられたくない気分が俺を襲う。

が・・・

総二郎の話を打ち切って類だけのけものに出来るはずはなく・・・

俺と牧野の事はこいつらにほとんど筒抜け状態になってしまう運命だ。

諦めるしかねぇ。

牧野が知ったらどつかれるだろうけど・・・

「牧野が司を嫌うことはないんじゃない」

おっ!さすが類じゃねえか。

牧野が俺を嫌うわけはねえ。

「司で遊び過ぎると牧野が困るか迷惑被って怒り出すかどっちかだろうし・・・」

なんだ!?

結局類は牧野の心配してやがる。

「なるようにしかならないだろうし・・・」

澄ました顔で類が言い放つ。

類!

お前はいったいどっちの味方だっーーーー!

俺を安心させるつもりはねえのかよ。

どいつもこいつもあてにはできない。

俺はいつものごとくお前達にからかわれて遊ばれてるだけだよな?

単なる悪ふざけ・・・

悪ふざけ過ぎないかぁぁぁぁぁぁ。

本気でそうだと思ったら普通は次はないかもなんて言えるわけないはずだ!

一人で不安をぬぐい去ろうと必死になる。

牧野もけして嫌がってはいなかったはずだ!

あの日の朝・・・

目覚めたら牧野が隣にいて・・・あいつに鼻摘まんで起こされた。

「お前は俺のもんだ」て言った俺の言葉にあいつはうれしそうに「私も離れない、覚悟しといて」と俺の首に両手巻きつけてきたじゃねえか。

全然いやがってなかったぞ!

今までにないラブラブな時間を経験したはずだ。

大丈夫じゃねえか。

思わず思いだし笑いしてしまった。

「牧野に聞くのが一番じゃない」

類がクスッと言い放つ。

「そんなこと言えねえっ」

なんて聞けばいいんだーーーー

二度目お願します。

もう一度挑戦させてくれ!

ホテル行こう。

考えてるだけで恥ずかしくなってきた。

その場の雰囲気だろうがぁーーーー

そういうのは・・・・・。

そんな流れ作りてぇーーーーー

「気楽にやればいいじゃん」

あきらっ!お前がそれ言うかぁーーーー。

思わず殴りたくなる気持ちをぐっとこらえた。

お前らが変なこというからそれがいちばん難しくなったんじゃねえか。

「責任取りやがれーーーーーーぇ」

思い切り大声で叫んでいた。