眠れない夜

*

「明日俺に付き合え」

牧野が素直に「ウン」と答える。

久しぶりの昼間のデート。

俺のテンション上がるのも仕方ねえ。

どこに行く?

牧野以外にデートした経験がない俺は必死に考えた。

最初あいつと行ったのは動物園。

それもグループ交際みたいなやつ。

それ以来どう考えてもプリクラ撮ったり、公園で暇つぶしたりムードある演出とはほど遠いガキのデートしてることに

気がついた。

今度は大人の雰囲気で決めて見せる!

そんな気分がわき上がる。

「彼女が喜ぶ、夜景スポット」

「彼女がその気になるデート」

「彼女とのラブラブデートのススメ」

彼女が!彼女が!なんて記事の雑誌を読みあさる。

俺・・・

どう考えても初デートに期待を寄せるティーエイジャーになっていた。

別に邪な考えがある訳ではない。

牧野と過ごせる時間があればいいだけだ。

でもやっぱり・・・

それは建前だよな。

うまくいけば朝まで一緒。

今度は行き当たりばったりでなく・・・

スイートルームで夜景を眺めながらいい雰囲気で朝を迎える。

理想ばっちりじゃねぇ?

部屋は花いっぱい飾らせて、シャンパンの一つでも準備して・・・

牧野を夜景をバックに抱きよせる。

バッチリOKそのままベットに倒れ込む。

いけそうな気分になってきた。

こんな想像だけで心臓がバクバク踊り出す。

明日は7時に起きなきゃな。

俺・・・

眠れねぇーーーーー。

C****様のコメントフレーズ拝借して短編作ってみました。

この続きはいずれまた(^_^;)