寒中浴衣大会の夜に・・・その2

原作コラボ第二弾!

『寒中浴衣大会の夜に』で書ききれなかった部分を書いてみました。

つくしが気絶して目覚めるまでの時間を描いています。

この場面の滋と司、好きな場面の一つです。

滋が世話好きおばさん化してたのが笑えた記憶が~。

 *

「わたし」

「道明寺が好きなのっ!」

「それで私達、こないだからつきあってます!」

驚くあいつらをしり目に牧野の頭を胸に引き寄せ抱きしめた。

やっと聞けたあいつの気持ち。

抱きしめるだけじゃたんねぇ・・・

ふにゃ・・・

牧野?

俺の腕の中で崩れるように牧野の体が崩れ落ちるのを抱きとめる。

「おい!」

「牧野!」

周りの奴らも慌てたように俺達の周りに駆け寄った。

「医者!」

「医者呼べ!」

「あきら!女医だぞ!」

牧野を抱きかかえて焦り丸出しで叫んでた。

「司・・・」

ポンと背中から総二郎が俺の肩を叩く。

「焦るな。気をうしなってるだけだと思う」

「浴衣の帯で胸を締め付けてるし、慣れないこと言ったせいじゃねぇ?」

「帯をほどいて、寝かせておけばそのうち目を覚ますだろう」

癪に触るような冷静なあきらの表情。

「目を覚まさなっかったらどうすんだーーーッ!」

「んな訳ねえだろう」

「牧野だったら病気の方から逃げてくぞッ」

俺の腕の中で御姫様だっこ状態の牧野は規則正しい寝息を立てている。

総二郎の言葉を納得するに十分すぎる健康そうな顔色。

あきらに案内されるまま部屋ベットに横たえた。

「着物は俺が脱がせる」

名案じゃないかぁぁぁぁぁ。

頬がゆるむ。

「そんなことさせられる訳ないでしょう!それ知ったらつくしの事だからさっきの告白取り消されるわよ」

さっさと滋と桜子に部屋から追い出された。

「司が夜這いかけないように見張っといてね」

そう言いながら部屋のドアのバタンと閉められる。

んなことするかーーーーーーッ。

眠れなかった・・・。

眠れなかったのはうれしさのせいか、それとも不安からか・・・。

目が覚めたら夢だったとか!

牧野が忘れたとか・・・

そんなオチねェよな。

牧野が目覚めたとの桜子の知らせに部屋に急ぐ。

いや急いでたのは気持ちだけ、身体がついて行かない。

顔は冷静を装ってドアを開けた。

「おっ彼氏登場!」

「バトンタッチ。邪魔者は退散」

「ちょっと、滋さん」

「邪魔者って・・・」

焦ったような顔で牧野は滋を側に引きとめそうな雰囲気。

「じゃまじゃま、早く出て行け」

早く追い出すに限ると俺の経験が告げる。

「ちょっと道明寺!」

牧野の怒の入った声は無視した。

「シゲル!」

部屋を出て行く滋と視線で会話。

親指を立てて合図を送る。

「良かったね」

「サンキュー」

聞こえなくても心に響く会話。

俺と滋にしかわからない。

「今のなに」

キョトンと牧野がつぶやいた。

「別に」

つくしの疑問をさらりと流す。

今はもっと大事なことがある。

今すぐにでも確認したい・・・

俺を好きだと認めたこいつの気持ち。

もう一度聞きたい俺にニ度と言えるかと強気な牧野の態度。

こいつのテレも今は愛しい。

抱きしめると小さく震えて「待っててくれてありがとう」

胸元で牧野がつぶやいた。

ち**様このような出来でよろしいでしょうか(^_^;)

まだなにかが足らない・・・