ハロウィンの夜に 1

 *

夕方近くデスクの上に届けられた1枚の封筒。

『10月31日夜7時ハロウィンパーティー開催します。

会場は滋ちゃんのお屋敷です。

司も来てね。

誰だかわかんないように変装を忘れずに』

誰が行くか。

このくそ忙しいのにッ。

『PS、司が来なかったらつくしを誰かに紹介しちゃうからね。』

アッカンベーマークまで書きたしてある。

牧野も行かせねぇよッ。

待て・・・

31日と言えば今日だぞ!今日!

昼から牧野との携帯もつながらねぇ・・・。

招待状を受け取って開いて読んだばっかり。

開催の時間まで30分て、そんなのありかぁぁぁぁぁぁ。

「西田この招待状いつ来た?」

隣の部屋のドアを突き破る勢いで開けていた。

つくし様になにか?みたいな目で見るなぁーーーーッ。

声にせずに叫んでる。

「昼過ぎに届けられたようですが・・・」

ため息交じりに言って俺から書類へと視線を移してペンを走らせる。

俺はもう無視かよ。

完全なあのサル女の悪だくみだ。

ギリギリに招待状を送りつけて牧野を餌にしやがった。

俺が行くしかないように仕向けて喜んでるに違いない。

この前みんなでハロウィンパーティーをしようと盛り上がっていて、俺だけヤダと否定していた。

ガキじゃねぇぞ!

近所の家を回ってTrick or Treatなんていまさらねえだろう。

「そういや司さガキの頃に家を回りたいとか言い出して使用人を慌てさせたもんな」

変なこと思いだすんじゃねぇよ総二郎。

「子供のころできなかったから今やりたいとか言いだすんじゃねぇか」

いうわけないだろうとあきらを睨む。

「しょうがないから俺らのうちに来たんだよね司」

お前らも来たじゃねぇか。

「そんなことやってたの!」

目をまんまるした牧野が音をたてて笑う。

SP付きで普通の家に行けばドアなんて開けてもらえません。

日本ではハロウィンの行事は定着してませんよと

どれだけ周りから止められたことか。

今ならその慌てぶりも理解できる。

変装忘れずにッて・・・

お化けの格好でもしていくのか?

ミイラ?

ドラキュラ?

フランケン?

怪物君というのもあったな。

そんな恰好できるかっ。

行かないと牧野に男紹介するつもりか?あの馬鹿女。

牧野は無視するだろうけどな。

紹介されたと思わずにその場の雰囲気で仲よく会話して・・・

へんに酒でも飲まされて・・・

お持ち帰りってこと・・・ありえる無防備さ。

そこまでは滋もさせねえだろう。

想像と妄想が入れ混じって怒りのバロメーターが走り出す。

「西田、大河原の屋敷に行く」

西田の返事も待たずに会社を飛び出していた。

記事UP300個の記念作品です。

リクエストいただいていた季節ものハロウィン書いてみました。

大河原滋ちゃん主催のパーティーどうなるんだ?

原作の浴衣パーティーより盛り上がれるか~

10月いっぱいで書きあげられるかこうご期待!

これ以上書くもの増やしてどうするんだろう私(^_^;)

拍手コメント御礼

ピンクのカバ様

Dr.マリス =「にこちゃん大王」

うけます♪爆笑~

司くんの仮装その他の登場人物の仮装も考えてたらお話が書き上がらなくて困ってます。

カッコよく登場させるかそれとも笑いをとるか

どこで悩んでいるのだか(^_^;)