Happy life 3
連載の『HAPPY LIFE』を書き始める前
短編のワールドカップのお話の続編から書いたHappy life の短編2編を覚えておいででしょうか?
今回のお話『HAPPY LIFE』の17話としてUpするのは16話とのつながりがしっくりこない。
駿君を会社でお披露目する話が書きたいのにその前に思いついてしまった脈絡のなさ。
短編の方でいいかとUpしてしまいました。
ということで設定は本編と変わりありませんが、つながりはないお話です。
このときはワールドカップで楽しんで道明寺のお屋敷で巨大スクリーンで観戦とか面白そうだと妄想を膨らませてしまいました。
もう過去だよな。
2010年も残りわずか、今度はなんの話題とコラボさせましょう。
嵐司会の紅白かな?
*バスいっぱいに張ったお湯。
身体を沈めて豪快にあふれ出る。
手足をのんびりと伸ばす。
それでも余裕のある大きさ。
最近あいつと一緒に入ってねぇな・・・。
仰向けのまま立ち上る白い湯気を眼で追う。
「カッチャ」
音を立てててゆっくりと浴室のドアが開く。
「ねぇ、一緒に入っていい?」
顔を出したつくしがにっこりほほ笑んだ。
いいも悪いも決まっている。
「おう」
テンションと一緒に声色も高くなる。
「少しぬるくしておいてね」
「カチャッ」と再び閉まるドアの音。
ぬるくって・・・
ゆっくり長く風呂に入るため?
それだけで興奮・・・するなッ!
結婚もして、子供も生まれた夫婦だぞ。
それでも最近まともに抱きあってないもんな。
ベットで気がついたら俺より先に寝息を立てるつくし。
「なぁ」
「ごめん寝かせて・・・」
この会話を何度続けたことか。
何もしねえで抱き合うだけの夜。
不成功率は7割を超える。
あいつが自分から一緒にお風呂に入ろうなんて・・・あったか?
いつも俺が引っ張って入ってたもんな浴室。
たぶんチビも寝入ってるだろうから2~3時間は起きねえだろうし。
たっぷり楽しめそうだ。
「カッチャ」
再び開くドア。
湯気の向こうから浮き上がるなにも着てない白い裸体。
・・・
・・・・・
・・・・・・?
えっ!
おーーーーッ!
つくしじゃなくてチビ!
湯船からガバッと立ち上がる。
プクプクの小さな身体を目の前に押し付けて、「よろしくお願ね」とほほ笑むつくし。
当たり前のように服着てる。
条件反射の様に両手で思わずチビ受け取る俺。
こら!チビ!
俺が浴室に向かうまでは寝てたよなッ。
「キャ―」
機嫌のいい声を上げる。
俺が顔をしかめて喜ぶのはチビくらいのものだ。
「なあ、お前も入れよ」
「もう入ったもん」
「今日は早く帰ってくるって言ってたでしょう?」
「だから久しぶりにパパに入れてもらえばこの子も喜ぶかなって」
「子供の世話手伝ってくれるんだよね」
確かに今までも何度か風呂に入れたことあったけど・・・
気の持たせる様な言い方・・・
罪だよなぁ。
諦める様にチビを抱いたまま湯船につかる。
ぬるめのお湯って・・・俺を喜ばすためじゃなくチビの為か。
おい!チビ!責任取れ!
今日はおとなしく早く寝ろよ。
成功率3割に賭ける。
拍手コメント返礼
マリエ様
成功率3割はいいのかわるいのかどちらんでしょうね。
まあ今回は無事に成功を祈って(笑)