HappyBirthday  2(司 20years)

 *

「それじゃ、作戦会議なっ」

やけに楽しそうな俺意外のやつら。

「なぁ、司、今回は派手にパーティーやらねぇの?」

19の時のやな思い出を思い出せるなッ。

「やらねーよ」

もともと牧野と二人きりでと思っていた誕生日だ。

誰にも邪魔させねぇーーーッ

と思っていたら一番厄介なのが牧野って、話にもならねぇ。

俺もよく我慢してるもんだ。

「去年は、そうか!大河原と婚約だったもんな」

あきらのやつ、絶対わざと言ってやがる。

俺の傷口に塩すりこむ様な嫌がらせにしか思えねぇ。

「でも招待状もらってっけど」

思い出した様につぶやく総二郎。

「半分仕事がらみの誕生パーティーなんてどうでもいいんだよ」

「利用してもいいんじゃない?」

「最初から直球勝負で牧野とやりあったら、素直に司の誕生日を二人でなんて無理だろうしね」

相変わらずの類の冷静な分析。

最初からこの勝負見えてるよねってクッと小さく笑うなッ。

「どうせお前のホテルでのパーティーなんだろう?」

「誕生パーティーもおふくろさんの名で招待状送れば牧野も断れないだろうしな」

俺が誘ったら断るの前提かよ。

婚約者の誕生日ともなれば喜んでくるのが普通じゃねぇのか?

あいつはパーティー嫌いだもんな。

「いいもんタダで食えるぞ」と誘っても最近はのってこねぇし。

やっぱ俺よりお袋の方が効力は期待できそうだ。

「あとはスィートルームでも準備しといて連れ込めば、何とかなんじゃねぇ?」

それはお前らのいつもの遊びのパターンだろうが。

連れ込むって・・・

無理やりみたいな言い方すんじゃねぇよ。

「本当はお前にだけ俺の誕生日を祝て欲しかった」

「今からやりなおさないか?二人のパーティー」

「お前だけいればなにもいらない」

「道明寺ッ」

「牧野!」

声色変えて抱きあう総二郎とあきら。

そんな素直に俺の胸の中に収まるタマじゃねーよ。

「まあ、こうなるまでの段階が必要だけどなぁ」

睨んだ俺に意味深な視線のあきら。

「パーティーの間が勝負だよな」

「「牧野をその気にさせるッ!」」

総二郎とあきらが視線を交わして悪がきの表情。

結局遊んでんじゃねーか。

それでもこいつらを当てにしてる俺って・・・大丈夫か?

「牧野を酔わせて連れ込むって手もあるよな」

類!それは無理だ!

あいつ酔っ払らったらなにしても起きねんだぞ。

今までの俺の悲しい経験。

いや・・・

この際・・・

それもあり?

牧野が気がつかねぇうちに終わらせる?

そんなんじゃうれしくネーーーッ!

できるわけないかみたいな表情を見せるんなら最初から言うな!

それとも・・・

そんなことしないよなみたいな警告のつもりか類!

こいつの考えが一番癪に障るかもしんねぇ。

「俺らに任せておけ」

両脇から俺の肩にくるっと総二郎とあきらの腕が絡む。

「失敗したら、責任取ってもらうからな」

「成功したら何くれる?」

口笛吹きそうな総二郎の声。

「はぁ?」

「お前ら欲しいもんなんてねえだろうが!」

こいつらの触られてもうれしくもねぇ腕を振りほどいて1歩離れて向き合った。

「牧野と1日デートってどうだ?」

1秒もせずに付き付けられる思わぬ条件に思わず開く口。

「許せるわけねえだろう」

ムカッとした気持ちを付けて吐き出す声。

「じゃ、失敗してもお前の責任なッ」

こいつら最初からそのつもりで牧野とデートなんて条件出しやがったな。

ったく!悪知恵だけは働きやがる。

それでもこいつらを当てにするしかできない俺も情けねぇーーーッ。

どんな誕生日になりますことやら(^_^;)

折角の誕生日みんなにたのしく祝ってもらわないとねっ。

「俺は牧野と二人でいいつーの!」

横で司クンが叫んでいそうだ。

拍手コメント返礼

b-moka

F3に遊ばせるの好きなんですよね♪

どうなるんでしょう司クン♪