HAPPY LIFE 21

 *

何してるのか・・・。

遊んでるのか?

遊ばれてるのか?

絨毯の上にお座りの駿。

その駿の前に寝そべって、顔を近づけて何やら必死にしゃべりかけてる司。

駿の手に握られたブロック。

舐めてべたべたのヨダレ付きのブロックでおでこ殴られて喜んでいる大小の顔。

「だからそうじゃないって!」

「パー・・・」

「パー・・・」

さっから真剣な顔で言葉を教えてる。

この前「ま~ま」と喋った瞬間の駿の動画。

メールで送ったら血相変えて帰ってきた司。

西田さん脅して仕事減らさせてないかと心配になった。

「パパって教えてただろう!」

駿に言っても一緒にいる時間が短いのだからしょうがない。

ママと言ったのかマンマと言ってるのかが微妙なんだけど。

この時もスプーン握ってたしなぁ。

「ばばぁよりパパを先に言わせる」

どこでそんな対抗心を燃やすのか。

お母様が駿に喋りかけてる時は「おばあちゃま」だぞ?

ばぁばぁですよ~なんてお母様が駿に話しかけるなんて想像もつかない事件だ。

タマ先輩を見て「バー」と指さすことは内緒にしていたほうがよさそうだ。

「パパって言ってみな」

口をパの形に開いてそのままんで止まった顔。

駿がきょとんとなってじーっとパパの顔を見つめてる。

「あうッ」

その開いた口の中に唾液付きのブロックを入れられた。

「ブッ」

息を吐くと同時に飛び出すブロック。

「ギャハッ」と上がる機嫌のいい声。

またやれと言う様にそのブロクを拾って司の顔の前に差し出す駿。

仕方なそうな表情のまんま司が自分からブロックを口で受け取った。

そしてまた大げさに「ボハッ」と声をあげてブロックを吐き出す。

駿が飽きるのが早いかパパが飽きるのが早いかどっちだ?

「つ・・・つ・・・つ・・」

つ?

「おい!」

「これっ」

焦った様な司の声に誘われて駿を見る。

四つん這いになってオムツで膨れた重たそうなお尻を挙げる。

そして尻もち。

もう一度四つん這いになって今度は身体を起こして両足で立っこと数秒。

「立った!」

「立ったぞ!」

「うん。初めてだね」

「すげ~」

「駿が初めて立つの見たの俺だよなッ」

確認するように私に言って「やったー」と抱きしめられた。

その目の前を駿が数歩歩いて道明寺の膝につかまった。

駿が歩いたの見逃してしまってるんだけど・・・。

歩いたの見たなんて言ったら・・・・

さっきの立った感動がなくなって悔しがるのは目に見えている。

言わないほうがいいかと、駿に膝をつかまれてると気がつかない司から駿を隠す様に抱きあげた。

「もしかしたら歩けるかもよ?」

わざとらしいよな私も・・・なんて気分は笑顔の下に押し込める。

歩いたことは内緒にして、床に駿の足の裏を付けて正面を向かせて立たせた。

「ほら!駿の目の前に座って」

私に言われたとおり1メートル先で肩肘ついて手を広げて待つパパ。

1歩、2歩と足をぎこちなく前に出して転びそうになる駿をパパが受け止めて抱き上げた。

「駿!お前!親孝行だな」

「きっと俺に見てほしかったんだぜ」

目の前でッそっくりな顔が並んで御機嫌に笑顔をつくる。

どっちが子供だ?

そんな無邪気な笑顔が並んでる。

「なあ、次初めてのモノってなんだ?」

「次?」

「そうだね・・・」

「トイレかな?」

「トイレ?」

「そっ、オムツ外してお丸使って、「シー」てさせるの」

「よし!それも俺が見てやる」

「駿!「シーッ」」

また駿の目の前でシーの発音の口を作る司。

お~い。

ここで今シーを教えてもしょうがないと思いますが司クン。

トイレトレーニングはまだ先なんだけど・・・

まぁいいか。

司も駿も楽しそうだから。

うちの子の初めての言葉我が家で当時飼っていた犬の名前でした。

たぶん一番聴いてた単語なんだろうなぁ。

初めての言葉にハイハイにつかまり立ち、歩く瞬間、感動はいろいろありますがもうすっかり忘れています。

その二つを一緒に書いたのはしっかりとした手抜き?かな(^_^;) 

拍手コメント返礼

mi様

歩いた本人より親の方が興奮してそうですよね。

poohetsuko様

こんなころが懐かしいと思いつつ書いています。

さあ次はどんな駿君で楽しませてくれるのでしょうか?

誕生日!と思ったらもう過ぎてますよね。

歩かせちゃったしなぁ(^_^;)

hanairo様

「ダイナ」ウルトラマン仮面ライダー多いですよね男の子の場合。

ママよりマンマよりよく聞いていたんでしょうね。

うちの子は犬の名前が「プリン」でそれを聞いた友達が「プリンが好きなんだね」勘違いされてました。

なぜか食べ物のプリンは未だに嫌いみたいです。