玲子さんの婚活物語 6

気になるのは・・・

司にいつ?どうやってばれるのか?

あくまでも玲子さんが主役で甲斐君が準主役のはずなんですが・・・

今回もまだ司は出てきません!

甲斐君も登場なし♪

*すいません、昨日からテンプレートを扱っていたらエラーになっちゃって表示されなかったりしてました。

急きょのテンプレート変更です。

ご迷惑おかけしてます。

 *

会場には十数名の男女。

テーブルには飲み物とオードブルの皿が並べてある立食式のパーティー。

清潔感はあるが高級感がないのは久しぶりだった。

比率はあぶれることのない設定になってる男女比。

ということは私も一応は頭数に入ってるらしかった。

当たり前だよな・・・。

最初からここに組みこまれていた計画性を感じる。

渡された男性プロフィール。

見る気もなくてジュースのグラスを持って壁際の椅子に座った。

今日は壁に同化しようと心に決める。

玲子さんもなぜか私の横に腰を下ろす。

「行かないんですか?」

「ここで男性の行動を観察しておくのよ」

「そしていいなと思った人のプロフィールを見る」

「自分のインスピレーションを信じてるの」

結婚と騒いでたわりにはガツガツとはしてないのはさすがは玲子さんだと感心した。

でも弁護士の目で見られたら及第点をつけられる相手はそうは現れないと思うんですけど・・・。

玲子さんの今までの彼氏って結構イケメンで大人なタイプ。

「玲子さん、面食いですね」

って言ったら「つくしちゃんには負けるわ」と切り返された。

私はけして自分が面食いだとは思っていない。

ただ周りにいたのがF4で・・・

初恋は花沢類で司とは正反対の違うタイプ。

顔で選んだつもりはない!

「力説しても世間には通用しない」

玲子さんに笑われたのは就職してすぐだった。

このまま長引かれたら困る。

今日にでも相手を見つけてくれるのが理想なんだけどね。

「いい人いた?」

「なんで私に聞くんですか」

「冗談」

悪戯っぽくほほ笑む玲子さんは見た目は上品な大人の女性の雰囲気を出している。

ここにいる女性たちの中でも目立つ存在だと思う。

その証拠に数人の男性がこっちに視線を向けているのが解かる。

この分ならすぐか?

いきなり1人の男性が私たちの椅子の側に歩み寄る。

早速モテていいじゃないですか玲子さん。

思わずにっこりと機嫌よくほほ笑んだ。

「こんにちわ」

・・・って。

声をかけられたのは私。

「僕の事覚えてない?」

女性口説くときの常套句。

「えっ?」

首を上に向けて見上げた顔は確かにどこか見覚えがある。

甲斐さんより少し年上ぽくて女性にモテル顔だち。

ニコッと笑った顔はさわやかで、スーツも高級そうで嫌みなく着こなすスマートさ。

結婚相談所に登録する必要はないと思う。

「やっぱり牧野さんだ」

私の胸に付けてる名札を見てそうつぶやいた。

自分の名札を示して見せる。

名札には加川・・・

か・・が・・わ?

加川って!あの加川!

叫びそうになった口元を慌てて両手の掌で抑え込んだ。

そのまま叫んだら胃の中の物を全部吐き出しそうだ。

「うちの息子26歳だけど会ってみない?」

「親が言うのもなんだけど真面目ないい子だよ。将来有望な外務省勤務。それに次男だし、養子でもいいから」

そう加川にしつこく言われたのは大学4年の夏。

一瞬ちょこっと顔を見ただけの相手。

そこまで印象に残ってるはずがない。

この人の母親は強烈だけど。

このままじゃヤバイ。

加川さんに私がここにいた事をこの人・・・加川拓斗が喋ったら私は終わりだ。

天地崩壊。

離婚危機。

離婚を切り出す司は想像できない。

きっと屋敷の中に閉じ込めらるーーーーッ。

「あのッ」

立ちあがってじっと加川拓斗を睨むように目に力を入れた。

ゴクンと飲み込むつばの音。

ドクンとなる心音に体中が包まれて行くような緊張感が私を包んでた。

折角加川さんが登場したので息子も登場させました♪

どうなるかな~