ごめん それでも愛してる 12
「今日は寝かせない」
そんときの司の反応。hanairo様が気にしてると言う事でリクエストにお答えしました。
なぜかこの場面から話が進まない・・・。
*「今夜は寝かさない」
思わず上下左右ぐるりと首をまわした俺。
あきらの半径2メートル、俺しかいない。
寝かさないって言われたのおおおおおお俺ッ!
人差し指で自分を指さした。
あきら・・・冗談か?
確かめようとした声を押しとどめる冗談じゃないと分かる真面目な顔。
そんな趣味はない。
つくしもいるし、お前にだって葵だっけ?
彼女いんだろうがーーーーーッ。
椅子ごと身体を持ちあげてあきらから飛ぶように離れる。
「なんで逃げるんだ」
「なんでって・・・」
「お前俺に言ったこと覚えてるか?」
「寝かさないッて言ったことか?」
「普通男には言わねぇだろうがーーーー」
立ちあがった拍子にリキ入れ過ぎてガタンと倒れる椅子。
「どうしたの」
心配そうに駆けつけるつくしに葵。
あきらの言葉を二人に言ってもいいかどうか迷うって・・・。
俺にしちゃ珍しい。
「何でもねぇ」
そう言って椅子を元に戻して座り直す。
あきらの様子の方がもっと落ち着いてねえけど。
女の前で目ん玉が定まらず余裕のないあきらって記憶がない。
「もしかして予行練習か?」
つくしと付き合いはじめた頃ずいぶんとあきらに聞いたデートの誘い文句。
「普通はデートしようとか誘うのか?」
「普通はそう言う言い方はしねーよ。どっか行こうぜとか・・・」
デートする場所とか・・・。
「あと、ああいう女は高級なとこ連れて行くなよ。公園でハトにでもえさやってトーク」
あの後・・・
誘い方をマズって「どてっぱらに穴を開けてやる」ッて、言って牧野に殴られたんだよな。
牧野相手じゃこいつらの手ほどきは必要なかったと言うのが実感。
全部裏目に出た気がする。
そうだ、こいつらのせいで俺はなかなか牧野と先に進めなかったんだ。
「今までと勝手が違うんだよな」
照れたようにつぶやくあきらも見たことねェ。
声をひそめるようにして話をしてるのは、牧野が俺が何かやらかすんじゃないと電波を4本立ててるのが分かるからだ。
「一緒に泊まるんだろう?」
俺もどうせなら隣のルーム1002号室につくしと二人ってのが願望だ。
待ち伏せなんてしなきゃよかった。
「司・・・」
「なんだ?」
「お前もなかなか、手が出せなかったよな?」
「バッ・・カ・・・ッ、それはいろいろあんだよ」
牧野が最初は熱出したろう。
俺も熱出したことある。
お前らが乱入つーのもあった。
今でもスルーされることあるし・・・。
思いだせんなぁぁぁぁぁぁぁ。
今は大体一緒に居れば99%の確率でうまく行ってる。
残りの1%はつくしをすねさせなければ問題ない。
「最初さ、どんなシュチエーションでうまく行った?」
それ喋るのか?
教えねぇよ。
「そんなの雰囲気だろうがぁ」
思わず顔を横に向けた瞬間に?のマークを張り付けて無邪気にほほ笑む牧野の顔。
目があった。
「道明寺・・・顔赤いけど」
上気してるのが自分でも解かる。
悪戯を見つけられて焦る様な動悸。
落ち着かせるつもりでシャンパングラスを一気に空にする。
ますます心臓の動きが早くなった。
デートに誘ったお話は『三日月の夜 by司』です。
懐かしいな♪
拍手コメント返礼
しずか様
司にアドバイス聞こうと思ってる時点であきら君正常な判断ができなくなってると思うのですが・・・(笑)。
しょうもない事喋ってつくしにばれて怒られる確率の方が高いですよね。
hanairo様
司の反応が予想どおりとコメントいただけてうれしかったです。