玲子さんの婚活物語 15

夏休み始まりました。

子供が学校のプール開放でいない合間にPCに向かってます。

私の貴重な自由時間は2時間。

どれだけ書けるかは時間との勝負です。

プール開放はお盆前までなんですよね。

その後はどうなるかな・・・(^_^;)

そろそろ・・・

やっと司君登場の予定!

どうなるでしょう。

 *

会社から屋敷に戻る車の中。

いつもは自動で開くはずの門の前で突然前を走るSPの車が止まった。

車から出てきた一人のSPは俺の座る横の後部ドアの前に身体でガードするように立ちふさがる。

「どうした?」

スーッと車の窓をスライドさせ声をかけた。

「門の前に不審者がいます」

良く見ると屋敷の中をうかがう様に柵に顔を押し付けてる男が一人。

仕立てのいいスーツを着込んだサラリーマン風。

それがなおさら異様に見える。

SPに囲まれて驚愕の表情を浮かべる男と視線があった。

その顔に見覚えはない。

「俺は、花沢に用があるんだ!」

その声に車を進める様に「行け」と指示をかけようとした声を止めた。

類?

類に会うためになんで俺の家?

類の奴、今来てるのか?

駿が生まれてからよく遊びに来てるのは知ってるが、俺の留守に来るのは未だにおもしろくない。

車から降りて俺は男に歩み寄る。

SPは危険性はないと判断してわずかに緊張を解いてるが、いつでも男を押さえつける体勢には緩みがない。

「ここは俺の屋敷で類の屋敷とは方向が違うぞ」

「花沢に話があって車で出かけるのをつけてきたらここに来たんですよ」

「出てくるのをとっ捕まえて話をするつもりだったんです」

興奮を押さえるように話す男の息は荒い。

「何の話だ」

「あなたには関係ない」

「屋敷の前で騒がれるのは迷惑だ」

「すいません、騒ぎを起こすつもりはありませから」

素直に頭を下げる男に俺の警戒心も薄れる。

「あっ、俺、加川拓斗と言います」

ご丁寧に名刺まで差し出された。

「類に何の用がある」

「そう言えば、花沢とは友人でしたよね?」

「ああ」

「あなたは知ってるんですか?あいつが女性に子供を産ませて結婚もしないでいるってこと」

「・・・類がか?」

あいつの周りに女性の影がちらついたことがない。

思いもしなかった情報。

総二郎かあきらの間違いじゃないのか?

あの3人に限って自分の子供産ませて無視する様な奴らじゃないはずだ。

だからって類は絶対ありえねェぞ。

「勘違いじゃないのか?」

噴き出す笑い声を隠しようがなく言葉が出る。

「僕はつくしちゃんが不憫でしょうがないんだ」

つくしちゃん?

思いもしない名前に頬が強張った。

つくしって、つくしか?

・・・で、なんでここであいつの名前が出てくる?

「つくしって・・・?」

「牧野つくしって知ってますよね?」

知ってるっーか今は道明寺つくしだけどな。

どうなってる?

「つくしちゃんが大学生の時、花沢とうまくいくように俺の母親が道明寺さんにも頼んだって言ってましたけど」

俺が類とつくしをうまくいくように取り持つはずはねぇーッ。

訳が解からないままに加川拓斗の顔を睨みつける。

「つくしちゃんが道明寺本社ビルでバイトしてた時ありましたよね」

バイト?

大学の時って・・・

あの俺に内緒でバイトしてた時だと思いだした。

加川って・・・あのおばさんか?

無頓着にかきまわしてくれたお節介きわまる迷惑だった記憶がよみがえる。

「男として許せないんだ!」

この男どこでどう勘違いしたのだろうか?

最近なにか隠してる様なつくしの挙動不審と関係ありか?

最近すげーやさしいし・・・素直だし・・・。

そして「玲子さんに頼まれてるから」と屋敷を抜けだした形跡。

あいつ、会ってるのあの女弁護士じゃなかったのか?

すべてが怪しく思えてきた。

つくしの奴、俺に隠れてなにやってんだぁぁぁぁぁぁぁ。

「その話、もう少し詳しく話してくれないか?」

加川拓斗に車に乗る様に促して、後部席に二人で乗り込む。

しばらく郊外を走れと運転手に指示を出した。

拍手コメント返礼

さっちき様

最高とお誉めいただきありがとうございます。

続き頑張ります♪

b-moka

騒動の始まりですね。これがないと花男じゃないと言う気がしています。

春々様

本当に加川親子しょうもないですね。

きっとニ度とかかわりたくないと思う事でしょう。(笑)