ごめん それでも愛してる 18

そろそろこのお話も終わりかと思わせて・・・

まだまだ私の中では終わってなくて・・・

書いてるうちにあきらと葵の関係が愛しくなって終わらせられなくなっています。

でも、つかつくに子供が生まれてもF3は結婚してない設定。

あきらと葵をどうする気だッ!

*

香港支社を出て建設中のビルに向かう。

ほとんど決まっているテナント。

トラブルの処理も順調に進んであとはオープンに合わせて工事を急がせるだけ。

今日の夜には日本に帰れそうだ。

「あきら君」

「遥・・・」

俺の横に立つ葵が気になって横目でチラッと様子をうかがう。

緊張気味の身体に力を入れて軽く頭を下げるのは当たり前の俺の秘書としての対応。

「なんとか、うまくいきそうですね」

出来あがったフロアーは遥の希望通り優雅で気品のある上品な仕上がりになっている。

「少し相談したいことがあるんだけど」

上目づかいに俺に身体を寄せる仕草。

それを拒否するように「担当者をうかがわせます」と、葵から資料を受け取り目を通すふりをする。

ここでまた遥とかかわったら折角うまくいきかけている葵の機嫌を損ねそうだ。

「少しだけ時間ちょうだい」

拒否する間もなく遥の手は俺の腕をとり、側の部屋へと連れていかてしまった。

「相変わらず強引ですね」

葵との間を遮断するように閉まるドア。

ガラスの仕切りの部屋は外から丸見えで、ガラスの向こう側でじっと俺を食い入るように見つめる葵の視線。

俺と目があった瞬間にプイと横を向かれた。

「本気で、見合い相手と結婚するつもり?」

耳元で聞こえる遥の声。

まったく仕事に関係ない話だと心の中で舌打ちする。

「今さらあなたに関係ないはずだ」

司ほど冷たくつき離す声が俺にはどうも出せない。

自分を叱咤するようにため息が出る。

「その結婚で香港の実権が握れるんでしょう?」

「どこから聞いたんですか」

「情報はどこからか漏れるものよ」

「私と結婚しても変わらないくらいの財力は上げられるわ」

「愛情のない結婚は無意味なだけですよ」

首に左右から撒きつくほっそりとした腕をいやがる様にはぎ取る。

バサッ!!

「すいません」

床に落ちる書類を慌ててしゃがんで拾う葵がそこにいた。

「・・・葵」

今の話を聞かれた?

葵の動揺はそのまま俺の身体に広がってる。

葵とのことは確かに爺さんの言いなりで始まった関係だが、欲で結婚を決めるつもりはない。

政略結婚を受け入れるつもりの気持ちは今は完全に消えている。

「待てッ」

そのまま俺も見ようともせず部屋を立ち去ろうとする葵の腕をつかんだ。

「離してッ!」

振り向きざまに俺を見上げる葵の瞳。

冷たく見つめる瞳は初めて俺と会った時の冷たさに軽蔑の色まで追加されている。

「葵・・・」

俺の声に葵の目元がうるんで浮かぶ涙。

葵の腕をつかんだ俺の指先から力が抜けた。

「失礼します」

鼻をすする様に言って、俺の腕を振り払りはらって部屋を出て行く葵。

離れないつもりで追いかける。

中越しに聞こえる俺を呼ぶ遥の声も無視して、葵を背中から抱きしめた。

拍手コメント返礼

hanairo様

あきら君への声援ありがとうございます。

結構いただいてます♪

今までの行いを正して一直線で愛をて貫いてもらいたいと思ってはいます。

ぶーたん様

今はお似合いと思っていますのコメントうれしいです。

なんだか別な物語が出来そうな勢いで私の中ではお話が組み上がっているのですが、それがお披露目出来るかどうかは皆様の反応次第でして・・・。

あきらと葵のカップルが受け入れられるのはすごくうれしいのです。

b-moka

幸せにするつもりではいますよ♪

でもつかつく同様に簡単に行ったらおもしろくない!という考えがもたげてくるんですよね。