ごめん それでも愛してる 21

私の中では「あきら君がんばれ!」の、行け行けモードなんですが・・・

私の周りには子供と旦那。

一人っきりの時間が欲しい。

それでもUpしました。

*

悲しんで不機嫌になっていた表情はいつのまにか俺を見つめて頬を染める。

触れるたびにビクッと固くなった葵の身体は緩やかに柔かくなって熱を持つ。

「仕事中です」

必死で俺を拒むようにわずかに頬がゆがむ。

完全に俺に向いてる気持ちは隠しようがない。

そうわかって心の奥に生まれる余裕。

心が軽くなった。

もちろんいつもの俺を取り戻している。

わざと足早に歩いて葵を追い越す。

後ろからコツコツと俺に待ってぇとでも言う様に聞こえるヒールの足音。

背中に感じて笑みがこぼれた。

照れくさくて・・・

うれしくて・・・

どうしようもない。

それを隠す様に足早に歩く。

香港から飛び立つ空

どこまでも青く澄んで緩やかな落ち着きの中に包まれる。

成田に降り立ってすぐさま一之瀬に連絡を入れた。

「お帰りなさいませ」

携帯の向こうから聞こえる落ち着いた声。

張りのある声は適切に仕事の内容だけを俺に伝えてくる。

このまま社に戻らず帰りたいと言えなくなった。

会話の途切れた携帯を恨めしく見つめること数秒。

「社長」と怪訝気な表情を向ける葵。

「社長じゃなくてあきらって、呼んで欲しいけどな」

「・・・無理です」

わざと怒ったようになる口調。

それさえも今は愛しくてすぐに抱きしめたくなる。

「俺は会社に顔を出す東條は先に帰ってもいいぞ」

わざと対抗するように名字で呼んだ。

「私も報告がありますから、一緒に戻ります」

俺に葵でなく東條で呼ばれて戸惑ったままの表情はすぐに隠れて真面目な顔を作る。

すぐに気持ちを切り替えられるのはおもしろくない。

「一緒にいたいなんて言ってくれないのか?」

肩を並べて歩くように歩幅を葵に合わせた。

「言ってもらいたいんですか?」

「好きな女性から言われたなら特別だろう」

「・・・そのうちに」

小さくつぶやいて俺から顔を隠す様に頭を伏せた。

迎えの車の中でなかなか俺を見ようとしない葵。

「いつまで、俺を無視する気?」

「別に無視してる訳じゃありません」

「どんな態度をとったらいいか分かんないだけです」

焦ったように早口で言ってそしてまた視線をそらされた。

「簡単なことだと思うけど、俺だけを見つめてればいい」

「良くそんなキザな事が言えますね」

わずかに非難じみた態度を見せるのはわずかな抵抗。

それも愛しいと思う対象にしかならない。

「君にしか言わない」

わずかに潤んだ瞳。

小刻みに震える身体。

今朝も抱きしめてキスを交わしたはずなのに・・・

長い間求め続けていた片割れをようやく見つけて激しく求める情熱が体中を駆け巡る。

我慢できそうもない。

携帯の短縮を押して片耳にあてる。

一之瀬になにも言わせないまま「今からオフだ」と一方的に告げて携帯の電源を切った。

そして迎える朝~

・・・的なお話しか書けない夏休みです。(>_<)

拍手コメント返礼

mi様

熱い期待になんとか答えることができそうです。

☆印UP出来ました。

のあゆけ様

拍手コメントありがとうございます。なんとかハッピーにはなってますけどまだエンドにはしたくないのです(笑)

この二人もこれからですよ♪

b-moka

いつも拍手コメントいただいて楽しみにしています。

あきら&葵、甘アマモードなんとかUP出来そうです。

Upして良かったかな?少しドキドキです。