LOVE AND PEACE 18

着グルミの中の司君。

その中での葛藤は~。

栞様の妄想力に感化されてUpしてみました。

いつも楽しいコメントありがとうございます♪

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パーティーの始まる2時間前ネズミの着グルミを着せられた俺は主催者側からの説明を受ける。

「手は口元にあてて少し首をかしげて」

「それがにっこりとやさしい表情になります~」

顔なんて全く動かない作りもの。

手に腰、首を使って表現しろってあほらしい。

一回やったら忘れてしまった。

こんな事できるかぁぁぁぁぁぁ。

俺は天下の道明寺司様だ!

「あっ胸を張るのは、ミ●キーを怒る感じの時だけの拗ねるポーズだからね」

俺に指図するんじゃねーよ。

パーティーはにぎやかに始まってしってる顔もちらほら。

ここでこのキャラクターの中身が俺だとばれたら冗談じゃ済まなくなりそうだ。

時々ニンマリとしたやらしーい視線を俺に向ける総二郎にあきら。

こいつらには完全に俺の反応を楽しんでる。

付かず離れずの距離で牧野を目で追う。

見てるためには本当に真正面に行かないといけないから大変だ。

時々視線がぶつかって身体を横に背中で牧野の視線を感じてる。

「どうかした?」

類の声に聞き耳を立てる。

ネズミの大きな耳が本物ならどんな小さな音でも拾えそうだ。

「あの着ぐるみ、いつも私の近くに居る気がするんだけど」

牧野の声にドクンと胸がなる。

気が付けと思いながら気がついて欲しくない情けない格好。

そこには滅多に経験しない心の葛藤がある。

「あぁ」

「気になる?」

「何となく見られてる気がして・・・」

振り向いた先に牧野にキスしそうな類。

Woooーーーーーー。

そこまで許した覚えはねぇーーーーー。

過大解釈するなと叫び出しそうな声を柔かなミ●ィーの顔の感触が口の動きを抑制する。

これ以上は走れない勢いで二人の顔の間に片手を差し込んだ。

「あのミ●ィーちゃん瞬間移動した」

驚きの表情で小学生くらいの小さな女の子が俺・・・じゃなくミ●ィーを見つめてる。

俺の登場にびっくりした牧野は後ろに後ずさってあきらにぶつかって止まった。

そして牧野の肩越しにまわされる腕。

「着ぐるみに邪魔されてるんだ」

絶対わざとだ。

邪魔してるのは最初からあきら!お前だろうがぁ!

「牧野のこと、気にいったのかもな」

総二郎のからかう様な視線が俺を見つめてる。

気がついたらあきらの腕を牧野からはぎ取って牧野の背中から抱きしめていた。

「あのミ●ィーちゃん怖い~」

涙目の子供なんて気にしてられるかッ!

「・・・道明寺なの?」

俺を見上げる牧野の瞳は泣いてる子供より泣きそうな感じに潤んでる。

「あきらに肩なんか抱かれやがって」

俺の嫉妬を微妙に感じて気の強い表情をのぞかせる牧野。

潤んだ瞳はすでに消えていた。

「うーーそッ」

「なななななに考えてんのよッ」

俺の腕をふりほどいた牧野は俺に掴みかかる様に叫んだ。

その勢いに完全に子供は親の後ろに隠れて少しだけ顔をのぞかせる。

「喋ると苦しんだよ」

俺はお前のためにやってるんだとイラッとした感情が噴き出す。

「だったら、こんな着ぐるみなんて着なくてもいいでしょう」

「着たくて着てるわけじゃねぇよ」

もうどうにでもなれ!

こんな着グルミを着てる必要は最初からなかったんだ。

もともと正面から来ても道明寺司を追い払える輩がこの日本にいる訳はなかったのだから。

ミ●ィーの顔を脱ごうと両頬を持ち上げる様に腕を動ごかした。

「わーッ、待て」

「早まるな」

俺に左右から飛びついたのは総二郎とあきら。

「道明寺 司が着ぐるみの中から現れてみろ!大騒ぎだ」

左右から引きずるように会場のそとへと連れ去れた。

「お前ら何する気だ。離せ!」

「今はそこまで暴れられないだろう」

ズルズルと廊下を進んで押し込まれた部屋の一角。

「お手数をおかけします」

目の前で頭を下げたのは俺にではなくて左右の二人に対するもの。

「西田・・・」

「てめーッ、ここに来てるんだったら最初から言え!」

俺の怒号に全く動じない西田がいつもの冷静な表情を浮かべて立っていた。

ここは西田さんも絡んでこないと話にならないと言う事で♪