駿君の家族日記 10(夏休み編 4)

駿君の夏休みは始まったばかり。

子供の夏休みはあと少し♪

万歳!

*

「夏はこれが一番なんだ」

テーブルの上に置かれて青色のキャラクター。

猫の置物?

じっと見てると「ドラ●もん知らないのか?」

意外そうな顔をするおじいちゃん。

頭の上にはくるくる回せそうな取っ手付き。

その頭を外して冷凍庫から取り出した小さな四角な氷を入れる。

ぼくんちの氷は丸かったり、星の形をしてたり、キャラクターの形をしてるから四角い氷は珍しくておもしろい。

「かき氷は知ってるよな?」

心配そうに僕の顔を覗き込むおじいちゃん。

「時々食べるよ」

「天然の透明な氷。この氷は白いんだね」

「かき氷まで違うんだな」

おじいちゃんはさびしそうにつぶやいた。

「いやこのかき氷は自分で作るからおいしんだ」

すぐに立ち直ったおじいちゃんは僕に取っ手を握らせる。

でも硬くて重くて僕の力ではすぐに取っ手は回せなくなった。

僕の手のひらをおじいちゃんの手のひらがつつむ。

「一緒に回すぞ」

シュルシュルと音を立てて下の皿に削られた雪みたいな氷が落ちてくる。

積み重なっていくかき氷に何だかわくわくした。

「さあ、どの味にする?」

僕の目の前にあるのは赤い色と緑の色に白い色の3つの液体。

「イチゴとメロンとミルクだぞ」

どうだと自慢気味のおじいちゃん。

「つくしの時は砂糖水だったからなぁ~」

今にもおじいちゃんの目から涙が落ちてきそう。

僕がすぐにシロップを選ばなかったのがいけなかったのだろうか。

「悲しくなったのは僕のせい?」

「いや違うよおじいちゃんはうれしんだ。駿と色つきのかき氷を食べることができて」

色のついてないかき氷ってどんなのだろう?

それがちょっと気になった。

家に帰ったらお母さんに作ってもらおう。

「早くどの味にするか決めよう」

「じゃあ全部がいい」

かき氷は赤色半分緑色半分その上に雪みたいにミルクをかける。

スプーンですくって口に運ぶ。

氷はすぐに解けて甘い味が口いっぱいに広がってイチゴの匂いがした。

「今まで食べたかき氷の中で一番おいしいよ」

おじいちゃんはうれしそうににっこりと笑ってくれた。

駿君みたいな出来た子供だったら子育ても楽だろうなと願望をのぞかせて書いてる私です。

本当に司の子?と思いたくなるような子供ですよね。

こんな子いないって・・・(^_^;)

拍手コメント返礼

b-moka

夏休み終わったんですね。

うちは31日までなんです。

それでも先が見えてきたからうれしくて♪

明日は学年レクレーションで夜いないので久しぶりに夜ゆっくり更新できそうです。

いらいらしない子育てって理想ですよね。

つくしの場合。子供を見てくれる人いっぱいいるからいらいらする前に誰かが変わってくれそう♪

次はどんな体験をさせましょう♪