FIGHT!! 5
F4は入園式に勢揃いできるのか!
それとも司が断固拒否?
入園式まであと少し~
*デスクに飾る写真。
最初は俺に向けられた満面の笑みのつくし。
それは駿が生まれて、我子にほほ笑む表情に変わった。
そして初めて飾る家族5人の写真。
駿を真ん中に左右に舞を抱いた俺と翼を抱いたつくし。
1枚だけじゃなく一人一人の笑顔の写真へと切り替わるデジタルフォトフレーム。
仕事の合間の何気ない時間に俺だけに向けられる笑顔がそこにある。
駿の入園式でもう一枚幸せな瞬間が加わるはずだ。
あいつらが写っていたら全部削除してやる!
「お前ら来るな!」
総二郎は学園主催で茶道の講師として呼ばれてるのなら仕方ない。
それを阻止するのも大人げないと我慢した。
類とあきらにすぐさま今日の朝に連絡をとる。
「どうして?」
相変わらずの平和な類の声。
「どこのどいつが親友の子供の入園式にわざわざ来る」
お前の忙しさも半端じゃないだろう。
「俺たち」
明るく返答された。
「俺の子供みたいなもんだし」
その考えが気にくわねぇんだろうがぁぁぁぁぁぁ。
「駿が司より俺に懐いたら困るなんて次元の低い考えは持ってないよね」
「当たり前だろう」
「駿の父親は俺だしな。俺の方が好かれてるに決まってるだろうが!」
たぶん・・・
「それじゃ問題ないんじゃない」
反論できなくなって携帯は切れた。
類の出席の阻止は崩壊。
あきらは・・・
なかなかつながらねぇ。
初めは出張で飛行機の中。
そのまま帰ってくるなと留守電を告げる携帯に向かって叫ぶ。
つながった携帯からは「駿の入園式に来るなとかいうなよ。俺は貴賓扱いだからな」と俺の要件を先取りした落ち着き払った声がすぐさま聞えた。
「なに?」
「俺ら、卒園生だよな」
言われなくても大学まで英徳だよ。
「総二郎がさ、どうせお茶を点てるなら英徳とつながりがあるやつが出席した方が気が利くだろうってな」
その『な』は納得しねぇーよ。
大体入園児の親はほとんどが英徳で学習した奴らがほとんどなはずだ。
そこにあきらを無理押しで入れこむ必要はない。
「俺と総二郎の共演だぞ」
「理事長も涙を流して感激してた」
「入園式は俺らは招待客だからお前らとは別だから心配するな」
どうせなら俺たちから離れたその場所に類も押し込むか。
恩着せがましい声がした。
「司のために花を添える」
いらねぇよ。
そんな花。
最初から俺の反応を予測して対策を練られてる。
伊達に子供の頃からの付き合いじゃないとあいつらはニンマリとしてるのだろうか。
つくしの望む様に目立たない入園式は最初から無理があったみたいだ。
つーより!
それよりも派手なことになりそう。
つくしも諦めてたみたいだしな。
俺も諦めた。
入園式まであと2日
拍手コメント返礼
こう様
初コメありがとうございます。
映像が浮かぶとコメントいただけてうれしいです。
入園式どうなるか!?
楽しそうではありますよね。