夢色!恋色!花模様 3

いつもたくさんの拍手、コメントありがとうございます。

気が付けば拍手の総トータル数も85000をまじかに迎えます。

いま一番拍手を貰ってるのがこの作品です。

短編にするつもりが長くなりそうでちと心配。

最近ここを見つけたという方が多々いらっしゃいます。

ここ数日読んだ作品すべて?に丁寧に拍手をしていただいているようなことがしばしば。

拍手数 1に感謝。

*

「よく私を責められるよね」

「仕事で忙しいと思ってたら何やってるのよ!」

どうも様子が違う。

完全に怒り沸騰気味の牧野。

嫉妬と言うより怒のオーラの暗雲が背中で渦を巻いている。

それ俺の特権じゃなかったか?

負けてはいられない。

「そうなったのもお前に責任がある」

不服そうに必要以上に不機嫌な声を作る。

「なに、わけのわかんないこと言ってるの!」

震える声は完璧に牧野の怒りが増長していることを示してる。

俺の不機嫌さに恐れず食いつくのはこいつくらいのものだ。

「お前が素直じゃねぇからだろう」

「素直って、今更でしょう!超我儘な道明寺に言われたくないわよ」

言葉を発するたびに近づく距離。

もう一息吐きあえば唇が触れ合いそうな位置になる。

紅く高揚した頬。

きつく見開いた瞳は怒りのためだろうが情熱的な強い光を解き放つ。

その瞳の中に映るのは牧野を攻めきれない俺。

「なにするのよ」

我慢できずに奪う様に重ねた唇。

味合うには短すぎる時間で離れた。

キスを嫌がるように唇を腕で牧野が拭きやがった。

それ結構プライドが傷つく。

「ヒュ~」

からかう様に聞こえる息を混じらせた単音の口笛。

その口笛に牧野がようやくここに総二郎たちがいるのに気が付いた。

「ウソ・・・」

三点にコクコクと移った視線は焦った表情に代わって俺に戻る。

「お前ら本当に来年結婚できるのか?」

同情気味の視線を俺に向けたのはあきら。

自分が彼女とうまくいってるからっていい気になってやがる。

まだプロポーズ成功してないの知ってるぞ。

一緒に住んでる分はうらやましいが・・・。

どっちにしろ結婚するのは俺の方が先だ!

「キスした彼女に何するのって言われたらなぁ」

「殴られなかっただけまだマシじゃないの」

総二郎と類。

顔を見合わせて始まる会話。

俺たち二人のことを話題にしながら完璧に俺と牧野の存在は無視されている。

「牧野は司のキスシーンより、無理やり拘束されたことが気に入らないみたいだよね」

床に落ちたままの雑誌を類が腰を曲げて拾い上げた。

「牧野が悪いって、司に一方的に言われても訳が分からないよな」

総二郎が牧野の顔を下から覗き込むように動く。

「俺が思えばそうなんだよ」

牧野に近づきすぎの総二郎の肩をつかんで牧野のそばから後ろへ飛ばした。

「その横暴さが司と言えば司なんだけど・・・」

諦めの表情を浮かべるあきら。

こいつらどっちの味方だ!

「そうか・・・キス」

独り言のように牧野が繰り返すキスの音。

数度つぶやいて無言になって閉じられた唇。

上げた顔がキュッと唇を噛んだ。

「だれ?」

「あっ?」

「この人!」

類から奪う様に取った雑誌を牧野が俺の鼻先に突きつける。

「知らねぇよ」

「知らない人とキスするんだ。こんな写真まで撮られてッ」

顔に押しつけてきた雑誌から逃れるように牧野の手首をつかんで横に動かす。

「総二郎とあきらなら女性というだけで喜んでキスでも何でもするぞ」

「俺はいま限定一名だ」

「俺も好みがある。むちゃくちゃ言うな」

その横でククッと類が声を漏らす。

「最近牧野は司と一緒に公に出歩いてないよね?」

笑顔のまま穏やかな類の口調に牧野が素直にコクリと頷く。

「俺の結婚の噂が破局の噂に入れ替わってんだよ」

「牧野!お前がパーティーを嫌がって出ないからだろうがぁ」

それが原因だからキスされたのは俺のせいじゃない。

「試験中は良いって理解のいいようなこと言ったのそっちでしょう」

「あの時はこんなことになるって思ってなかったんだよ」

「だからってキスされていいわけ?」

「キスの言い訳になってない」

また最初の言い合いにらみ合いの戻ってきた。

「嫉妬してる感じになったじゃん」

「えっ?」

「おっ♪」

きょとんとした感情と上向きな感情を互いに顔に張り付けてあきらに二人同時に振り向いた。

「嫉妬って・・・」

自覚なしの牧野。

「嫌だったんだろ俺がキスしてるの?」

「えっ?あっ・・・そうか・・・」

「べべべっに。わたしは道明寺の機嫌を損ねるようなこと何かしたかって昨日から悩んでたらこんな雑誌を見たから」

雑誌だけ俺の胸に押し付けて牧野は俺から見えないように表情を隠す。

嫉妬って認めてるのに隠そうとする意地を張る。

それも好きだって思う感情。

どうしようもなく牧野に対しては甘いよな俺。

「俺ら帰るわ」

ポンと肩を叩いて三人がドアに向かって歩く姿を見送った。

牧野は視線を伏せたままの状態。

「嫉妬してたって認めろ」

ゆるゆると上向く顔。

そこから拗ねた瞳が俺を見つめてる。

「言ったら許してやる」

「許されなきゃいけないようなことしてないもん」

非難気味の声はか細くて甘える色を含んでる。

あどけなく、無邪気にこれやられたら・・・

手練手管の駆け引きが全くないだけに最強に瞬時に悩殺されてしまう。

「俺からキスするのはお前だけ」

キスを待つように閉じられた瞼。

牧野の腰を抱き寄せるために回す腕。

優しく重ねた唇。

久しぶりの抱擁。

「噂を払拭しなきゃな」

牧野を胸の中に閉じ込めたままつぶやいた。

拍手コメント返礼

no***様

もう少し切れたつくしもみたい気も・・・(^_^;)

これ以上トラブルと本当の件かになりそうだしなぁ。

たまには喧嘩別れも必要か!

元の中に戻るお話を考えるのがだるかっただけだったりして・・・。

この後の展開は!

最後は甘々に変わり映えなくなるんですけどね。

Go********様

私も時々なにを書けばいいのかごっちゃになってる時があります。

特に設定の年齢。

どうだったったけなんて・・・。

読まれる方もそうですよね。

この前の話はどれ?になりますよね。(^_^;)

お話をふやした私が悪いんです。

ゆっくり書いてじっくりと更新すればいいのに思いつつUPしてます。

迷わずに頑張ってついてきてくださいね。

私の発想力は故栗本薫だなんてうれしい賛美。

恐れ多いことで~

ありがとうございます。

クインサガー好きだったな。

b-moka

こんなかわいい会話をどれだけしてるんでしょうね。

私の発想力ではそろそろネタ切れと思いつつ書いています。

拍手数気が付くとすごい数になってました。

ある意味アクセス数よりうれしいかも。

評価をいただかいないと拍手はもらえないわけですからね。

いつも拍手ありがとうございます。