秘書西田の坊ちゃん観察日記33(夢色!恋色!花模様番外編)
昨日はたくさんのお祝いのコメント、メールありがとうございました。
昨日一日だけでPWの申請が20通を超えこの数日で50通は返信しています。
時間の短縮にコピペーで送らせてもらいました。
届いてない方は再度ご連絡をお願いします。
昨日の余韻がまだ残ってる頭の中切り替えがうまくいかない。
引きずったまま西田さん登場のお話です。
夢色!恋色!花模様番外編となります。
キリ番ゲットの御礼
1660000番 幸せグランマ様
リクエスト楓さんと孫たちの楽しいふれあい。
もうしばらくお待ちくださいね。
1700000番 めぐまる様
初めまして。
メッセージありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。
1750000番 ゆうせいマジック様
初めまして。
お初の訪問でキリ番!どなたかが聞いたら相当うらやましいと感想がいただけるはずです。(笑)
いただいたリクエストはまだ未知の領域。
今書いてるお話の中に練りこんだら面白そうですね。
お楽しみに♪
1860000番 mariecchi様
3周年に向けての第一歩の記念するべき11月1日にキリ番をゲットしていただき縁起がいい始まりになりそうです。
不機嫌の塊を見せつけるようにデスクの上から飛び散る書類。
デスクの上だけは綺麗になりましたが・・・。
「なんで気が付かなかった!」
足元に投げつけられたのはゴシップ記事のおどる週刊誌。
新しいお相手?
婚約者と噂された女性とは破局か!
の文字。
「代表のプライベートすべてを管理はできませんので」
澄ました顔で頭を下げた。
キスされたのは私のせいではありません。
まして、私の落ち度でも。
「仕事の延長だろうがぁ」
確かに女性とのキスを撮られた庭は先週の取引先に招かれたディナーの後の出来事。
これ以上は付き合えないと仕事モードのまま庭にたたずむ代表が一瞬温和な雰囲気を作る。
手に握られた携帯電話。
代表の気持ちを緩めた相手は想像しやすい。
少し緩んだ緊張の隙をついて現れた女性が無謀にも代表に抱き着いた。
芝生の上に遠慮なく投げ出される運命を予測しながら走って近づく。
地面に女性が転がるのは私が助けに行くより早かった。
一応・・・
相手先の令嬢。
手を貸した私を睨むような視線を向けて立ち上がり無言で代表の進んだ逆の方向にと消えて行った。
あの態度ではつくし様の足元にも及ばない。
つくし様ならきっと遠慮がちに手を取って「すいません」と差し出された好意を素直に受け取られることだろう。
つくし様に手を差し出そうものなら代表が飛んで来るのは目に見えてますから、私が、いや他の男性がつくし様に触れるのは雲を掴むより無理でしょうけど。
「牧野にも見られたぞ」
そのままつくし様を屋敷に留め置かれてると報告は受けてます。
牧野のせいだとか・・・。
これからはしばらく俺からは離れるなとか・・・
自分がキスされたことは棚に上げて、すべてつくし様に責任をかぶせるのは坊ちゃんらしい。
それで、よくわたしも苦労させられました。
今でもよく・・・
ここからは愚痴になりそうなので思考を止める。
「良い機会かと思いますが・・・」
「はぁ!」
きつめに斜め上に上がった口角は鋭いままの視線そのもの。
これでビビってほとんどの者は部屋から逃げ出す威力がある。
その視線を通り抜けながら言葉をつづけた。
「代表は来年の春、つくし様の卒業と同時に結婚されるつもりなのですよね?」
わかりきったことを聞くなと代表は無言のままに息を細く吐いてソファーに座りこんだ。
「今週の創立パーティーで、婚約者と紹介するのは会長も了解してらっしゃいます」
「おふくろも?」
いぶかしげな顔は建前でその下に機嫌を直した顔が見える。
「結婚の準備は今からでも遅いくらいですよ」
「後はお前に任す」
残るのはつくし様を説得できるかどうか・・・・
坊ちゃん次第ですがそれなりの御準備はさせていただきます。
と心の中でつぶやいて部屋を出て行く坊ちゃんを見送った。
創立パーティー当日。
道明寺財閥の繁栄を示すような招待客。
日本中の政財界のTOPが集まる。
私の仕事も大忙しだ。
時間ちょうどつくし様をエスコートして登場した代表。
それなりの身近な人材はつくし様のことを認識している。
将来有望な社員の認識が「屋上で彼女の弁当を・・・口をあーんと開けての写真の相手?」
というのは苦笑を隠せずにいる。
「西田、そんなお守りがあるの?」
つくし様を女性陣から助け出してそこから離れた会長の静かな声。
その声が私に唯一の緊張を走らせる。
「あくまでも噂ですが・・・」
額にツーッと浮かぶ汗。
ふき取れないまま頭を下げた。
入社当初からの緊張感は条件反射的に身体の隅々に命令を走らせる。
気が抜けない。
突然思わぬ強引な命令を下すのは坊ちゃんもそっくりだ。
「私にもご利益はあるのかしら?」
クスッと「あの子、変わったわね」と優しく笑った口元。
司様以上に楓様も変わられました。
お二人を引き離そうと手段を選ばなかった楓様。
そのすべてに手を貸していたはずの私もつくし様を受け入れてしまってる。
壇上であいさつをする代表もTOPとしての自信も落ち着きも責任も備えた若き道明寺の後継者と成長している。
こんな日が見られたことを感謝したい。
その代表の表情がわずかに変わった。
見つめる先は壇上の下にいるつくし様。
その周りには小さい頃からの親友3人。
わずかに浮かぶ嫉妬心。
そろそろ限界か・・・。
「失礼します」
楓様に言い残して会場の設備を管理する管理室に向かった。
「婚約者を紹介します」
念のため打ち合わせしてた内容は3パターン。
婚約者の紹介をつくし様が拒否。
この場合は何のおぜん立ても必要ない。
代表が機嫌を悪くする可能性だけが残る。
それをカバーするために用意したのは報道向けの婚約会見を近いうちに予定してるとの餌。
すぐにその気になってくれた。
代表と一緒に壇上に上がるつくし様。
それはそのままライトで歩む方向を追いかければいい。
「結婚したらお前はいつでも俺の横に一緒にいることになるんだぞ」
「婚約者として紹介するいい機会だ」
「もしかして道明寺が考えてた噂を払拭する考えって、これ!?」
「手っ取り早いだろ」
満足な表情のそばで呆れたような顔が出来上がってる。
この場合は失敗の2文字しか浮かばない。
ここで強引に連れて行こうとしても周りのお仲間が止めるはずだ。
お二人が口げんかを始めた時点で噂の再燃もあるのだから。
「これ以外の事なら何でも司の言う通りにするって、なぁ牧野」
聞えた声は茶道の次期家元。
相変わらず司様を押さえるツボを知っている。
・・・と、なると!
事前の準備がもう一つ増えたと気が付いた。
壇上から代表がつくし様を紹介する第3のパターン。
この場合、瞬時にスポットライトでつくし様を照らす。
つくし様を指さして、間違えないようにと指示を出す。
ここで間違えられたら・・・
以前の坊ちゃんの誕生パーティーで大河原のお嬢さんを婚約者として紹介した場面の再現だ。
それも会長が企てたお二人を引き離す作戦でした。
今となっては懐かしい思い出。
どうやら間に合った。
壇上に上がったお二人。
「牧野だけしか見えてねぇ」
見てる私の方が照れくさくなる。
これまでになく幸せそうな相思相愛の感情が無造作に零れ落ちている。
この二人の未来に私も癒される。
坊ちゃんよかったですね。
心からそう思った。
そのあとの騒ぎは想定内。
坊ちゃんにキスした女性は早々に御引き取りを願う。
「日本から追い出します」
女性の父親は娘より会社の存続を選んだ。
壇上の後ろに向かう代表に「30分ですよ」と叫ぶ。
邪魔するつもりはありませんが、まだあなたたちが主役のパーティーは終わってません。
創立パーティーを婚約パーティーに変えた責任は代表にある。
30分で足りるとは思っていませんが・・・。
「はぁー」
しょうがないわねとでも言う様に深いあきらめのようなため息が楓様から漏れる。
「今更何も言いません。好きにやらせなさい」
つくし様が聞いたら喜ぶより卒倒しそうです。
10分もたたずに代表だけが姿を現す。
「早かったですね」
意表を突かれて思ったままの言葉が出た。
「牧野が気分悪そうだから帰るわ」
それは結局いつもの坊ちゃんで、早く二人っきりにさせろと顔に書いてある。
想像通りの展開に吹き出しそうになった感情を押し込めるのに苦労する。
内ポケットから差し出す名刺サイズのカード。
「疲れが出たのでしょう。ホテルのお部屋でお休みになればよくなるのでは」
何もわかってないような顔をするのは苦労します。
「おっ」
坊ちゃんの声は半音上がって表情が輝く。
分かりやすいお人だ。
久々の西田さん日記いかがだったでしょうか?
拍手コメント返礼
けい様
読む前に拍手をいただいて・・・
その期待感がうれしかったりして(^_^;)
たま様
ありがとうございます。
好きと言っていただけるのでまだ書ける♪
PW送りましたよ~。
hanairo様
私もほしい一家に一人西田さん。
でも仕事ないだろうなぁ~。
ほとんど秘書というより執事。
「坊ちゃんあなたはアホですか?」
言わせてみたい~。
b-moka様
ありがとうござます。
3周年に向けての第一話目が西田さんのお話になりました。
早くこのお話から頭を切り替えないと~
影響でほかの話も甘くなりそうです(^_^;)
案外西田さんも持っていそうですよねお守り。
「代表、今日の会議はこのお顔の30%の微笑みでお願いします」と写真を見せる西田さん
「西田!かえせっ」
「いいですよ。でもデーターはたくさんありますので」
みたいな会話も聞かれるかもしれません。
no***様
西田さんあってのつかつくワールド。
西田さんの存在がないとチャーシューの入ってないラーメン。薬味のないうどん。
ピリッと効いた存在感をこれからも~と思っています。
「司のかーちゃん変わったよな~」
F3がしみじみと言ってそうですね。
つくしにかかわったみんなが変わってる♪