思い出は夢の中で 15

さて!☆マークと思いつつ・・・・・。

今日も家は一人じゃないし、中々タイミングがつかめません。(^_^;)

今日もやっぱり遠のいて、明日から週末だしなぁ。

*

「何のつもりだ」

「報告を受ける必要はあると思いますが・・・」

当たり前の顔で表情を1ミリも崩さない西田。

スペアーキーをいくつ持ってるんだ!

昨晩俺は確かに西田からキーを取り上げたはずだぞ!

「私を排除されたら困りますから」

澄ました顔でそう告げられた。

「・・・60点」

「えっ?」

牧野が西田の声にきょとんとなる。

「初日にしては及第点と言うところでしょうか?」

「坊ちゃんが他人に頭を下げるのをはじめて見ました」

「今の坊ちゃんからは考えられない」

それならもっと評価を上げろ!

って、西田に評価されて誰が喜ぶ。

その前に西田はどこから俺たちを見てた?

店の前にいたのは若い女性たち。

西田がいたら目立つはずだ。

いたか?

「西田さん!そんな評価は高すぎます」

さっきまでオドッとしてた牧野が息を吹き返した。

「道明寺はデレッとして私と血のつながらない兄妹なんて言い出してるんですから」

「いつ誰がデレッとしたんだ」

「キャーとか、ワーとか言われてただけだし、連絡先の書いた紙までもらってたでしょう」

「もらってねぇよ」

目の前でしっかり破いてゴミになってる。

「コホン」

「私は大人になった坊ちゃんがどれだけ変わった・・・いえ、成長されたのか見たいだけですから」

「根本は道明寺司と疑われなければ問題はありません」

誰が疑うか!

この時代の俺は高校生で一応英徳に通ってる。

牧野と知りあってからは毎日こいつに会いたいために真面目に学校に行ってたしなッ。

同じ時間に俺はあの店にいるんだぞ!

あっ・・・

もしかしてそれが西田の考えか?

道明寺司に似てる大学生がいるという噂が大きくなればなるほどこの時代の俺との接点は遠くなるはずだ。

それじゃ・・・

どこに牧野と兄妹にする必要があるんだ!

西田・・・

気づきましたか?みたいな顔するなッ!

「1日も持たないなんて、坊ちゃんはよほどあなたを愛してるらしい」

西田の言葉に牧野が頬を染める。

それは類の言葉に嬉しそうに牧野が照れる反応じゃなくて・・・。

似合わないんだよ!

西田の口から愛って単語が飛び出すの。

俺も照れる。

「それでは邪魔者は失礼します」

すんなりと部屋を出ていく西田。

バンッ!

姿がなくなったドアにソファーの上のクッションを握って投げつけた。

「どうしたの?」

ソファーに先を腰を下ろしてた牧野が俺のシャツの袖を握ぎって下にちょんちょんと引っ張った。

いかにも座ればって感じで。

「こっちの西田も食ェねェーつ」

「西田さん、道明寺の一歩も二歩も先を読んで作戦たててるもんね」

「それでしっかり道明寺の機嫌を取ることも忘れてないしね」

クスッと機嫌な声。

さっき俺に言ってた文句の口はどこいった?

「今日は何の機嫌も取られてないぞ」

「見てよ、テーブル」

6人掛けのリビングテーブル。

並べられた料理は湯気を上げている。

俺たちの帰る時間を予測してセッティングされた料理の横に並ぶいくつものフォークとナイフ。

フランス料理に冷えたワイン。

窓からは輝く夜景。

料理で機嫌が直るのは牧野の方だ。

「洒落てるね」

「こんな雰囲気で料理を食べるの久しぶりじゃない?」

こっちに来て初めて見せる牧野の無邪気な姿。

確かに俺の機嫌も直りそうだ。

この時代の西田もどうやら本気で俺たちのことを応援してくれてるらしい。

でも・・・

この後に俺と牧野の付き合いをことごとく邪魔するおふくろの手先で働いてたのも西田なんだよな?

俺たちに出会ってそれも少しは影響を受けるのだろうか?

どっちにしても俺たちの人生に西田が大きくかかわっている事には変わりがない。

それに何があっても俺と牧野は大丈夫なはずだから。

「食べるか?」

「うん」

牧野が極上な笑顔を俺に向けてほほ笑んだ。

拍手コメント返礼

no***様

西田さんはどの時代にいても西田さん。

変わらないでしょうね。

司の数歩先を行く西田さん♪

あなたは道明寺財閥の縁の下の力持ち♪

司とつくしの何があっても大丈夫の下にも西田さんが~。

どれだけ重要人物なのだろう。(^_^;)