思い出は夢の中で 18
今連載してる数・・・
5つだったったけ?
分かんなくなってきてます。
それなのに新しいお話の構想がむくむくと!!!
それが今頭の3分の2を占めているんです。
今までにない始まりのパターンを考えています。
公開は新春!にしておこう。(^_^;)
映画じゃないぞ~~~~~~。
*「司だよな?」
疑問符付きで首をかしげる西門さんと美作さん。
今の私が知ってる二人よりあどけない感じが残ってる。
と・・・いってもこの頃から相手する女性はとっかえひっかえ。
高校生の美作さんを見たら葵さん惚れるかな?
なんてことを一瞬、頭の中によぎった。
視線を感じて、少し顔を横に向けた目の前に私を見つめる花沢類のビー玉の瞳。
全然変わってない!!!
この瞳に見つめられてドクンと騒ぎ出す心。
吸い込まれそうで・・・。
ドキドキと心臓が口から飛び出しそうで・・・。
見ているのも恥ずかしくって・・・
照れくさくって・・・
俯くしかできなくて自分から声もかけられなかった。
遠くの姿を見つけるだけで・・・
声を聴くだけで・・・
トキメいていた一六歳の私。
純粋な初恋だったなぁ。
今私の目の前にいるのは私が初めて好きになった頃の花沢類。
赤札を貼られた後の唯一の心のよりどころだった。
貴方にはこの時代の私は助けられることが一杯ありすぎる。
愛情もいっぱいもらうんだよね。
「牧野だよね?」
花沢類の言葉に懐かしさが爆発してぶっ飛んだ。
「えっ?」
どういえばいい?
今の時代の私はどこまでこの人たちと接点がある?
三日前、道明寺が私を追いかけていたのが最初の頃なら赤札を貼られた後のはずだ。
「司が牧野と一緒にいるのは当たり前としても、なんとなく雰囲気が違うよな?」
つま先から頭の先まで確かめるように遠慮のかけらもない西門さんの視線が流れる。
え?お?
一緒にいるのが当たり前?
ってことは道明寺が私と付き合うって宣言した後か?
花沢類はパリから帰国した後?
「他人のソラマメだ」
道明寺の声に思わず私は顔を抑え込む。
それじゃ自分が道明寺司だって証明してるようなものじゃないのぉぉぉぉぉッ。
「他人の空似だろ?」
西門さんはそう言って美作さんの肩を叩く。
そして、やっぱり司だと二人で視線を交わして確信している。
どんな言い訳も、きっとこの3人には無理だ。
「Doppelgänger・・・」
美作さんは流ちょうな発音でつぶやく。
それってドイツ語?
「ドッペルゲンガーを見たら死ぬって迷信なかった?」
「生きている人間の霊的な生き写しって意味があったよな?」
なんとなくそれに近い状態かもしれない。
実際私たちはここにいるはずの人間じゃないのだから。
「司だけじゃなく牧野にもそっくりな子に会うっていう確率は天文的数字になるんじゃない」
「まず考えられないよな?」
西門さんと美作さんの二人の会話に終止符を打つように花沢類がつぶやいた。
「ここじゃまずくない」
道明寺の袖を引っ張って、背伸びをして耳元で発した私の声は焦り気味。
しーんと静まったカフェ内。
言わなくてもお客に店員すべての視線は私たちに集まってる。
声を出すのも忘れるくらい目がハートの形に見える女性客。
きっと私たちの会話なんて耳には届いてないはずだ。
「目の保養~」
はっ~と夢見ごこちで漏れたため息。
それは直ぐに周りに感染してる。
「こうやって揃うと太郎くんも道明寺様に見える~」
「太郎?」
聞えた声に美作さんがまじまじと道明寺を見つめる。
「悪いか!」
「悪くはないけどなぁ」
「クッッ」
完全に美作さんの頬は緩んでいる。
「俺は太郎、こいつは花子だ」
やけくそ気味のその声に道明寺に蹴りを入れたくなった。
ここはぐっと拳を両手に作って耐える。
道明寺を殴ったら、それこそみんなに「やっぱり牧野だ」って確信されそうだ。
「行くぞ」
私の肩に腕を回した道明寺が目の前の3人を押しのけるように店の外に出た。
「お前らもついて来い」
振り返って無愛想に道明寺がつぶやく。
3人を案内しながら私たちはマンションへと戻った。
注)葵・・・『下弦の月が浮かぶ夜 』から登場するオリキャラであきらの彼女です。
読んでない方はこのお話もよろしくお願いします。 (^_^;)
拍手コメント返礼
b-moka様
意外とあっさりですよね(笑)
もっとごまかすやり取りも考えたんですけど、司の言い間違いからばれるってらしいと思いませんか?
ついこのばらし方ありだと思ったら使わずにはいられませんでした。
初恋の思い出に浸ってるつくしちゃん、きっと司は気がついてると・・・。
ハイ、ここ最近にはなかっぐらい頭の中は混乱中です。
まあ、しっかり連載できてるのはこのお話とあきら君のお話だけなんですけどね(^_^;)
なんでこんなに増えてるんだろう(^_^;)
ゆ*様
「他人のソラマメ」吹き出してもらえていろいろ悩んだかいがありました。
司語録を考えるの楽しいんですよね。