思い出は夢の中で 24

さあ!今日からが今年の始まり!

そんな気分です。

Pw申請メールで数名エラーで返信できませんでした。

お心当たりのある方はお手数ですが再度ご連絡をお願いします。

*

「追い出さなくてもいいでしょう」

「るせっ」

閉ざされた部屋の中には道明寺と私の二人だけ。

「あと少しなら俺たちに付き合ってよ」

始まりは花沢類のこの言葉が発端。

「俺たちがお前らとつるんで出かけたら目立つだろうが」

機嫌を害した道明寺の声が迎え撃つ。

「もしばったりこの時代の俺に会ったらどうすんだよ」

「心配ない司は牧野にかかっきりだから」

「司のおふくろさんが牧野を排除にかかってる」

その迫力は今でも思い出すと脅威だ。

相変わらずのモノを言わさない眼力はいまだに私を脅かしている。

「道明寺の嫁」って印籠を突きつけられて私はほとんど言いなりだ。

そこには『早く私にあなたを認めさせなさい』って迫力があるから重圧は日に日に大きくなる。

この時代の私は怖いもの知らずだったよなぁ。

「でっ、どんな風にお前たち2人の事をあのおふくろさんが許したのか気になるのは自然な流れじゃねぇ?」

「お前らが知らなくても俺一人で牧野は手に入れたのだから関係ねぇよ」

グゥと私の肩に回された腕。

そのまま引き寄せる力任せの腕。

少しは手加減!

って道明寺にそれを求めるのは無理だった。

「オッズ」

倒れそうに体が傾いたまま道明寺の体に密着させられてる。

なんだか最近筋肉がついたような気がする。

それはきっと無理な体勢でも自分を守ろうとする本能だとおもう。

「みんなには助けてもらってるじゃない」

黙れとじろりと私に向けられた視線。

「何も知らなくても、こいつらはいつでも俺らの味方だ」

「だったら知らなくても答えは決まってる」

自分勝手な解釈。

あんたらしいって気もするし、道明寺の言ってる意味もなんとなく分かる。

・・・が、それだけじゃない気がする。

道明寺と離れ離れのあの1年の日々。

そのあとの出来事を知ってたら私は泣かずに済む。

私と別れて滋と婚約したり・・・

それは母親が勝手にって、いまだに道明寺は言い張ってる。

やっぱりお前をあきらめない、好きだって告白してきたり・・・

身勝手なままに花沢類と私を取り合ったんだよね。

どんなに悲しくてつらくても道明寺を選んだんだから私もとびっきり道明寺をアイシテルらしい。

愛を知らないまま一生を終えるより、どんなにつらくても愛を知る方がいい。

私に教えてくれたのは道明寺だ。

私の事を自分の記憶から排除したのが最後の難関だったなぁ。

冬山での遭難の一歩手前で山小屋で過ごした夜。

道明寺と閉じ込められる出来事はなぜか私たちの距離を近づけている。

ウイニングポイントが苦難なのが私たちらしいのかもしれない。

未来を知っても私が悲しい想いをするのは間違いないと確信した。

「へぇ、そこまで俺たちが司に信頼されてるとは思わなかった」

「信頼って言うよこれからも俺たちは司に振り回されるってことだけはわかる」

美作さんに違うだろうと目くばせしたのは西門さん。

年下のはずの美作さんと西門さんにも道明寺は遊ばれている。

「だから、お前らは牧野に手を出すなよ」

いきなり何言い出すんだ。

それも真顔で威圧的な声。

3人にくぎを刺す様なセリフの割にはしっかり視線は花沢類に向いてるし。

「フッ」っと小さく花沢類から笑みがこぼれる。

そんなことあるかって表情は美作さんと西門さん。

「約束するから、牧野を1日かさねぇ?」

「誰が貸すかッ!」

道明寺の両腕が私の体に巻きついて離れない。

耳元に触れる道明寺の唇。

ちかすぎだぁぁぁぁぁぁぁ。

「もう来るなッ」

そのまま道明寺は皆を追い出して今に至る。

「これからどうするの?」

「どうするって?」

「帰るまでまで3日はあるってことだよね?」

「後3日しか残ってないってことだ」

腕を組んだまま道明寺が見つめているのは私で・・・

なんかやばいこと考えてないか?

思わず踵を返して背中を向ける。

時間をおかずに道明寺が動く。

そのまま私に近づいた長身はドンと両手で私の体を挟んで壁際に押し込んできた。

「なななな何かな?」

戸惑ったままの声で背中を向けたままつぶやいた。

必要以上に緊張が体を覆うのは生命に危機を感じる本能か?

「帰ったら、すげー仕事の山が西田に準備されてそう」

「お前と会う時間を探すの苦労しそうなんだけど」

「私もバイトと試験で忙しいのかなぁって思うけど」

道明寺が何を言いたいのかはわかる。

ただでさえデートする時間を確保するのは難しい。

今回は1週間は突然道明寺は雲隠れしたことになる。

その辺はうまく西田さんが調整してるだろうけど。

過去の西田さん手帳には5年後の道明寺の失踪の日時の空白時間がしっかり記載されていそうだ。

「こんなに一緒にいられるの後にも先にも今しかできないかもなぁ」

「すげー特した気にならないか」

「普段の俺は神なんて信じないけど、神様のご褒美って気がしてきた」

素直になれば私だって道明寺と二人でいるのが楽しくないわけがない。

神様のご褒美ってなんのご褒美なのよ。

らしくない道明寺が可愛く思えるって言ったら道明寺はぶすっとなるのだろか?

照れる顔が浮かんでそしてやっぱりかわいいと思う。

頬に触れるしなやかな指先。

その指先の後を追う様に唇が肌に触れる。

吸い上げる感触はそのままの熱を私の体に送り込む。

この調子で残りの時間を迫られたら体がもたない気がする。

ほかにすることはいっぱいあるような気がするんだけど・・・。

私たちが今過去にいる意味ってなんなのだろうか?

「お前以外になにもいらない」

指先を差し入れた黒髪がカールの形のままに指を絡め取る。

瞳は熱を持ったまま見つめられてる。

形のいい唇に魅かれるように重ねあう唇。

触れ合ったままわずかに開いた唇からもれる声。

優しく・・・

低く・・・

名前を呼ぶ声が甘美な海鳴りの様に耳元に響いてる。

欲望に取りつかれて消え去らない見えない鎖に縛られていく。

そのまま、押し倒されるままに道明寺に流された。

拍手コメント返礼

b-moka

待ちになった学校の始まりです。

何も気にせず更新できるのは落ち着きますね。

1日くらいF3に貸してもいいですよね。

貸さないのが司らしいと言えるんですけどね。

あきら&葵もどうなるか?

大丈夫だろうと思いますけどね。

ゆげ様

過去の類VS未来の司

どんな対決になるんでしょう♪

コメントで思わず話の枝が分かれてしまいました。

また横道にそれそうだ~。

しっかり帰りを待っている西田さんとの対面の場面は用意していますよ♪。

Gods&Death様

Rの期待!

この先どうするか迷ったんですよね。

一人の時間が持てた途端にすぐってなんだか恥ずかしくって~寸止めでやめました。(笑)

うちの子の学校は2学期制で始業式はなくしっかり1日目から5時間授業なんです。

おかげでゆっくり4時くらいまでは時間があるんでたすかります。

マリエ様

so sweet♪

思わず歌ってしまいました。