君じゃなきゃダメなんだ 15
この後はオフィスラブを期待!なんてコメントをいただいてますが・・・
普段のあきら君ならどうでもできるでしょうけどね。
頑張れ~ ← 誰に声援を送ってるんだろう(^_^;)
*間違いだった。
葵に内緒で形がつくなんて本気で思ってなかった。
ばれないはずないんだよなぁ。
会社で、それも一番目につく1階フロアーの受付。
個室で会うよりオープンがいいと踏んだ。
葵の前を彼女らを素通りさせる気分になれないのは察してほしい。
不機嫌にそっぽを向かれるのは目に見えている。
こんなに早くばれなくてもいいだろうッ。
もう一つの誤算は一人のはずが数人に増えていたこと。
あいつらやりすぎだ。
それでも本気で怒る気にはなれない。
恨んではいるが・・・。
妹たちにはとことん甘い俺。
妹達が葵に渡した写真の中の女性の顔を順番に思い出す。
俺が振られたこともある女性も数名。
女性の扱い方を学習中だった十代。
二十を過ぎたら俺から振るのが当り前になっていた。
「別れる」
葵に言われたら心臓が壊れそうだ。
俺の女性遍歴は葵で終わってるんだ。
てことで許してくれないだろうか。
「離して」
振りほどかれた俺の腕。
触れられるのも嫌だというように強く手を振られてた。
「どこに連れて行くつもり」
強情で意地っ張りな瞳がそのまま俺を睨んでる。
抱きしめてキスしたらすぐにその瞳が緩んで俺に甘える仕草を見せることを知っている。
「人目を気にしないですむところ」
「もう誰もいないわよ」
太陽の光の差し込む明る目の社内。うまいことに俺たち以外の人影は見当たらない。
「言い訳はしないが妹たちの悪戯に乗せられる必要はないと思わないか?」
「そっちの言い訳は聞きたいけど」
今度は振りほどかれないように葵の腰に回した自分の腕を重ねてギュゥと力を入れる。
葵の体はすっぽりと俺と重なって密着を見せる。
葵が俺の腰のあたりに乗っかったような感覚。
久しぶりだよな。
「言い訳ってなによ」
焦ったように葵が左右に目を走らせて誰かに見られたら困るって表情に変わった。
「里中とやけに親しそうに見えた」
「先輩とは何でもないって知ってるくせにッ」
「里中の気持ちはわからないからなぁ」
嫉妬を隠すつもりもない。
お前に会って自分の別の面を知った気がする。
独り占めしたくて、束縛したくて、嫉妬する心。
葵が俺に見せる嫉妬も媚薬に思える。
恋をすると変わるってホントだよな。
俺がこんなに一途になれるって知らなかった。
今の俺はそれが気に入っている。
「それより、そっちはどうなのッ。前の彼女なんでしょ」
俺に抱かれた体勢のまま葵が言葉を発するたびに胸元に触れる息。
その息遣いは甘い感情を俺から呼び起こしてる。
「過去の遺物だ」
「何とも思っていない」
「それじゃ、隠れてこそこそ会う必要ないでしょう。もっと堂々とッ」
言葉をさえぎるように腰に当てていた腕を背中に回して強引に葵を引き寄せる。
「キャッ」と発したままの葵の声が止まった。
「いい気がしないだろう」
「堂々と秘書室の前を通らせて社長室に呼び入れるほど俺は心臓が強くないんだ」
「誰からも見られる場所の方が何もないと宣言してると思えないか?」
葵の頬が俺の頬に触れる柔らかな感触。
少しそれを楽しめる余裕が生まれてる。
「言い訳しないて言ってなかったけ?」
耳元で囁く声。
クスッと小さく笑った。
「もう一度一緒に暮らさないか?」
俺の声に葵が顔を俺の正面に向ける。
ほんのりとピンク色に染まる頬。
少し開いた唇は俺のキスを誘ってるように思える。
親指で触れる下唇。そのまま顎を上にむかせて移動させた。
「・・・手・・・放して」
「放したら唇を近づけていいか?」
瞼を閉じた葵にそのまま落とすキス。
「・・・んッ」
少し震えた唇。
初めてのキスみたいな錯覚。
「一人でいるのは限界みたいだ」
囁いてもう一度葵を胸の中に押し込めた。
拍手コメント返礼
けい様
拍手コメントまでありがとうございます♪
そうです♪けい様のオフィスラブにここ掘れわんわんのイメージが私を楽しませてくれています。
本文の始まる前の数行に私の愛のメッセージがこもってますのでお見逃しないようにお願いしますね。
あっ!
けい様の場合更新メールで前文は送られてくるんですよね?
もしかしてそれを読んでニンマリとかなってませんか?(笑)
ゆげ様
ここですんなり収められるのが司との違いでしょうか?
双子ちゃんに里中先輩まだいろいろとあるような気もしますよね。(^_^;)
hana***様
里中先輩あっという間でしたね。
ちかいうちにまた登場ってこともあるとかないとか・・・(^_^;)
『双子ちゃんからの連絡で ほいほい来た女別れて当然だぁー』
教えてあげたいですよね。