ソラノカナタ 19

王子はどこにつくしを連れて行くの~。

せっかくつくしちゃんも司を疑ってないってところで落ち着きそうなのに♪

意地悪は誰のために用意されてるのだろう・・・(^_^;)。

相対図3部作完成しました。

(クリックすると大きく表示されます)

相対図1   リターンズ2   相対図2

たぶんまだ作品は増えるだろうから相対図も変化ありだと思います。

作って感じたことはつくし大学3年、4年の設定が多いこと。

今度書くときは大学1年の設定を考えています。

*

「道明寺・・・」

もう1度つぶやく。

今度はさっきよりはっきりとした声で。

「牧野」

私の呼びかけ応じたように聞こえる道明寺の声。

それが懐かしく思えるなんて・・・。

2人で会える時間なんてほんのちょっとで、会えない時間の方がずっと長かったはずなのに。

今は会えないことが無性に悔しい。

自分から離れちゃったんだよね。

我儘に強引に触れてくる道明寺の温もりに触れたくて・・・

道明寺の優しさが恋しい。

「着いたよ」

「えっ?」

私の肩に軽く触れたのはジェームズさんの右手。

開けられた車の後部席のドア。

「ごめん、また後で連絡する」

私一人じゃなかったと引き戻す現実。

自分の表情を王子たちに見られるのが恥ずかしくて・・・

このまま道明寺の声を聞いていたら会いたい気持ちを押さえられそうもない。

きっと私は物欲しそうな顔で携帯を握っていたに違いない。

道明寺の返事も聞かずに慌てて携帯をきった。

パチンと携帯が閉まる音はなんとなく胸の心残りを知らせていてさびしく響く。

ホントは会えるまで道明寺の声だけでも聴いていたかったんだ。

「行こう」

2人の間に収まってしまってる私。

格式がありそうなレンガ造りの建物の入り口。

王子の到着を待ち構えたように左右に居並ぶ出迎えの人が列をなす。

道明寺で慣れているけど・・・それ以上の緊張感。

場違いだよッ。

一緒に入っていけるような雰囲気じゃない。

周囲が王子にささげる尊敬と憧れ。

王子を包み込む熱は恭しさを生んで近寄りがたい華を浮かび上がらせている。

出来ればすぐにホテルに戻りたい。

道明寺に会うことが私には優先されるべきじゃないのだろうか。

「・・・あの、帰ってもいいですか?」

脚が前には進みそうもなくて、強く言い切った。

「付き合ってもらわないと困るんだ」

王子たちが隠れるほどのまわりの護衛。

明るいはずの空間に差し込むのは天井からの直角のライトだけ。

それもさえぎりそうな威圧感。

「お願いします」

ジェームズさんがこれ以上できないっていうほどの優雅さで私に頭を下げる。

その瞬間、この女性は何者?って好奇な視線が注がれて何も言えなくなった。

「一緒に来て」

そのまま王子に掴まれた腕。

案内されるまま奥まった部屋に連れて行かれるって言うより連れ込まれる強引さ。

なに?

何がある?

何される?

ぱたんと閉められた10畳ほどの部屋。

置かれてる調度品は年代を感じる高そうもの。

革張りの一人掛けのソファーが数個置かれてる。

そのソファーに座らせられた私。

「ここは私の国の大使館です」

そう言って目の前にジェームズさんが私に差し出すティーカップ。

ジェームズさんは慣れた手つきでティーポットからカップに紅茶を注いでる。

何をしても絵になるのはF4だけの特権じゃなかった。

棚に置かれた写真に、にこやかに映るのは年配の男女にアレックス王子と年若い女性と男の子。

きっと王室の家族写真。

対面する様にリビングテーブルを挟んで王子もソファーに腰を掛けた。

長い脚を組んでその膝に置かれた手のひら。

ジッと見つめられる視線。

「君に頼みがある」

真剣なまっすぐな瞳。

少しグリーンがかった瞳は光を集めて澄んで美しい色を秘める。

宝石みたい・・・。

瞳の色が光の加減で変わる美しさに感動した。

「つくし?」

王子が怪訝そうに私を覗き込む。

「あっ?ハイ!」

「聞いている?」

「私に頼みですね」

オッ?

頼みって?

ここで正気に戻った。

王子にされる頼みごとってなに?

「そんな頼みごと私じゃなくてもいいんじゃないですか?」

「君が一番適役なんだ」

今度はジェームズさん。

それも床に膝をついて傅かれてしまってる。

行ったことはないけど、高級のホストクラブにも負けない濃艶さ、華がある。

2人でタッグを組まれて頼まれてる私。

「君じゃなきゃ無理だ」

「なにをすればいいんですか?」

断れって頭の中は指示を出しているのに口に出た声は頼みごとを聞く前に了解していた。

道明寺の不機嫌な顔が天井から振ってくる。

どうすんのよーーーッ。

拍手コメント返礼

b-moka

これをどう対処するかが問題ですよ。

つくしが落ち着けば司が落ち着かない展開になってます。

厄介なことに巻き込まれるのは間違いないです(笑)

じゅ*様

御願いされるとことわれない性格をしっかりつかまれてますよね。

それに比べてSPは~。

そして司は・・・

ひつじ様

頼みごとによわいのはほとんどつくしの病気満たないものですよね。

つくしがつくしであるがゆえ~。

ゆげ様

いい感じになったと思ったら♪

そうは簡単にはいきません!

そうです!せっかくのオリキャライケメン二人組を遊ばせておく手はない!

名前も付けたし♪

司には悪いんですけどね。

Gods&Death様

正解です!

彼女のフリ♪

入力はPCの方が楽ですよね。

慣れてくるとスマホが楽な部分もありますよ。