春光の遥か 9

うふゃ~

気がつけばすっかり忘れてる様なこのお話。

どう展開させるつもりだったっけ?

最初から読み直そう・・・

*

「やりすぎたことはあったからなぁ」

司、それをお前が言うかッ。

今度の件に関係あるやつを捕まえたって連絡をもらったのは昨日。

こうして今日は俺達四人が顔を合わせてる司の屋敷。

高校時代、気にいらないやつに制裁の意味の赤札。

もともとはそれが発端。

ずいぶんと古い恨みを引きずられていたようだ。

「私もその犠牲者だったからね。あのころはずいぶん恨んだわ」

「おいッ、つくし!」

牧野のからかい気味の声に焦って声を出す司。

この二人は結婚しても相変わらずだ。

赤札を貼った相手をいちいち覚えていない俺たち。

覚えてるのは牧野だけ。

反抗してきたのも牧野だけだったけどな。

司が牧野と出会ってからは他人に牙をむく司は影をひそめてる。

「犠牲になったやつの仕返しに牧野がさらわれたことあったよね?」

類が思い出したその横で司は思い出すなって視線を送ってる。

「順平クン?」

司の不機嫌を全く関知しない能天気な牧野の声は懐かしいと言ってる。

「つくし、うれしそうな声を出すな」

「別に、うれしそうになんてしてないわよ」

「そいつ、牧野に惚れてたよな?」

あきらは司の態度を見ながらあそぶ体制だ。

お前ら話がずれてるぞッ。

本題に戻せ!

「仕返しするなら俺より司だろう?」

今回の隠し子騒動で騒がれてるのは俺だ。

そこからどう司につながるのか分からない。

坊主憎けりゃ袈裟まで憎いってやつか?

「ターゲットは俺達4人みたいなことあの男は言ってた」

「なんで、それで俺が一番手になるんだ?」

「今一番週刊誌が飛びつくのは総二郎、お前だってこと」

司もあきらも週刊誌が飛びつきそうなネタはほとんどない。

こいつらが特集されるのって経済紙だしな。

類に限ってはオープンな場所にはほとんど顔を出さない。

「いまだに女性の噂がたえねぇしな」

しょうがねえだろうお前らと違って特定の女に夢中になれないのだから。

「しかし司を襲うって安易だよな」

「襲われてねぇよ、土下座されただけだ」

仕事で関係を切った会社の社長の息子に結衣って女。

「総二郎、結衣って女は大学時代にお前にこっぴどく振られたみたいだぞ」

「覚えてねぇよ」

言ったとたんため息交じりに俺を見つめる呆れた視線の牧野。

「赤ちゃんまだ西門さんの屋敷にいるのよね?」

「ああ」

俺が父親じゃないとわかっても結構な人気者になっている。

そのままジュリアも居ついてる不思議な関係が出来上がってた。

「俺たちを敵にしたことはたっぷり後悔してもらわないとな」

司が言うと洒落にならない。

「殺すなよ」

あきらがポンと司の肩を叩く。

「社会的抹殺で十分。つーかもう会社はつぶしてるし」

米粒でもネチッと指先でつぶしたように軽く言い放つ。

道明寺グループだけは敵に回したくない。

「女は?」

「男のもとに送り返してやった。でも子供の母親じゃないんだよな?」

あきらもすることは早い。

「じゃ誰の子?」

類は考え込む様に呟く。

「ヤッパ、総二郎のじゃねーの?」

「違うッ」

司の流し目的な視線が忌々しい。

「でもそれが一番しっくりくるかもね。認知が必要なら言ってね」

牧野の性格も変わってきてないか?

笑顔でそんなことを俺に言えるタイプじゃなかったはずだ。

こいつらの軽いノリは事件はほとんど片づけたって安心してるノリ。

でも・・・

重大な隠し子騒動の件はまだ片付いてない。

拍手コメント返礼

Gods&Death様

読み直しありがとうございます♪

結局どうなるの?的なところまでしか進みませんでした(^_^;)

b-moka

そうです、あったんです総ちゃんのお話。

総ちゃんは司みたいに忘れても催促しないから~。

ゆげ様

ジュリアと聡ちゃんどうなるんでしょうか?

あきらと葵みたいな関係が出来上がるのか?

その前にしっかり事件を解決しないと~。

つくしが弁護士の顔をのぞかせて一番慌てるのは司でしょうか?