君じゃなきゃダメなんだ 21

本当はここから甘々に~

もしかしたら・・・☆なんて

考えておりました。

なのになぜ~。

すべてはコメントをいただいた結果です。

いつも楽しいコメントありがとうございます。

結構これが伏兵なんですよね。(^_^;)

*

揺らいだ人影は一つじゃなく二つに増えた。

振られる手も一本増えてる。

俺に振られたいた葵の腕はその手に遠慮したようにパタッと動きを止める。

葵より頭一つ高い人影。

3つにニュキって増えた人影は見覚えのあるシルエット。

そしてその横にもう一つ、葵と同じくらいの小柄な体躯。

走って乗り込むエレベーター。

点滅の階を示す数字。

目的の場所に止まって開くエレベーターの扉を指先をいれてこじ開ける。

開ききらないドアに体躯を横に向けてすり抜けるように降りた。

「なんでここにいるんだッ」

息を切らせる俺の前ににこやかな表情の総二郎。

「お祝いしてやろうかって話になってな」

牧野が総二郎に茶道の手ほどきを受けてる時に葵からのメール。

また一緒に住むことになったって連絡のメール。

みんなで久しぶりに集まるか。

横からメールを覗き込んだ総二郎の提案らしい。

部屋の中には司に牧野、類まで揃ってる。

「かわいいね、あきらの帰りに気がついてベランダから手を振るって」

だからって総二郎お前まで手を振る必要ねえだろう。

ネクタイを緩めながらふてくされ気味にソファーに座り込む。

「美作さん、ごめんね」

牧野だけが本当にすまなそうな表情で俺を見つめてる。

「プロポーズを断られた時にあきらの落ち込みようを知ってるからな」

良かったと満足げにつぶやく司。

お前のテレビでの派手な婚約発表会見。

あれで怪しくなったんだぞ!

葵はさわがれたら困るって本気で焦ってた。

葵は俺から少し離れて牧野と楽しそうに話してる。

ちらっと俺に投げかけた視線は困ったような表情を付くって嬉しそうにほほ笑んだ。

こいつらに悪気がある訳じゃないし本当に俺たちの事を喜んでくれたるのも分かる。

でも付き合うのは少しの時間だッ。

「あきら、お前のシスターズ侮れないな」

クルッと俺の首に腕を巻きつけてきた総二郎が耳元でつぶやく。

「付き合った女性の写真を彼女に見せられたら焦るよな。ひとりや二人じゃねぇし」

他人事のような余裕のある表情の総二郎。

それはお前も同じだろう。

いまだに本命がいない分、俺よりお前の方が女性関係は派手だろう。

「俺には兄貴を溺愛する妹はいないし」って軽く言い放たれた。

葵が牧野といろいろ相談していたのは知ってるがどこまで司や総二郎に類まで筒抜けなのだろう。

「葵さん、あの先輩どうなった?」

「里中さんだっけ?」

「なんでもないから」

ウソつけ。

昨日の昼間迫られてただろうがぁ。

相手にしなかったって分かっていても気分のいいものじゃない。

気分のままに葵を責められないのは俺の性格。

もやもやとした感情はまだ心の奥でくすぶってる。

「司なら速攻で左遷だよな」

腕組みして総二郎がニンマリと笑う。

「仕事に私情は持ち込まねぇよ」

「司、それ無理がある」

類がすぐさま司の言葉を否定して小さく笑みを漏らしてる。

「無理してねぇし・・・」

じとっと牧野まで疑いの目を司に向けてる。

司が牧野の向ける嫉妬は半端じゃないのは今更隠しようがない。

「しかし、あの二人結構モテるよね」

類がクスッと小さく笑って呟く。

「類、お前が言うとシャレにならない」

司がふてくされた表情をつくる。

あいつらはリアルなんだ。

牧野にしても葵にしても・・・。

たぶん手に届くように見えるタイプ。

だから男はアプローチしたくなる。

それが本人に自覚がないから俺と司は落着けない。

美人で手が出せないって思える女の方が安心できると思う。

「で、いつ結婚するの?」

グラスを口に運んで類がつぶやく。

一斉に視線が俺に集中。

葵までじっと見つめてる。

そして困ったような表情が赤く変わった。

指輪も親にも紹介したら次って段階にはある。

だからと言って今からその話を進めるとこだろうがぁ。

早すぎだよお前ら。

「司より早く結婚したら司が拗ねそうだよね」

「俺は4年も待ってんだ。あきらもそれ以上待てって言い出しそうだもんな」

類の声に総二郎が軽く反応。

「俺はそこまで心は狭くない」

「その前に俺が先に牧野と式を上げる」

「それは困るッ」

司に抱きつかれた牧野が必死の形相に変わった。

司の腕の中でバタバタと抵抗して動く牧野の腕。

掌で頬を押されて司の顔がゆがむ。

「暴れるなッ」

「一方的に何の前触れもなく結婚式準備してそうだから困る」

「仲・・・いいよね、あの二人」

クスって微笑みなら葵が俺の横に腰を下ろす。

「俺たちも負けてないと思うけど」

膝の上に置かれた葵の手のひら。

左手の薬指にはこの前に俺が贈ったピンクダイヤの指輪が光ってる。

目立たない小さな輝き。

穏やかな二人の関係を暗示してるような気がしてくすぐったい感情が生まれてる。

もっといいエンゲージリングを贈るから。

そう思いながら葵の指先を持ちあげて唇を軽く指先に押しあてた。

拍手コメント返礼

ゆめ***様

F4がそろわないと楽しくないいですよね。

どの話もそろえるところには集めたい♪

あきらに怒られたってね(笑)

じゅ*様

てっきりと思わせて遠回り♪

この後は・・・

どうなるかなぁ~。

なおピン様

今年は私の住んでる市内は雪は降りませんね。

雨でしばらく暖かくってこのまま春?って日が続いています。

咳は悪くもならず良くもならずって感じです。

今宮崎は野球のキャンプで盛り上がってます。

今日あたり遊びに行こうかな♪

葵ちゃん一人であきらの帰りを待ってると思いきや~。

邪魔者が~。

今は司の心境がよく分かるんじゃないかな(笑)←結構意地悪。

hanairo様

このまま最後まで~っていければ楽しいですけどね。

どうだろう(笑)

ゆげ様

『あきらくんよかったね』って思ったらこんな結果でした(笑)

ここを乗り切るためには双子ちゃんの試練が待っている♪

ゴールは見えてますから~

今回は一気に読んでもらって一つ一つに拍手コメントありがとうございます。

大変じゃなかったですか?

私はうれしいですけど。

カタール女子が花男知っていたってすごいですね。

ドラマまでは輸出されてないんですね。

人気は花沢類かぁ。

主人公だけじゃなく脇にも魅力的キャラがいるとその漫画って人気が出るって思いませんか?