ソラノカナタ 29

ここからの展開は~。

司にアルにジェームズ。イケメン3人とつくしの逆ハーレム状態?

うらやましい♪

「そんなわけねぇだろう」司に蹴り入れられそう・・・。

私は無事でいられるかしら・・・。

そうなったら、どなたかお助けを~~~~~~

*

「拗ねるのは話を聞いてからでも遅くはないと思いますが・・・」

もったいぶった口調の西田。

こいつの顔を見てるとますます気分が悪くなる。

車の進む先は会社と反対の方向にシグナルを曲がった。

「どこに行く?」

「行けばわかります」

行けばって・・・

その胸の中に秘めてること全部しゃべれッ。

「ここまでは順調です」

「坊ちゃんの落ち込みがここまでとは・・・」

「これ以上仲たがいさせるとほかの事に支障が出てきそうで・・・」

完全にのらりくだりと俺の知りたいことは外して西田がしゃべる。

そして最後に遠くを見つめる視線の素振り。

ハァーとため息をついて目を閉じた。

だからお前の目的はなんだ!

膝の上に置いた二つの拳はぶるぶると震えてる。

次!またわけのわからないことを言ったらぶっ飛ばす。

「つくし様がアレックス王子を伴って日本に来日させる目的は成功しました」

「司様とつくし様がちょっとの仲たがいで離れてもらうだけでよかったんですけどね」

「つくし様がアレックス王子とエレベーターに閉じ込められたのは予想外でした」

ん?

もしかして?

「あの女はお前が手配した?」

「そこまでは、私もやりませんよ。ライバル会社に提携は道明寺で決まったって情報は流しましたけどね」

「あとはSPに命にかかわることがなければ手出ししないようにと指示を出させてもらっただけです」

だからあの能無しすぎるSpが揃ったってことか。

結局はお前が仕組んだことじゃないかッ。

「つくし様とアレックス王子を一緒にしてると司様が何をしでかすかわかりませんから」

笑えねぇよ。

たぶん西田なりのジョークが混じってると思う。

根本では俺の事を好きだって知ってるからこいつのたくらみって許せるんだよな。

「俺に何をさせる気だ?」

「難しいことではありません」

気難しい顔が一瞬ほほ笑んだような気がした。

住宅街に門を構える邸宅。

一般の家庭よりは少し贅沢なつくり。

警備面も抜かりがないと訪問者を狙うカメラが数台。

俺たちが家に入って数十分後あいつらはやってきた。

「牧野」

俯き加減で歩いてた牧野がはっとしたように顔を上げる。

大きく見開いた瞳が俺を見つめてる。

「道明寺・・・」

驚きと一緒に俺を呼ぶ声。

「え?」

「え!?」

「えーーーーッ!」

三段活用で変わる音色。

牧野の心の動揺がわかる。

単純に驚きすぎだろッ。

俺とアレックスとジェームズにと移った視線がまた俺で固まった。

チラリと牧野に視線を移してアレックスが小さく笑みを漏らす。

コツコツと俺に近づく足音。

すれ違いざまにポンと俺の肩に置かれた手のひら。

「借りは作るより貸す方がいい」

「これでチャラじゃないのか?」

NYから日本まで牧野と一緒にさせたことはこれくらいじゃ足らねぇよ。

クイッと顎を横に振って示す一室。

「待ってろ」

一言牧野に言い置いてアレックスと二人部屋の中に入った。

「なに!」

「何する気!」

「暴力はダメだからね」

焦ったような声が部屋の前でわめいてる。

そんなこと言われなくても分かってるッ。

「プッー」と顔を見合わせてたアレックスと笑いが漏れた。

「かわいいよな」

笑いの中から聞える優しい響き。

俺以外に言われたくねぇ。

「やらねぇよ」

相槌を打つ気にもならない。

「弱ってる時に付け入るのはフェアーじゃないからね」

牧野が相手にするわけないだろう。

あいつの場合アプローチされても気がつかないって確率の方が高い。

「これ以上隙は見せるつもりはない」

ワイシャツのタイを緩めて首元から抜き取る。

「楽しみだ」

アレックスがパーカーのファスナーを一気に降ろす。

その下はラフなトレーナー。

見た目の体系はほとんど同じ俺たち。

「うまくやれよ」

脱いだパーカーをもった右手が俺の胸元に突きつけられる。

「牧野とか?それともお前の影?」

アレックスの手元からパーカーを乱暴に俺は奪いとる。

「さぁ」

自信ありげな笑みをアレックスは不敵にうかべてる。

互いの服を取り替えて最後に俺はパーカーを羽織って部屋を出た。

「行くぞ」

目の前の牧野は相変わらず何がなんなのか分からない顔を俺の前にさらしてる。

きょとんとなったままの牧野の肘をつかんで玄関へと足を進めた。

「行くって?どこ?」

焦った声は背中から響く。

「おまえんち」

気を抜くと声が弾みそうになる。

ヤベー

『緊張感が足りません』というような目つきで西田に見られた。

「へ?」

「ほら、こうすればわかんないだろう」

クルッと振り返って、牧野の顔の前でパーカーのフードをかぶって胸元までガシッとファスナーを閉めて顔を隠す。

「なななに?」

牧野と一緒にこのままこいつの家に帰ってもまわりには王子が牧野の家に帰ったように見せかけることができる。

そのためにわざと目立つように牧野とアレックスの外出を印象付けたのだから。

「牧野の家まで俺が王子って、見せかけとけば一緒にいるのは俺でも問題ないってこと」

テロから王子を守るための二重三重の構え。

ここで王子と俺を入れ替えるって、西田の趣向を聞いたときの俺の気持ちわかるか?

一気にこれまでの西田を許す気になった。

「お前の家で暮らすのは俺だ」

「えっ?そういうことか・・・」

ニンマリとした俺の前で牧野がやっと理解したような表情に変わった。

つくしと司が狙われるのはいいの?

その突っ込みはご容赦を~。

いいんです司は不死身ですから・・・たぶん(^_^;)

つくしも司はしっかり守るでしょうしね。

拍手コメント返礼

なおピン様

予想出来なかったってコメントいただ蹴るのが最高の褒め言葉♪

そうなんですよね問題は司が狙われていいのか!ってことなんですよね。

まあ、つくしと一緒にいるのは司じゃなきゃって心情が勝ってしまった結果です。

司は不死身だしってことで納得♪

視聴率下がったんですね。

このドラマの「真壁☆リュウ」「バリスタは見た」のスピンオフドラマあるみたいですね。

バリスタ」はネットで見たことがるんですがおもしろいです。

このお話もスピンオフで別なお話書いてみたい感じがします。

西田さんは書いてるのでSp編とかあったら面白いかなって・・・。

ダメだ!本筋から外れそうだ。

Gods&Death様

西田さん甘い!って突っ込みたくなるんですけど・・・(^_^;)

大事な坊ちゃんですからね。(笑)

暗殺集団!

それはスル~でお願いします。

じゅ*様

ゆるんじゃいますよね。司君♪

>本当に予想できない展開が 毎回毎回訪れるから 天才です!間違いない!ドラマ化?映画化?しなきゃダメです!

うっ・・・うれしすぎるコメント

こんなにお褒めをいただいてこの先私はどうすればいいのでしょう~。

下手なものは書けないってドキリ。

それなりに頑張ろう♪

次回は司のデレデレから?

それじゃ展開が読めてますよね?

遅かれ早かれそうなるでしょうけどね。(笑)

***様

お名前の欄が「そう来たか~!!」になってたんですけど・・・。

これってタイトルですよね?

この後も楽しめる内容をお届けできればうれしいのですけどね。

卒業式の準備はまだで(^_^;)

子供の服も買って自分のもかわなきゃ。

ここんところスーツを着る機会がなかったから自分のも買うぞ!って思ってます。

ゆげ様

読むとコメントしたくなるって、うれしいな。

ゆげ様にいただくコメント読むとテンション上がるんですよね。

ニンマリなるし(笑)

潤滑剤の役割♪

オリキャラ人気投票、今度やってみようかな。

1位に輝いたキャラでスピンオフドラマUPとか。

やりたくなっちゃいました♪