君じゃなきゃダメなんだ 22
ようやく甘くと思いきや邪魔者乱入。
司君ほど生ころがしにはなりませんから~ ← 本当だろうか♪
*「やっと帰った」
最後の一人、総二郎を送り出して戻るリビング。
「お前まで落ち着くから俺は大忙しだ」
よかったなって目が笑ってくれている。
そのくせ「俺にはわかんねぇ」って嘯く。
総二郎も類も自分だけの一人をまだ見つけてないだけだ。
「やっとって、まだ十時だけど」
壁の時計を眺めて葵がクスッと笑う。
楽しそうで・・・
穏やかで・・・
優しい微笑み。
そのまま引き寄せられるように唇に軽めのキス。
「ちょっ、いきなりしないでッ」
照れくさそうに胸を両手で押された。
「キスしたかっただけ」
「あのね・・・」
言い終わらないうちに葵の腕を取って胸の中に引き寄せる。
「葵との時間、2時間は損したって思う」
「私は楽しかったけど」
呟く葵の息が唇が動くたびに葵を抱きしめて首に回した腕に触れる。
あいつらが俺たちの事を心配して、そして喜んでくれたのはわかってる。
それでも明日でもいいじゃん!
そんな気持ちがあったのも本音。
司は絶対、仕返だ。
俺も結構あいつらの時間を邪魔していたもんな。
俺たちを見て不機嫌さを隠そうとしない司。
その横でホッとした表情をうかべる対照的な牧野。
オスがメスをを取られないように威嚇する習性が垣間見えておもしろがっていた。
今なら司の気持ちがわかる。
葵のそばに俺以外の奴がうろうろするのは落ち着かない。
「ねぇ、どうして知ってたの?」
「なにが?」
「あの時あきらは会社にはいなかったんだよね」
俺の腕の中から抜け出した体はくるりと向き直して面と向かう。
それを教えなきゃこの先はなしって言われてるみたいに俺の動きを抑制してる。
「里中となにしてた?って聞いたよね?」
それは俺の中では終わってたんだけど・・・。
PCの中に保存されてる画像を頭の中に掘り返された。
気分がいいわけがない。
「好きっていい雰囲気で告られていたんだよな?」
葵を責める口調に変わったのは嫉妬。
「あの時近くには誰も居なかったのよね」
「誰もいなければ、告白されるんだ」
「そうじゃなくて誰から聞いたのか気になるから・・・」
「誰が見てるかわからないぞ。君が俺と付き合ってること知らないやつは会社にはいないから」
双子から画像がメールで送られてきたなんて言ったら葵は卒倒しそうだ。
単なる嫌がらせで済むわけない。
「会社のPCにメールで俺に送られてきた」
俺に直通のメールは社員なら社内のPCからは直接送信が可能だ。
こう答えれば葵は誰か社員からって思うはず。
以前に俺と葵の恋愛小説UPされてたこともあった。
数か月前の話。
葵との関係を里中と葵の友達にばらした次の朝。
俺たちのことをばらしたのも嫉妬。
『「なに意識してる?」
彼女の反応を見抜いたようにMが耳元で小さく息を漏らす。』
とか・・・。
『「・・・仕事できなくなる」
抗うつもりでつぶやいた声は抵抗にならない甘えた声。』
とか・・・。
興味を引く恋愛小説。
こんなスムーズに行ったら苦労しないってあの時は思ったんだ。
浮かんだ情事の描写。
身体の奥から湧くくすぐったい感情。
自然と頬がゆるむ。
「なに笑ってるの?」
「いや、葵がそばにいるからうれしくて」
照れくさそうな表情が葵に浮かぶ。
「・・・誰が見たんだろう」
その素振りをごまかす様に、ブツブツと顎に手を当てて葵が俺から視線を外す。
「別に誰だっていいだろう」
「今は俺の事だけ考えて」
そのまま葵を抱き上げて俺はベットルームへと向かった。
社内で疑似恋愛小説のお話が出てきたのは「涙まで抱きしめたい」
小説の中で小説を書くっておバカな想像をしてたのは11年10月ごろでした。
覚えていらっしゃるでしょうか?
TとMで流れる物語。
結構私ブログの中で遊んでますね。
拍手コメント返礼
ちゃ*様
拍手2番手ありがとうございます。
いつもUP後すぐみなさんに拍手を頂くのにいつも「はやっ」つて思う私です。
感謝~。
じゅ*様
ベットルームに行っちゃいましたね。
この後はもちろん!
さぁ~どうかなぁ(笑)
なおピン様
10時でもやっと帰ったでしょうね。
あきら君ちらちら時計を眺めて案外もろ分かりの態度をとっていたとか?
司とかわんねぇなと苦笑気味の総二郎と類が気を効かせた気がします。
ゆげ様
司の仕返し・・・
半端じゃないだろうなぁ(笑)
最初の犠牲者があきら君。
横でつくしが「いい加減にしたら~」って庇って痴話げんか~。
なんて場面もあるかも~。
協力して抜けだず二組のカップル。
類、総二郎を誤魔化すことできるのかな~
面白そう♪
あっ・・・妄想が暴走しそう。
T&Mの話もいまだに続いてるとか裏であったりして・・・
あきら君の願望にぴったりと添ってたら本人は笑えないだろうなぁ。
見たかったりして(^_^;)
双子の仕業と知って悩む葵それをフォローするあきら。
ばっちり行きそうですが、ご希望はなまころがしって、あきら君言われてるよ(笑)