ソラノカナタ 33

無事にいたしました。

って何を?

『キャーッ』読めない方には申し訳ありませんでした。

事はばっちり?と成就しております。

パスワードは4文字です♪(これだけじゃ無理か・・・)

*

規則正しい寝息が、前髪に触れてわずかに揺らす。

時々額に触れる柔らかい唇の感触。

一緒にいたんだと分からせるみたいに道明寺の腕が私をぎゅっと抱きしめた。

少しでも動くと落ちそうで寝返りも自由にうてそうもないシングルの私のベット。

それはそのまま道明寺との密着度を深めていく。

腕だけじゃなく4本の足までも絡み合ったままで、道明寺が目を覚まさなきゃベットから抜け出せそうもなかった。

わぁぁぁっ。

今になって甦る生々しい記憶。

私のうちで・・・

それも私のベットでって・・・

初めてで・・・

今まで考えもしなかったこの状況。

6畳の狭い部屋には私たちの寝てるベットと小学校から使い込まれてる机。

その机の上には大学の講義の本が並ぶ。

既製の安い服が並ぶクローゼット。

目を開いたその視野の範囲ですべてが映し出されてしまってる。

道明寺の部屋とは違いすぎる。

生活感が漂ってるだけに恥ずかしさが倍増されて行くみたいだ。

自分のベットで寝るたびに道明寺と一緒に抱き合ったぬくもりを思い出しそう。

恥ずかしさを持て余して身体が熱くなる。

思わず目をつぶってしがみついた。

あっ・・・。

あったか。

この硬さが程よくて・・・。

この温もりが気持ちよくて幸せで・・・。

ギャーッ。

しがみついたものは道明寺の半身。

目の前には引き締まった胸板。

服の上からは分からない筋肉質で硬い肉質。

無駄な脂肪なし。

うらやましく均整のとれた身体。

寝ているだけなのに無駄に色気がある。

これで目が開いて熱く見つめられたら・・・。

唇が触れた温かい感触。

そこから熱を発して体中の細胞が目覚めてくみたいだ。

完璧に目が覚めてしまった。

「あっ」

胸元から離れようとした瞬間に道明寺の腕が動いて私をそのまま胸元に閉じ込めた。

完全に唇を胸に押し当ててしまってる。

「くすぐったい」

少しかすれた声。

そういいながら離さないみたいにぎゅぅと腕に力が入ってるんだけど・・・。

「く・・くるし」

「動くと落ちるぞ」

そしてまた腕は私を抱きしめる。

「ベットが狭いのも悪くない」

離れたって思った腕はそのまま私の胸をまさぐるように動いてる。

「ダメだって」

胸の上に置かれてる道明寺の手のひらに私の手のひらを乗せる。

「なんで?」

道明寺の唇がそっと私の前髪にキスを落とす。

そのまま耳へ、頬へと、肌を伝って唇をふさがれた。

「裸のままで、誘ってるのそっち」

目が覚めたら抱き付いてるしってニンマリするなッ。

「誘ってないから、あのまま寝たんだからしょうがないでしょ」

それに道明寺のキングサイズのベットじゃないんだからくっ付いてるのはしょうがないツーの。

身体を反転させて向きを変えた目の前は白い壁。

ドテッ!

えっ?

あっ!

慌てて起き上がった私が見たのはベットから転げ落ちた道明寺。

「急に動くなッ」

後頭部を手のひらで抑えながら道明寺がきまり悪そうな表情を作る。

「やらしいことしようとするから」

クスッと笑い声が混じる。

「やらしいのって、どういうの?」

「キャッ」

わざとらしく大げさに両手を広げた道明寺が私に覆いかぶさってきた。

「ベットが壊れる~」

「壊れたら買ってやるよ」

「そんな問題じゃない」

どさっと道明寺はそのままベットの上に天井を眺めるように寝転がって私から離れた。

「クツクツ」と笑う楽しげな道明寺の声。

ここで笑い声が上がる機嫌のよさ。

いつもより・・・。

いつもの・・・私が泊まった朝よりものすご~く上機嫌だ。

私はというと、その機嫌のよさが恥ずかしいんだけど・・・。

少し熱い頬のままベットから体を起き上がらせて、笑てる道明寺を眺めてた。

道明寺の手のひらがそっと私の頬に触れた。

まっすぐに私を見つめる道明寺の瞳が優しくて、熱くて・・・。

「どんだけ単純なんだか」

「なにが?」

「お前が笑ってるの見るだけで幸せな気分になれる俺」

さらりと言った言葉は熱くて、印象的。

どうしようもないくらいにうれしくて、幸せで、しょうがない。

「なぁ、お前、丸見えだけど?」

道明寺の視線は何も身に着けてない私の体をじっと見つめてる。

「見るなッ」

一気に甘い雰囲気は冷めて現実に引き戻す。

ベットから飛び降りてシーツを巻きつけて部屋を出る。

「ブハハハハハ」

道明寺の笑い声が大きく部屋から聞こえた。

向かい合ってコタツで摂る朝食。

「今日はどうするの?」

「たぶん会社。西田が迎えに来ると思うけど。着替えもねェし」

道明寺はサイズの合わない進のインナーウエアを着てパパの半纏を羽織って箸を動かす。

その違和感は特別で・・・。

きっと道明寺がこんな格好で朝食を摂るって生涯ただ一度だろう。

『朝日の差し込むテラス。

テーブルの上には焼きたてのパンとコックの作ったエッグ料理にハムにサラダ。

コーヒーを飲みながら片手には英字新聞』

世間の想像はこんなところか。

誰もこんなちんちくりんの格好の道明寺なんて想像しないだろうな。

それでもかっこよく見えるのはさすがとしか言いようがない。

全然貧租に見えないのは不思議だ。

「なに、二ヤついてるんだ」

不機嫌そうに道明寺が眉を眉間に寄せる。

「何でも、似合うんだなって思って」

ククッと必要以上に笑い声が漏れる。

「お前はどうするの?」

「なにもなければ、大学に行くけど、あっ、道明寺のせいで講義がとれなかったんだからねッ」

少し大げさに顔を膨らまして見せる。

講義をすっぽかすことになったのは今回が初めてじゃないし、若干慣れてきつつある。

「ピンポン~」

玄関に訪問を告げるベル。

「来た!」

道明寺と同時に声を上げた。

拍手コメント返礼

Gods&Death様

☆よりも実はこの手のお話が書きたくてしょうがない私です。

過ぎし日の青春の1ページ♪

こんな思い出は私にはなかったような・・・。

どうしようもなく甘え下手な私でした。(^_^;)

あんまりいちゃいちゃしすぎると結婚してから新鮮味が~。

つかつくの場合は大丈夫そうですけどね。

じゅ*様

>来たって 本当に西田さん?違う気がしないでもないんだけど…

あはは、私の続きの場合は素直にそうかって思えない展開ありますからね。(笑)

よくわかってらっしゃる♪

考え方がひねくれてきたって・・・(^_^;)

私が伝染してます?

なおピン様

お疲れ様です♪

>つくしが羨ましくて・・・司が幸せそうで・・・

なんでこの二人って、こんなに絵になるというか素敵なカップル何でしょう!!

原作もドラマも二人の未来が幸せだという感じで終わってるからでしょうね。

現実には無理だよ~と思いつつ二人の幸せなイメージは壊れそうもありません。

視聴率回復しましたね。

わたしはまだ先週分と今週分が放送がないんで見てないんだ(/_;)

『歌のちから』は9時までしか見れなくて・・・。

嵐見たかったなぁ・・・。

ゆげ様

これはスタバでコメントいただいたんですね。

周りをきょろきょろ代わりに私が見渡してしまいそう~(笑)

>こんな場面を真央ちゃん&松潤で見てみたいな~♪

私の頭の中では完全に映像化して動いてもらって文章にしております。

そしてニヤつく~。

スタバでニンマリするより危ない人になってるような気がします。

この次から周りがにぎやかに♪