ソラノカナタ 34

ここまでのあま～い雰囲気は・・・

どうなるの～～～～～～。

そろそろドＳ倶楽部会員の方が出張から戻ってきたようでってことになってなきゃいいけど。

*

えっ？

あ？

なぜ？

カチャッと鍵を開けて開くドア。

その前にはすがすがしい笑顔を浮かべる花沢類。

「司、いるんでしょう？」

いきなり言われて顔が熱くなってきたのが分かる。

泊まったんだろうって追及されてるって思うのは考えすぎだッ。

言葉の代わりに態度で示してた。

長身のすらりとしたした花沢類の身体の向こう側を爪先立ちで首を伸ばして確かめる。

「司の秘書ならいないよ」

「預かってきた」

私に差し出されたのは道明寺のスーツ一式。

「あ・・・・っ、ありがと」

花沢類が慣れたように狭い玄関で靴を脱ぐ。

「なんでお前が来るんだ」

腕組みで花沢類の前に立ちはだかる道明寺。

半纏の袖口に腕を突っ込んで仁王立ちの道明寺。

地味な服装の上に派手目の顔。

似合う似合わないは別にして違和感は絶大。

「俺が来た方が目立たないだろうからって、頼まれた」

「牧野にも会いたかったし」

花沢類は私に振り向いて極上の微笑みを浮かべる。

今度はその笑顔に頬が熱くなる。

「類、彼氏の前で会いたいなんて言うなッ」

「牧野もなにニヤケてんだッ」

「別にニヤケテなんていないから」

花沢類を追い越して慌てて道明寺のそばに戻る。

ここで拗ねられたら道明寺に居すわられそうだ。

さっきの上機嫌ＭＡＸのパロメーターは一メモリは確実に減っている。

「それより西田より類のほうが目立つだろう」

「いや、俺は牧野んちによく来てるしね。あっ、司みたいに泊まったことはないから」

なぜか今日の花沢類はいつもより一言多い気がした。

「来てるって・・・どういうことだ？」

疑問符に脅しの声色と凶暴な視線がセットみたいについている。

まるでバーガーとジュースとポテトのセットみたい。

そんなのおいしくないッ。

「道明寺がＮＹに留学してた時から花沢類は遊びに来てくれてたから」

時々遊びに来てご飯食べて、進とゲームをしたりって、我が家にわりかしなじんでる花沢類。

道明寺とかち合わなかったのがよく考えれば不思議なくらいだ。

道明寺は私を呼び出すことの方が多いから確率としては低かったかもしれない。

「司が牧野のこと頼むって俺に言ってたじゃん」

「今は必要ないだろう！」

「牧野んち居心地いいんだよなぁ」

やっぱり、一言多いよッ。

「道明寺ッ！」

これ以上二人に会話をさせると危ない気がして大声を上げた。

「司、伝言」

「なんだよ」

「休養は十分とれたでしょうから真面目に仕事に没頭するようにだってさ」

「西田か・・・」

ブスッと道明寺がつぶやく。

嫌な態度を見せながらも手を動かして素直にスーツに着替えを始めた道明寺。

半纏を脱いで、トレーナを脱ぐ。

腕の長さは１０センチは短かった。

素肌の上にそのまま腕を通すワイシャツ。

目のやり場に困って思わず身体を半回転させる私。

その前には花沢類のさわやかな笑顔。

こっちも目のやり場に困った。

「司、迎えの車はこの先の交差点で待っている」

「あとは、任せる」

花沢類とすれ違いざまに道明寺がわずかに口角を上げて笑った。

本気で機嫌をそこねたわけじゃなそうだ。

この二人は私のわからないところでつながってるっていうか信頼しあってるっていうか・・・。

時々うらやましくなる。

すたすたと歩いて玄関に向かう道明寺を慌てて後追う。

「気をつけてね」

そういいながら差し出す靴ベラを道明寺が受け取った。

いたずらっぽい表情が目の前に迫る。

「新婚みてぇ」

する～と伸びてきた腕は私の頭を引き寄せられて唇がチュッッと音を立てた。

「王子よりは類のほうがまだ安心だ」

見上げた道明寺の瞳は優しくて笑ってる。

「浮気スンナよ」

いじわるな声。

「しそうになったのは自分じゃない」

「ここで掘り返す必要ねえだろう」

「自分から墓穴掘ったんでしょう」

「ケツを掘ってどうするんだ？」

「ケツじゃなくてボケツ！」

相変わらずの珍問答だ。

「司、これ」

後ろから花沢類がパーカーを道明寺に投げる。

「バレタラ困るんだろう」

花沢類はすべてのことを西田さんから聞いているのだろう。

道明寺が王子の身代わりでこの家にいることも。

そのまま道明寺は顔を隠すようにフードをかぶって玄関を出て行った。

拍手コメント返礼

ともともパン様

私は放送の時は子育て真っ最中でほとんど見てないくて、あの頃の１０時って時間は爆睡の時間で。(^_^;)

つかつくから離れられなくなったのは２からなんです。

ファイナルですっかり松潤の司と真央ちゃんのつくしに惚れこんで、今では文章を考えるときは頭の中で二人を映像化してます。

携帯でもパス付のお話は読めると思うので良ければ携帯のアドレスをお知らせください。

パスワードをお送りします。♪

なおピン様

今日も拍手コメント投稿がうまくいかなかったみたいですね

私は管理者のはずなのにコメントの返信が受け付けてくれないことあります(^_^;)

甘々のママで過ごさせない西田さん♪

何を考えてるのか・・。（考えてるのは私♪）

見ました！見ました！やっと見れました。ラッキーの主題歌♪

限定盤買えなかったんですね。さすがは嵐。

b-moka様

ピンポン～と、ならしたのは類でした♪

最近類君見てないなぁ～と寂しくなっちゃって～（それだけの理由じゃありません！と一応言い訳）

つくしとまったりする類も見たいなぁ～。

じゅ＊様

二者択一ならやっぱり類でしょう♪

絶対つくしを取らなって信頼感があるでしょうからね。

嫉妬するかは別としてね。

ここはやっぱりオトナになってるのかなぁ(笑）

ゆげ様

俺は彼氏だからなってドヤ顔はしてるでしょうね。

ブフッて想像してお茶を吹き出しそうになりましたよ。

もち頭の中は松潤のドヤ顔を想像してました。

司バリューセットっていったらこれですよね（笑）

しょうがないかって食べちゃうつくしちゃん♪

食べられるのはつくしんちゃんの方ですけど～。

類に愚痴るのかなぁ～。