ホワイトデーにまつわる etc 3
昨日までに終わらなかった・・・。
子供たちだけじゃなく司サイドの話が見たいと要望も・・・
次のお話は誰でいきましょう♪
F3に西田さん、SPまで書けそうな気もします。
*「何やってんだ」
少しあきれたような顔でママと翼をパパが見てる。
「ゲーッ」て、言いそうなどうしようもない顔に変わる翼。
「おかえり、早かったね」
明るくにっこり笑ったママは翼を抱きしめたまま。
駿お兄ちゃんは苦笑中。
コツコツと響く革靴の音。
なんとなく冷たく響く。
さっきまでいたはずの料理長のおじさんの姿がいつの間にか消えていた。
ママ・・・。
早く翼を離した方がいいと思う。
お兄ちゃんの手の平の上に置かれたクッキーの包みを指先でチョンとパパがつまみ上げた。
きつい視線でクッキーをにらんでる。
そんな視線で食べ物を見つめる男の人ってパパだけじゃないかな?
「誰にやるんだ」
じろりと不機嫌に顔を歪ませながらパパの視線がクッキーから私に移動した。
「今日はバレンタインじゃないからね」
慌て気味に翼が声を張りあげた。
ここで今年のバレンタインのことをパパに思いださせるなんて!
翼のバカ!
爆弾の導火線に火をつけるようなものなのに!
「駿や翼にホワイトデーのお返しにって作ったけど必要なかったみたい」
有名パテシェに作らせたとか。
ケーキーと一緒にネックレスに指輪、イヤリング付き。
華やか過ぎるプレゼント。
当たり前みたいに受けとる英徳の同級生。
まだ早いって思うのは間違いなくママの価値観を私は受け継いでると思う。
去年翼が鼻で笑われた光景はいまだにしっかり覚えてる。
ママの手作りの方が貴重なんだぞ。
パパの嫉妬をかいくぐって贈るんだから。
世界有数のお金持ち、道明寺のTOPが欲しがる「誰にもやるなって」独り占めするクッキーなんてこれだけなんだから。
パパ以外には価値がないっていうのも知ってるけど、ママのクッキーは私も大好きだ。
小さいころからこの味に慣れてるせいかな?
翼から離れたママがパパの腕を取る。
少しパパの機嫌が直った。
二人並んで厨房から出ていく。
その後をついていく私たち。
パパの扱い方はママにかなう者はいなって最近気が付いた。
1か月前のバレンタイン。
ママと一緒に初めて作った手作りのチョコクッキー。
パパにお兄ちゃんに翼に3人のパパ。
それに西田さんにSPさんに運転手の里井さん。
他にもいくつか作っていたママ。
見つけたパパは、「これは俺だけのもの」とか、「ほかの奴に味合わせる必要はネェ」とか真顔で迫る。
「いつも世話になってるから」って攻防するママは結局、パパに隠れて渡すチョコクッキー。
それがパパにばれても「司のが一番愛情いっぱいだから」って言葉で納得させられるんだから。
毎年の恒例行事になってる。
良く飽きないものだって子供心に思う。
今年のバレンタインは3人の類パパ、総パパ、あきパパもうちに来ていて小さなパーティーを楽しんだ。
「ママと私で作った」ってパパ達にクッキーを渡したら・・・
「やる必要ない!」
部屋中に響いた不機嫌な声。
それは想定済みみたいな感じのパパ達。
「舞も大きくなったな」って総パパに頭をなでられた。
総パパの私に対する扱いは小さいころといまだに変わってない気がする。
「ホワイトデ-は楽しみにしておけ」って、にっこりほほ笑むあきパパ。
あきパパのセンスの良さならきっと私の欲しいものをプレゼントしてくれる気がする。
欲しいものあったけ?
「このクッキー、おいしいよ」
カサッと箱を開けてすぐに口にクッキーを食べた類パパ。
「あっ!食べるの許してねぇぞ」
「俺がもらったんだから司に断る必要はないでしょ、ねっ牧野」
ママが困ったように小さくうなづいた。
パパ達を見てると楽しい気分になる。
いくらパパが怒って不機嫌になってもそれを難なくかわす3人のパパ達。
それを優しく見つめて笑顔になるママ。
この5人のいる場所だけ華やいでて、明るくて、温かいオーラに包み込まれてる。
「舞!来年はクッキー作るなッ!」
もしかしてパパが不機嫌なのはママじゃなくて私がクッキーを作ったことだったりするの?
「僕たちより舞の方が大変かもな」
私を真ん中に翼とお兄ちゃんが並んだ。
「えっ?何が?」
「舞がBFなんて連れてきたら父さん・・・牙むき出しで追い返すぞ」
同情するって表情のお兄ちゃん。
ここまでが今年のバレンタインの記憶。
「仕事、終わったの?」
「家族で過ごそうって早く切り上げさせた」
「西田さんに無理言ってないよね」
「西田の心配せずに素直に喜ばないのか」
「それはうれしいんだけど、昨日まで帰ってくるの遅かったから・・・」
「埋め合わせはするから・・・」
互いの腰に回された腕。
すっかり機嫌のよくなったいい顔は優しくママだけを見つめて微笑みを浮かべてる。
きっとパパとママの二人をサーモグラフィーで覗いたらその周辺だけ真っ赤な色に染まってるはずだ。
相変わらずのいちゃいちゃぶりは子供の前でも変わらない。
この両親で子供が3人って少ないような気がする。
年の離れたキョウダイが出来ても不思議じゃない。
出来たら女の子でお願いします。
「なに笑ってるの?」
私を覗き込むように腰をかがませるパパそっくりのお兄ちゃん。
「パパとママを見てると幸せだなって思えるんだもん」
「そうか」って小さくつぶやいたお兄ちゃんも素敵な笑顔を浮かべてた。
厨房から戻る部屋の廊下。
前を歩いてたパパ達の歩きが止まる。
「なんだ、お前ら来てたのか」
今のところはパパの機嫌のいい声が聞こえた。
華やいだオーラは1か月前と何ら変わりのない3人のパパ達。
花束を持って似合う男性なんてそんなにいないと思う。
「これは舞に」
ピンクのチューリップの花束を総パパが私に渡した。
「恋する年頃って花言葉があるのは司には内緒な」
耳元で小さくささやくような声。
「俺はこれな」
ケーキの箱に長方形のリボンのついた箱をあきパパが私にくれた。
「ハイ、牧野に」
青バラの花束を類パパが渡す。
朱赤のバラなら『愛情』じゃなかったけ?
「ありがと」
「食べ物のほうが良かった?」
「どれだけ私が大食いだと思ってるわけ」
「牧野は食べてるときは幸せって顔してるから」
もうってふくれながらママは楽しそうな笑顔を浮かべてる。
その横に立つパパの眉間のしわは私とママがプレゼントを受け取るたびに増えてって・・・。
たのしそうに類パパと話してるママで暗雲がパパの背中に乗っかった。
「類!つくしが一番幸せそうにしてるのは俺がいるときだろうがぁ」
この後・・・どうなるのだろう。
たぶんすんなり収まると思うけど。
その修復の過程が面白いんだよね。
それはきっと3人のパパ達たちも、お兄ちゃんも翼もわかってると思う。
ママだけが困った顔に変わってた。
拍手コメント返礼
b-moka様
理想ですよね。
こんな子供たち。
翼君には少しやんちゃになってもらおうなんて考えています。
なおピン様
>このとんでもなく素敵だけど人間として問題のあった司と、どれだけ貧乏でも真っ直ぐに生きてきた純粋なつくしの、なんやかんやとありながらもほのぼのしてて憧れる家族の姿に、癒されてます!!いいわぁ~
「あのころからは考えられない」
ってどれだけの人が思ってることでしょう。
筆頭は西田さんだろうなぁ。
F3が一番驚いてたりして・・・。
少ないですよね歌番組。
ベストテンが懐かしい♪
いまなら毎週、嵐とAKBは出演していそう。
ラッキーセブンのアクション監督さんが撮影裏話をブログ Loose Diaryの記事でupしてらっしゃいました。
ますます最終話が楽しみです。
視聴率上がるんじゃないかなぁと期待
ゆげ様
3人の子供たちの違いがうまく表現できてるといいんですけどね。
なかなか難しいものです。
面白さで司サイドに一票だったんですね。
それは面白く仕上げないと~って重圧。
このコメント書いた後に結果を見てきます♪
>きっとパパとママの二人をサーモグラフィーで覗いたらその周辺だけ真っ赤な色に染まってるはずだ。絶対真っ赤になってる~♪と思いました。ひーさまの何気ない例えがいつもツボです♪
うれしいな♪
また楽しい喩を思いつくといいんですけど(^_^;)
この調子なら子供は10人♪
つくしなら産めそうだししっかりみんな育ててそうですよね。
この際もう一人♪
わぁ~大変になるのは私だよ(笑)
>青バラの花束を類パパが渡す。つくしちゃんには「神の祝福」ですか。
「奇跡」って花ことばの意味もありますからね♪
祝福は必要ないほど幸せそうですけどね。
じゅ*様
ず~と変わらない両親を見てると子供の方が悟るんじゃないのかな?
そして結局一番手がかかるのは司って結果♪