思い出は虹色に輝く 1

皆様いかがお過ごしでしょうか?

お約束通りの新作の連載開始です♪

『思い出の~』の中の登場人物がそのままの時間を経過して成長したら何か変わってる?

面白くなるかどうかは私次第ってところが怖いんですけどね。

この題名「夏色の恋は~」に引っ掛けております。(*^_^*)

このお話は『思い出は夢の中で』をお読みになった後でお読みください。

*

「おい、あいつは誰だ!」

「いきなり、なにッ!」

日曜を挟んだ学校で登校するなり、肩を道明寺に鷲づかみされた。

巣の中まで引きずり込まれるんじゃないかという凶暴さを持った眼光。

負けるもんかと睨み返した。

突然呼び止められた先週の土曜の昼下がり。

自分から声をかけといて、「お前、牧野か?」って失礼な奴。

失礼なのは今に始まったことじゃない。

それでも今、目の前にいる道明寺より優しげな瞳が印象的で・・・。

引き込まれそうで・・・。

胸の中が熱くなった。

「道明寺・・・なんかヘン?」

誤魔化すように出た言葉。

まるで私が道明寺を必要以上に意識してる。

「それになんで私があんたとデートしなきゃいけないの」

不機嫌になりながらそらした視線。

「どうせ暇だろう?」

「暇じゃないッ」

私の背丈に合わせるように腰を曲げて道明寺が私の顔を覗き込む。

こんなにやさしく笑う道明寺を見たことがない。

照れくさくなって道明寺を見ることができなくなった。

「行くぞ」

そのままつながった手のひら。

温もりが直に体に流れて、振りほどくのはもったいないような気がした。

「行くって、どこ行くの?」

「お前の好きなとこ連れて行け」

「もうッ」

いつもより大人っぽく見える道明寺にドキッとしてた。

なのに!

今、目の前にいる道明寺は我儘の傲慢な顔をそのまま貼り付けいてる。

土曜日の道明寺はどこ行ったのよ!

わけのわかんないこと言ってるしッ。

私を連れて行ったのは花沢類で、何も言わずに見送ったのは道明寺でしょう!

いまさら言葉にする気にもなれないツーの。

あの頃から、どうしようもなく訳が分かんないことを言われてもそれが道明寺だからって、あきらめて付き合ってる気がする。

時々私の胸にすり寄って来る道明寺の変な癖!

これはお前が最初にヤッたんだからなって、身に覚えのないことを言われ続けて3年の月日がすぎた。

プロポーズした後で、ますますその頻度は増えた気がする。

あの日の大人な感じの道明寺にはいまだに会えてない。

あの道明寺は幻だった!

今となればそう思うしかない。

それでも時々恋しく思うのはなぜだろう。

今は一番幸せなはずなんだけど。

大学の図書室。

書籍保有数は日本一というのが自慢らしい。

つま先を上げて必死で必要な書籍に手を伸ばす。

目標に届くまで数ミリって状態に必死になってる。

後数センチ背があればって、思うのは今でも身長が伸び続けてるあいつを見てるせいだ。

別にうらやましい訳じゃない。

スマートな容姿に視線を集める顔の良さに世界有数のお金持ち。

無駄に持ってるものが多くて、ついでに態度もでかい。

足らないものは優しさかな。

あっ・・・。

するって伸びてきたしなやかな指先が、私の目標を横から奪い取った。

背中に感じる温もり。

わずかに頬に伝わる息使いにドキッとなる。

「無理するな」

ニンマリとした顔が私を見下ろしてた。

相変わらずバカだなって言ってる憎たらしさ。

「よく私がいるのわかったね?」

「お前が居る所ならすぐにわかる」

私が照れくさくなるようなことをさらりと言ってくる。

「ウソっ!」

「図書室に入るのが見えたんだよ」

クシャッと髪の毛を五本の指で乱された。

私をからかって遊んでる素振り。

そして目を細めて楽しそうに笑う。

滅多に他人には見せない機嫌の良さ。

余裕のある表情が少し大人げに見える。

なんとなくあの時の大人の道明寺を見た気がした。

拍手コメント返礼

b-moka

お近くなんですね。

実はうちの旦那は神奈川県出身です。

TDL&TDS楽しんできました。

というより親は疲れに行った気がします。

今度は温泉のんびりおいしい物三昧の旅行がいいなぁ。

新作もここからどう動くか!

楽しい大学生活?になるかなぁ~。

ゆげ様

ダッフィーがどれだけ増えたか・・・。

3800円のぬいぐるみ2個を抱っこして娘は飛行機に乗り込みました。

投票はやっぱりわかれてるみたいです。

接戦はいつものことかなぁ。

いまから集計作業しま~す。

>未来司は、ちゃ~んと過去つくしちゃんの気持ちに変化をもたらしてますね。未来司、GJ!

身に覚えのないことを言われ続けられてこれは、未来自分のした置き土産だっからね。

未来のつくしちゃんが、知ったら過去つくしちゃんに謝りたいでしょうけど知らに事がいいかも(笑)。

スカートをジャージの中に押し込む感じでしょか?

しわになるでしょ?(笑)

そうか、スカートの下にジャージを着るのと同じですね。

なおピン様

新連載開始です♪

楽しい大学ライフを考えているんですけどね。(^_^;)