不機嫌なFACE 1
「社員食堂で昼食を♪」
社員食堂から抱っこ紐を使った司の姿に想像に走らせる私って・・・
考えたらふつうありえないですよね。
ベビーシッターには心配ない道明寺の子供達。
しかし、その姿を見たいというけい様の妄想にお付き合いさせていただきました。
連載が更新できない・・・(^_^;)
「思い出は虹色~」の投票の結果は!
脱鉄パン・・・ 262
生ころがし・・・243
でした♪
番外編 「秘書西田の坊ちゃん観察日記 37」もご一緒にお楽しみください。
*「バンッ」
なんの前触れもなく開かれる扉。
暴風が吹いて無理やりこじ開けられたんじゃないかと思うくらいの勢い。
執務室にそんな勢いで入室してくるやつ見たことがない。
「代表以外に見たことはありません」
西田ッ、そんな注訳はいらねェよ。
「なななんだ」
目の前に迫るつくし。
その両腕には右手に翼、左手に舞。
断りもなく最上階までやってこれるのはつくし以外にいるわけがない。
無言の対面のまま双子は俺の腕に預けられた。
「えっ?」
くるりと向けられた背中はそのまま数歩俺の前から大股で遠ざかる。
「これ、どうすんだ!」
「これって、自分の子どもでしょッ」
顔だけ振り向いて機嫌のわるい表情がつぶやく。
「フン」と、鼻息荒くそっぽを向くつくし。
つくしが拗ねるようなことを俺は何かやったか?
身に覚えがない。
部屋を出て行こうとしたつくしが、くるっと振り返って戻ってきた。
ゴメンとあやまれば許してやるって、思ってる俺は寛大だ。
ホッとした俺の横をそのままズカズカ通り過ぎてデスクの前に紺色の塊をドサッと置いた。
「それじゃ」
それじゃって・・・。
わけのわからないつくしの態度に、俺は双子を抱いたまま呆然と立ち尽くす。
こいつらどうする気だ!
バタンとしまったドアをにらみつけても遅い。
「今度は何が原因ですか?」
「原因て?」
「あれほど怒ってるつくし様は初めてのような気が・・・」
途中で俺を責めるみたいに言葉を切る西田。
「身に覚えがない」
「気づかないだけじゃないのですか?」
気づかないって言っても朝は機嫌よく俺を見送ってたぞ。
俺のいない間に俺がどうやってつくしを怒らせることができるというのか。
出来るかッ!
「仕方が有りませんね」
デスクから紺の物体を手に取る西田。
「それなんだ?」
知らないのですかって意外そうな表情を作る西田。
俺の腕から双子の片割れを受け取ってデスクに広げたその物体の上へと寝かせた。
「抱っこ紐ですよ」
「こんな風にすると両手が空きますから」
と言いつつ、迷いもなく予想外に手際よく舞を胸元にとじこめ・・・って・・・
「お父様はなにも知らないですね」
西田の無表情の顔がわずかに緩んで舞の顔に近づく。
赤ちゃん言葉になってないだけましか?
そんな問題じゃねッ。
舞に近すぎだ!
「西田はこっちだ!」と翼を西田に渡して舞を取り返す。
「ぉ…、あ!」
この紐は、どうするんだ?
西田は目の前でするすると背中に翼をしょった。
「前じゃないのか?」
「背中でも前でも好きな方でどうぞ」
どうぞって・・・。
「代表…下手ですね」と一言冷たく言い放って西田は翼を背負ったまま部屋を出て行った。
「きゃーかわいい」
聞こえた西田の部下の女子社員の声。
かわいいって・・・西田じゃねぇよな?
西田にバカにされたままで終われるわけがない。
この間に舞を抱っこしなきゃな。
西田は、どうやってたっけ?
デスクに舞を寝かせて、紐が・・・こうか?
アッ足が出た。
んで頭がここだよな。
じいっと不思議そうに俺を見つめる真ん丸な瞳。
時々指をくわえて口元がテカッと唾液で光る。
ニカッとほほ笑んでキャハッて笑い声を上げる。
舞の機嫌だけでも良くて良かった。
「俺が機嫌を気にする相手は限られてるんだぞ」
舞に言っても分からないよな。
何とか前に抱っこした俺。
胸元で澄んだ瞳が俺を見つめてる。
「西田、これでどうだ!」
勢いよく開けたドア。
目の前には翼をおんぶした西田を取り巻く女子社員数名。
「ウソッ!代表が赤ちゃんを抱っこ紐で抱っこしてる!」
「かわい~い」
そのかわいいの感情はどう考えても俺に言ってる様に聞こえる視線を、向けられてしまってる。
俺のイメージの一片がまた書き換えられそうだ。
嬉しくもない。
「お上手です」
西田っ、その褒め方!
絶対俺をバカにしてるだろッ。
ムッとした感情は戻りそうもない。
トントンと聞こえたノックの音は固まりそうになった空気に流れを生む。
部屋に来たのは運転手の里井。
「あっ・・・」
入りかけた里井の足が一歩後退。
まずい物を見たって表情がありあり。
「つくしさまからお届け物です」
遠慮がちに渡されたバック。
ファスナを開けた中には哺乳瓶に紙オムツ。
つくしは俺にこいつらの世話を本気でさせるつもりか?
「里井、つくしの不機嫌な原因はなんだ!」
「えっ・・・あっ・・・」
ちらっと横目で西田の顔色をうかがってる。
お前が気にしないといけないのは俺だろうが!
「話せば長くなりますが・・・」
恐縮気味に里井がつぶやく。
「早く言えッ!」
「ギャー」
俺の声に驚いたように舞が鳴き声を上げた。
拍手コメント返礼
ゆげ様
>迷いもなく予想外に手際よく舞を胸元にとじこめ・・・って・・・何気に手際がいい西田さん。
西田さんにできないものってないのかしらと思っちゃいますよね。
ナンパ?
「誘ってこい」なんて無理な要求を司が出したらどうするんだろう~。
バカな想像でニンマリしてる私。
いや~そんなに受けてもらえるとは、私以上に発案者のけい様が喜んでいることと思います。
つくしの怒りの原因を表明しないと私が怒りをかいそうですね。(^_^;)
なおピン様
無事入学式終わりました。
桜の舞い散る中の入学式って初めてでした。(ほとんど毎年この時期は散ってるので~)
セーラーに着替えるのに慣れてない娘が不器用で~。
お預け状態も楽しいものです。
昨日はお話が更新できなかったので今日UP後じっくりと見せていただきます♪
不機嫌な理由・・・
いろいろ考え過ぎちゃってまとまらないんです。
どうしよう~。
b-moka様
翼君ならいいのか!
って、思いますけどね。(笑)
財布の紐が緩みますね。
TDL以外では絶対買わないだろうなぁ~。
ありがとうございます。
娘は自転車通になるのですが、ヘルメットも大きく、自転車の荷台にカバンを積むのもぎこちなくて、
ハラハラとしながらさっき見送ったところです。
ついていきたい心境でした。子供が慣れるのが先か親が慣れるのが先か・・・。
子どもでしょうね。(^_^;)