Happiness 4

元祖F4?ジー様軍団か御三家集団か?(古~)

葵ちゃんをさらってどうするのかなぁ~。

あきら君頑張れ~と応援を送る私はどうして司に向けるほどのドSになりきれないでおりまする~~~~~。

*

広々とした総大理石のエントランスを抜けて案内されたゲストルーム。

3000坪の広さを誇るクラブハウスは日本でも最高の優雅な佇まいを演出する。

そこから眺める広大な松林に囲まれたフェアウェイ。

海辺から吹いてくる潮風は緩やかに芝の上を流れる。

ゲームを邪魔するほど無粋じゃない。

このまま顔を見せれば「暇だな」くらいの嫌みは言われそうだ。

もうすぐ昼の休憩で爺様たちはこのゲストルームに案内されるはずだ。

カチャリと開く扉。

にぎやかな声はそのまま部屋の奥へと進んでくる。

真ん中にいた葵はすぐに俺を見つけて「あっ」と上げそうになった口元を手のひらで抑え込んだ。

「取り返しに来たのか」

真面目ぶった爺様の声。

「勝手に秘書を連れて行ったら困ります」

「一之瀬だったらわざわざ迎えには来ないだろう」

スタスタと俺の前を通り過ぎた爺様は革張りのソファーにドカッと腰を下ろした。

余裕のある表情も3人並ぶと威圧的に見える。

紳士の装いの柔軟な姿の裏には高度成長期を支えてきたつわもの達。

俺一人で太刀打ちできる相手じゃない。

軽くあしらわれるのは目に見えていた。

「ここに来る時間なんてなかったはずだよね?」

葵の焦った顔に俺の分刻みのスケジュール帳が張り付いて見える。

俺の腕を取って爺様達に聞こえない程度の距離を取る。

「あの3人を相手にするのは大変じゃないかと心配になっただけ」

「葵はゴルフをやったことあるの?」

「ないけど、教えてもらったらボールにしっかり当たって飛んだよ」

無邪気に楽しそうな顔が笑った。

「筋がいいって会長は褒めてくれたけど」

「スイングを教えるとか言われて身体を触られているんじゃねェよ」

「見ていたの!」

見てなくてもわかる。

ゴルフ歴の浅い女性を口説くときよく使う手だ。

爺様が葵を口説こうとは思ってはいないだろうけど

「わかんな~い」

「教えて~」

「こんな感じでいいの?」

振ったクラブはボールには当たらずころりと転がるボール。

「腕を伸ばして」なんてホームを直すふりで背中から抱き着く感じでクラブを握っている彼女の手のひらに添える男性の手のひら。

下心のある女性ならわざと重心を預けるように身体を寄せる。

下心があるのは男性だけじゃないってことは知り過ぎてる経験。

ゴルフ場で過ごす時間は案外男女の仲を近くするものだ。

葵の場合はこんな想像は程遠い。

気が付かないままにベタベタ触られている葵の方を想像する。

何気なくなんの警戒もないままに身体を預けてくる気がする。

スイングを直してもらっていると思う相手を好意的にしか感じてないだろう。

「別に触られたわけじゃないとおもうけど・・・」

俺以外の奴とベタベタしているところは見るのも想像するのも気分がいい物じゃない。

これが若いやつならとっくに葵を連れ帰っている。

爺様たちに嫉妬してるわけじゃなく、無断で俺から離れた事が気に食わない。

葵はまだ俺の秘書だろうッ。

自分の気に入ってるものが目の前からなくなって拗ねてるのは子供並みの感情。

嫉妬の方がまだましなような気がする。

「いじめられてないかと心配になった」

知られたくない感情はそのまま隠して葵を見つめてた。

俺の目の前で少し大きくなった瞳がそのまま優しく笑う。

「子供じゃないから」

葵の掌を掴む指先。

わずかにビクッとして逃れるように腕を葵が後ろに引いた。

それを拒むように絡める指。

照れくさそうな表情が抱きしめたくなる感情を俺に芽生えさせてくる。

「人聞きのわるいことを言うな」

俺の耳元で冷や水を浴びせるような爺様の声。

静かに、低く、意地悪く聞こえてきしわがれ声に甘ったるさは一瞬で天高く飛び去って行った。

「葵ちゃんをお前と見合いさせたのはわしだからな」

腕組みをしたままどうだと言う様に胸を張る爺様。

「見合いをした記憶はありませんけど」

「一緒に暮らせるようになったのはわしの手柄だろうが」

「俺の許可も取らずに勝手に話を進めただけでしょう!」

声を発するたびに火花を飛び散らして近づく視線。

葵と結婚できるのは俺の努力だ!

爺様は勝手に話を持ってきて俺を脅しただけ。

ここで負けたら今日一日は爺様の言いなりにさせられそうな気がした。

「後悔してるのか?」

「えっ・・・」

後悔って何を?

見合いをしなかったこと?

そんなはずはないよな?

後悔しないといけないことはないはずだ。

「すまん、こいつは君のよさをわかってないみたいだ」

突然俺を無視する様に爺様は葵の肩をポンとたたき首をうなだれた。

「えっ?」

訳が分かんないって表情は俺と爺様の交互に注がれる。

「えっ?」

キョトンとした表情で爺様を見て呟く葵

「えっ?」

そして疑問符の音色が葵から俺に送られる。

同じ「えっ?」でもいろんな感情があるものだ。

「あんまり若い者をいじめるな」

横から声をかけて来たのは美作グループのメインバンクの頭取。

長身の洗練された身のこなし、半分欧米の血が混じっている彫りの深い顔立ちは未だに目立つ華やかさがある。

「今日は楽しませてもらっているよ」

俺の肩に手を置いてきたのは某大手自動車会社の社長。

60才過ぎている初老の男性が3人とも170㎝代の身長というだけでも目立つものだ。

中肉中背お腹ポッコリに禿げかけた頭が一人くらいいてもおかしくないはずなのに、いないんだよなあ。

「こちらこそお世話をかけます」

ありきたりのあいさつで返す俺。

気さくな笑顔を見せる相手にそれなりの表情を作る。

「ところで、お前ら子供はまだか?」

真顔の爺様が葵に迫る。

「まだ結婚もしていません」

爺様の前から葵をかばう様に腕を出した。

「1年も一緒に暮らしているのにか?」

「あきらは手が早いと思っていたんだがなぁ」

「2、3人子供がいてもおかしくないぞ」

「あの女性遍歴なら5、6人いても納得するぞ」

3人が顔を突き合わせて輪になって話す話題かっ!

一流企業のTOPの話題なら経済問題だろう!

23才の俺に5、6人の子供がいるって納得できるのはおかしいと・・・思う?

付きあった女性を考えれば無理じゃないわけか・・・。

つーか、爺様たちの俺の認識度が最悪じゃないか?

仕事はまじめにやっていますと叫びたい。

今の会話を聞いて葵がまた拗ねなきゃいいけど。

女性がらみの事件に意外と葵を巻き込んでいる現実。

「会長たちも知っているんだ」

気の強い声。

にっこりと俺を見上げる笑顔。

ピクつく眉。

葵の機嫌の悪さは手に取る様にわかった。

爺様!

わざとじゃねェよなッ!

拍手コメント返礼

b-moka

おはようございます。

やっと長かった連休が終わりました。

子どもより9連休でごろごろしている旦那の世話に疲れました。(笑)

良かったですねヘルニアの痛みが軽減してるのかな?

家のわんこは注射1回で痛みが治まったから軽かったのかしら?

あきらくんどう切り抜けるのでしょう。

でもつくしよりはオトナナな葵ちゃんですからね。

一応あきらより年上だし(^^)。

でも何もなく収まるのは面白くないんですよね。

なおピン様

おはようございます。

連休中は更新が出来ないかとひやひやでした。少しでも早く頭の中の映像を吐き出さないと物語が変わっちゃう恐れがあるので必死です。(笑)

おちゃめなお爺様、パパ方のはずなのにママ血筋のような気もしてくるんです。

イタズラ好きはあきらにもしっかり流れてると思うんです。

Mステ見れなかったんですよ(/_;)

ほとんどテレビは旦那と子供が独占状態でした。

普段なら見放題なんですけどね。

ゆげ様

次のステージは結婚式までのつなぎ的な要素♪

だと・・・・思います・・・。

じゃないかな?

たぶん・・・きっと・・・。

きっと来る♪(貞子のテーマが聞こえてきたのはなぜ?)

ゴルフのスキンシップポイント。

見るカップルで印象が違いますよね。

葵とおじいさんは楽しそうな感じが、

葵とあきらなら「いちゃつくな」か「いいな~」どっちだろう(爆)