Happiness 5

なんとなく・・・

最近・・・

あたまの中が甘々なのは『はぴまり』の影響です。

どのお話で吐き出すか!!!

まだこの話じゃ爺様が邪魔ッ!

*

「遊ばないでくれますか」

葵の肩を抱き寄せて爺様に向かって呟く。

ピクとわずかに肩に力を入れて小さくなった葵は困ったような表情で自分の肩に置かれた俺の指先を見つめている。

俺としては身体ごと抱きしめたいのを我慢してる。

「ダメ」とか、「ヤダ」とか、他人の前では俺の立場を考えて葵は不利な態度はとらないって分ってるから肩を軽く抱くだけにしてるんだ。

お互い我慢だよな。

くすぐったい感情は自然と口元に零れる。

「取り返しに来ただけじゃないだろう?」

「一時も離したくないっていうのが本音ですけどね」

ちらりと視線を落とした先で「変なこと言わないで」って焦った色合いの葵が睨んでる。

実際会社を出るときに一之瀬から耳打ちされた情報。

韓国での事業の展開を模索中の企業の社長もゴルフ場にいる。

漏れずに極秘に話を進める舞台設定。

爺様も抜け目なし。

表面上は勝手に連れていかれた婚約者を連れ戻すために高速を2時間走らせてやって来た彼女にべたぼれの男を演じている。

爺様!もっと内密に話を進めることができるはずだよなッ!

半分遊ばれてる気がするのは気のせいだろうか。

しっかりお膳立てはできているって視線を爺様は隣の部屋に視線を送る。

葵だけが理解に苦しんでいる顔で俺と爺様を交互に見つめていた。

「帰りは一緒に帰るから、苛められたらすぐに連絡しろ」

「大事な孫の嫁に嫌われることをするか」

やけに嬉しそうな爺様。

嫁って言葉に反応するように葵の頬が染まる。

葵を残したまま俺は仕事に向かった。

どうせなら一緒にラウンドするのは俺で仕事するのは爺様が理想。

跡取りはお前だって爺様の睨みに弱い。

最初に戻れば葵との見合いをすることを了承したきっかけはこれだった。

今なら会社を継ぐことより葵と一緒になる方が大事だって思う。

真面目に仕事していてよかった。

もし俺が跡継ぎ候補筆頭じゃなければ葵は別な誰かとってこともありえたのだから。

密やかな会議は穏やかなうちに幕を閉じる。

先に個室に戻って窓辺から眺めるゴルフ場。

葵が見えるわけじゃないって思っているのに若葉色の中に水色のシャツを探している。

テーブルの上に広げたノートPCの中に打った文字。

増えないままにカーソルだけが点滅を繰り返す。

ゴルフボールはしっかり前に飛んでいるか?

空振りしてないだろうな?

打ちそこなって転がってボール数個分前に行くゴルフボール。

初心者にはありがちな場面。

偶然にボールが200ヤード飛ぶとかあるか?

失敗する姿ばかり浮かんでくる俺に葵は笑って「許す」と言ってくれると信じてる。

俺に向けられる言葉や表情・・・。

葵の見せる一つ一つを思い浮かべて自分の中が満たされていく。

こんな感覚が自分にあったんだと気が付いて、そしてまた見えない葵の姿を探してる。

愛してる。

口にするだけで体が熱くなる。

こんな気持ちで葵を待っていたなんて照れくさくて言えそうもない。

「今日は楽しかった」

「会えてよかったよ」

「今度はしっかり練習してきます」

楽しげな雰囲気のままに帰ってきた爺様集団&葵。

また爺様とラウンドする気かッ?

「今度は僕も誘ってください」

楽しくゴルフは出来そうもないこのメンバー。

司や牧野、総二郎に類の方がぜったい楽しめるぞ。

司は2人の時間が減る!邪魔するな!って拒否しそうだ。

「予定があるので先に失礼します」

呟いて視線で葵を促す。

爺様が引き止めるはずはなくスンナリと解放された。

「予定ってなに?」

俺の横に並んで歩く葵。

俺に合わせるように足早に歩いている。

「ついてくれば分かる」

歩幅を緩める俺の表情も緩んでいる気がする。

「マンションに帰るの?」

「いや・・・」

「まだ時間が早いだろう?」

「じゃあ、会社?」

俺の前に飛び出すように葵が迫る。

「違う」

「どこ行くの?」

「あっ!仕事!仕事はどうだった?」

「うまくいった?」

「ねぇ?」

いきなり仕事モードの秘書の顔。

「仕事のことしか考えてないの?」

爺様に嫉妬して今度は仕事に嫉妬している。

「えっ・・・」

「あきらがここに来るって大変だろうなって分かっているから・・・」

困惑気味の表情の葵。

「来てくれたのはうれしいけど・・・」

照れくさそうに目を伏せて遠慮がちに見せる感情。

「心配しなくても大丈夫だから、俺のことだけ考えて」

息が触れあうほどの距離で呟く。

目の前の顔が耳まで赤く染まった。

拍手コメント返礼

Gods&Death様

今は立ち読みできないことが多いですよね。

私の行きつけはレンタルコミック店です。

少女、少年、女性、男性コミックのほとんどを読破してる自分が怖い。

今度は宇宙兄弟を読んでみようと思ってます。

テルマエ・ロマエは実写にしたら確かに笑えそうな原作でした。

『はぴまり』はコミックは9巻まで発売中でプチコミ連載は来月号が最終回です。

もう今月号で私はメロメロ状態でした(笑)

10巻が最終巻になると思いますよ。

おすすめは4巻と10巻!(どこを勧めてるんだか・・・)

匿名様

「はぴまり」5巻の沖縄のお話もいいですね。

来月の最終回のその前のゼクシィ買おうかどうか迷ってます(^_^;)

ゆげ様

「今度は僕も誘ってください」

毎週誘われたらどうするんでしょうね。

F4につくキャディーさんすごくうらやましいですよね。

仕事を忘れちゃいそうです。

「俺と仕事どっち?」

「仕事」って葵ちゃんに即答されて焦るたきらくんが見たいようなぁ・・・。

やっぱしs?

「はぴまり」の今月号の一コマをちょこっと文章化してけい様のコメントのお返事に書いてます。

ゆげ様もはまっると思うんですけど(笑)