ソラノカナタ 45
昨日の投票結果は!
「ないしょ~」の第2弾みたいな司とつくしが読みたい希望 173票
つくしさらわれる 97票
つくしの秘書に決定!
家に帰ったらみんなが待っていたってオチも・・・。
真央ちゃん13年度公開に映画「永遠の0」に出演決定ですね。
太平洋戦争のお話ですが原作いいです!
累計100万部突破のミリオンセラーとなった百田尚樹の小説「永遠の0」
当時の祖父を知る人たちを訪ねて、これまでほとんど知らなかった祖父の姿と、戦争の実態が見えてくるってストーリです。
真央ちゃんは岡田クン演じる主人公・宮部久蔵(祖父)の妻・松乃役です。
ドラマに映画と楽しみが増えたなぁ。
*いつもと変わらない平凡な日常。
朝自分のベッドを抜け出して大学に行く。
授業を受けてバイトをして家に帰る。
その割合が道明寺との付き合いが長くなるほどに少なくなっている気がする。
道明寺の秘書って一番あり得ないでしょっ!
秘書って言っても仕事ができるわけじゃないし、何させる気だッ!!
道明寺の会社に来たのは初めてじゃない。
私のことを知っている人もわずかに存在。
初めて道明寺に呼ばれて本社に来たときは自分が場違いのような気がした。
『DOUMYOUJI』のロゴをバックに受付でにこやかに笑みを浮かべる受付嬢2人。
人目を引くかなりの美人。
それも冷たい感じじゃなく温かな人を惹きつける魅力を備えている。
「あの、道明寺・・サンに・・呼ばれて・・・」
言いかけた私に受付嬢の表情がわずかに固まった。
道明寺に『さん』付けっておかしかったか?
ここは『道明寺代表』とか『道明寺司さん』か?
日頃道明寺と呼びすてている私には『さん』を付けるだけでむず痒い。
受付嬢の反応はそんなことじゃないと分かってる。
私と道明寺とが接点があるようには見えない不思議な取り合わせだと思っているはずだ。
それを隠して元の笑顔に戻る。
流石は一流の企業の社員。
私を見る訝しげな感情はその笑顔に飲み込まれて消えた。
「代表の道明寺ですか?」
「そうですけど・・・」
受付嬢の笑顔が必要以上に必死?
「お約束はされていますか?」
「呼ばれてきたんです」
なぜか低姿勢の私。
「少々お待ちください」
「どうぞ」
たぶん数秒のやりとりだったと思う。
私を見送る視線が妙に痛かった記憶。
受付嬢に私の顔は一回で覚えられてしまった。
つーか、今では道明寺本社VIPパス、社員じゃないのに渡された社員証。
いつでも来いって!
行けるかっ!
『道明寺つくし』で社員証なんて作らないでよッ!
大学入学と同時に道明寺から渡されたキャッシュカード。
それも『道明寺つくし』で作られたんだよなぁ・・・。
キャッシュカードよりは簡単に社員証なんて発行できるだろうけどね。
「すごっ」
両脇に並び立つ社員。
その中を道明寺が優々と進む。
歩くたびに周りの空気がピンと張りつめるように変わる。
さっきの車の中でのふやけた顔と同一人物とは思えない。
道明寺の背中に隠れるようについて行く私。
その後ろには西田さん。
西田さんより前に歩いてもいいものだろうか・・・。
広いエントランスを抜けて重役専用エレベーターに乗り込んでようやく一息つけた。
「見た?」
「みたっ!」
「すべてを見抜くような気品と風格」
「あの冷たい瞳で見られても熱くなるわよね」
歩く距離を進めるたびに聞こえてきた声。
小さな声も勝手に拾ってくる私の耳って犬以上の能力?
緊張感からきっといつもより感覚が敏感なだけで・・・。
「あれ誰?」
「見たことある?」
なんて私に対する声も少なくない。
「もしかして・・・」
「やだーっ!嘘っ!」
その後に続くのは彼女?婚約者?
平凡!とか私の方が美人じゃないって評価は聞き飽きた。
私でもイケるって闘志を燃やされたのも1度や2度じゃない。
いつもの私より今日はこれでも大人っぽいんだからッ!
着ている服も高そうだし・・・。
まあ、私に対する評価はこんなもんだろうけど。
道明寺にはまわりの声が聞こえていたのだろうか?
表情を動かさない冷淡な顔立ちはよそ見することなく前を向いて歩みを進める。
「珍しく緊張してねェか?」
私のため息に気が付いたように道明寺が私に視線を落とした。
エレベーターの壁にもたれ掛った道明寺から緩やかな空気が流れてきた。
道明寺が私に気を留めてくれたのがうれしいって感情は素直に私の中にもある。
「相変わらずだなって思って・・・」
うれしさは隠したままため息交じりの声。
まわりに見せる威圧的態度は半端じゃなくて、存在感は周りを圧倒する。
冷淡に見える整い過ぎた顔立ちも道明寺の魅力をセクシーに演出。
それは噂する女性たちの表情のきらめきを見ればわかる。
「相変わらずってなんだ?」
「高評価だし・・・」
「どこでも人気があるよね」
素直に普段の道明寺を私は尊敬している。
横暴さも、尊大さも、横柄さも、道明寺の魅力なのだ。
そして私に向けられる熱いまなざし。
それに魅せられて身体中の細胞が道明寺に取り込まれそうになる。
「もしかして妬いているか?」
「誰がッ!」
速攻で否定した私に嘘つけって笑った顔は機嫌がいい。
別に嫉妬しているだけじゃない。
会社で垣間見る道明寺はいつもの道明寺とは違っていて、大人で、判断力も知識も能力もパーフェクトに見える。
競争相手からつけ入るすきがないって言われているのも納得だ。
やきもち=俺に惚れているという方程式は道明寺には出来上がっていてそれが道明寺の気分を良くするらしい。
まわりの視線がなくなった途端がこれって・・・。
安心する反面、単純すぎて可笑しくなる。
エレベーターを降りてそのまま向かう執務室。
「それでは」
私と道明寺を残して西田さんがクルッと機械仕掛けの正確なリズムと角度で私たちに背中を向けた。
「ちょっと、待ってください!」
思わず西田さんを引き留めるように腕を伸ばしたのは確実な防衛反応。
「なにか?」
私が止めるのに意外そうな顔って・・・
西田さん!冗談がひどすぎです。
「秘書の真似なら西田さんについて行くのが本当じゃないですか?」
「私から教えることは何もないですから」
さらりとした顔でさらりとつぶやく。
「つくし様が本気で秘書になりたいって思っているのなら別です」
それは無理!
絶対ない!
「西田、変なこと言うなッ。牧野は俺の嫁さんになるんだからな」
よよよ嫁って・・・。
確かにそうなんだけど・・・
道明寺の口からそういわれて足元から頭のてっぺんまで熱くなる。
「イッ」
左右から伸びてきた道明寺の腕が背中から抱きついてきた。
右手は胸元を通って腰のあたりまで伸びている。
左手は右の太もものあたりまでッ!
熱くなった身体はそのまま熱を閉じ込められてしまっている。
逃げ出せないッ!
「あっ!でも秘書っていうのもいいかもなぁ」
「四六時中一緒のわけだろう」
頭の上で聞こえる能天気すぎる声。
「代表・・・」
「んっ?」
「つくし様が一緒にいたら仕事もせずに就業時間が終わりそうですが・・・」
「大丈夫だッ!!」
西田さんの声に焦ったように道明寺の抱きついていた腕が離れて私の身体は自由になった。
拍手コメント返礼
b-moka様
おはようございます。
楽しみはやっぱり西田日記ですよね(笑)
このお話ではSP物語に押されてますけどね。
近いうちに♪
ゆげ様
永遠の0は映像化したら面白いなって思ってたのですがそれも真央ちゃんが出るなんて♪
戦闘シーンとかCGでリアルだろうしなんて楽しみなんです。
来年の春の公開の予定らしいですけどね。
>観察日記を書かなければいけないようなことを坊ちゃんに期待するのはやめていただきたいとか言われそうです(笑)。
私もそう思ってます。
でも書いてる途中で西田さん日記を期待されるだろうなって予感はあるんですよ。
そしてコメントを読んで「やっぱり」ってニマッなるんです♪
自分がマゾじゃないかと思えるほどに(笑)
>『リーガル・ハイ』の小池栄子みたいな秘書(?!)には、なれそうもありませんが…(^_^;)
それは司がびっくりして「病院」とか騒ぎそう。
>つくしちゃんがフェロモンたっぷりの秘書になっちゃったら、司は、喜ぶよりも動揺してしまいそうですね(笑)。一緒にいられればそれだけで、司は、ローラみたいにうきうきはっぴぃ~♪なんだろうな~
私はローラが苦手だな。
なんだか話をすぐにそらされそうだもの(笑)