不機嫌なFACE 14

6月になりました。

そろそろこちらは梅雨入りかな?

今日も雨マークです。

子どもが部活を始めたら週末は暇な日と多忙な日に分かれます。

10時からの試合に集合時間は7時半。

ひまな時間はたっぷりあるんです。

陸上競技場でスマホでUPしてみようと格闘してたのですが折れました。

数行書くのにどれだけ時間がかかるのか(^_^;)

私にはPC投稿が一番です。

ということで二日間のお休みは久々でした。

なが~くUPしてない気がする私。

*

「静かになったみたいね」

玲子さんが外の気配を確認しながら呟いた。

「いないふりしてるだけじゃないのか?こっちが気を緩めたところで、厚かましく出てきそうな気がする」

私のデスクの椅子に腰かけた司はクルッと椅子を回してドアを睨む。

「案外、代表夫妻離婚の危機!なんて、会社中触れ回ってそうな気がしますけど・・・」

つくしちゃん久しぶりって、甲斐さんがにっこりほほ笑んだ。

その胸元にはうちの双子より3か月先に生れた女の子、芽衣ちゃんがすやすや眠ってる。

抱っこ紐も司より様になってる甲斐さん。

「私もそんな気がする。加川さんなら大げさにさ、会う人、会う人、つかまえて喋ってそうだよね」

甲斐さんに同調して玲子さんが言った。

もし・・・

昔の様にお母様をつかまえて直談判されたら・・・

花沢類と私の関係を付き合いをしてると勘違いしてた 加川さん。

今度は離婚とカン違いしてそれがお母様の耳に入る。

花沢類の時みたいに笑って許してもらえるのか?

玲子さん夫妻みたいに呑気に言える気にはなれない私。

一番迷惑なのは社員に噂されるより、お母様に加川さんのねじ曲がった解釈を直訴されたらって不安。

「別れたがってるんだから別れさせなきゃ」

最低でもこの程度の直談判は加川さんなら遠慮なくお母様にやりそうだ。

「心配するな」

代表夫妻離婚の危機に一番腹の立てそうな司の落ち着いた声。

意外だ!

珍しい!

熱でもある?

思わず大丈夫かと掌を司の額に、もう片方の掌を自分の額に当てて熱を確かめた。

「なにやってんだ!」

「熱でもあるかと思ったんだけど・・・」

「ねぇよ」

私の掌を剥がしながら司が不機嫌に呟く。

「俺たちが仲よく連れ立って歩いてればそんな話は吹っ飛ぶぞ」

「仲よく・・・連れ立つ・・・・」

2人で歩けば確かに注目度は抜群で・・・。

わ~ぁ 代表夫妻だと、まじまじと視線を向けられるのは道明寺本社ビルで見慣れた光景だ。

「肩でも、腰でも組んで歩けば1発だろうがぁ」

歩いてるだけで注目度が半端なく高いのに腕も腰も組めるはずがない。

「肩を並べて歩くだけでいいと思うけどなぁ」

密着して歩かなくてもこれでいい。

ついでに双子を抱いて歩けば家族度のアピールも出来て離婚なんて噂はすぐに消えるぞ!

双子はまだ最上階だった・・・。

お母さんと西田さんから双子を取り戻して帰る。

これだと司の私と二人で過ごすという乗り気な時間は無くなるわけで・・・。

これはこれで誰かさんの機嫌は悪くなる。

どうしよう?

どうする?

会社の出口が蜃気楼のように消えてなくなりそうな気分。

まともに司の相手をする気分も遠のく。

「ばぁ~」

子どもをあやす甲斐さんの何気ない声。

私の興味がかすかにそっちに動く。

「大きくなりましたね」

話題を変える様に甲斐さんの胸元に眠る赤ちゃんの顔を覗き込む。

「かわいい」

「だろ、 目元なんて俺そっくりだし」

甲斐さんの目が細くなって、うれしさ丸出しの表情になった。

「親バカでしょ」

そう言った玲子さんもうれしそう。

「舞の方が断然かわいい」

こっちの親ばかも健在。

甲斐さんちの赤ちゃんを見ないで比べてるんだからどうしようもない親ばか。

ここで対抗してどうするッ。

自分の子は一番だと思うのはどこの親も一緒だけどね。

「おい!つーか 話を誤魔化すな」

不機嫌な声のまま司のジロリとした視線が私に動く。

「あっ・・・ばれた?」

「あたりまえだろうが」

伸びてきた腕はしっかりと私の手首を掴んで引き寄せられた。

足を踏ん張って司の膝の上に引きずられそうになるのを何とか阻止。

「仕事を終わらせるから待って」

デスクの上の棚をガサゴソと探る。

「つくしちゃん、何か担当してるものあったっけ?」

「甲斐さんが途中まで担当してた訴状の・・・」

「あれなら終わったよ」

気が利くだろうって甲斐さんが笑みを浮かべる。

仕事を理由に司に抵抗するつもりだったのに!

気が利くなってニンマリしてるのは司の方だッ!

「ここを出たらまずは・・・」

デスクに肩肘ついてその指先に顎を乗せる司。

その指は顎のラインをゆっくりとなぞった。

「うろうろする時間の方が無駄な気がするけど・・・」

本社ビルを全部回るのは分単位で終わるわけがない。

「1Fのエントランスで十分だと俺も思ってるよ」

わざとらしく長い脚を私の目の前で組み直しながら司の口元が悪戯っぽくニンマリと笑った。

拍手コメント

Gods&Death様

陸上も短距離だと一瞬で応援も終りますね。

リレーは確かに血が騒ぎますね。

写真撮るつもりでもそれを忘れて応援してました。

2年生が足らなくて長距離から助っ人に来てもらってできた1年2人 2年2人のチームで、陸上の経験がないのはうちの子だけだったので相当バトンの指導を受けたみたいです。

親の方がドキドキで応援してました。

これで疲れるんだろうなぁ。